アップルが18日に発表した第10世代iPad(発売は10月26日)は、これまでお手ごろ価格だった「無印iPad」の最新モデルとしては、税込で7万円近い価格に驚く声もありました。
そんななか、アップルはプラスティック製の筐体とプラスティックのキーボードをセットにした500ドル以下の低価格iPadを開発していたものの、結局は中止したとの噂が報じられています。
アップルの内情に詳しいBloombergのMark Gurman記者によると、同社内ではプラスティック製の背面(ボディ)を持つiPadとプラスティック製のキーボードを1つの箱に同梱して、500ドル以下で出荷することを検討していたそうです。
しかし、この計画は中止されてしまったようだ、とのことです。が、Gurman氏はこの安いiPadこそ大半の学校で、Chromebookに対抗するための唯一の現実的な希望だったと付け加えています。
海外の教育現場では安くて管理しやすいChromebookが圧倒的なシェアを占めており、日本国内での「GIGAスクール構想」でも、全国の小中学校に導入された端末のうち40%がChrome OSだったとの報告もありました(2021年10月時点)。
この放棄されたプラスティック製iPadが、結局は第10世代iPadとして登場したのか、それとも別のiPadモデルに名前を変えて発売されたのか。あるいは、今もアップル社内で開発が続いているのかは不明です。
第10世代iPadは本体価格も相当なものですが、アップル純正の専用Magic Keyboard Folioも3万8800円(税込)であり、本体と合わせると10万円近くとなります。同社が第9世代iPadも価格を変更せずに(税込4万9800円から)販売を続けているのも、最新iPadが高すぎると自覚があるためかもしれません。