Facebookの出会い系サービス「デート」を使うには、18歳以上であることが必要です。その条件をクリアしているかどうかの年齢確認を、AI顔認識ソフトの使用を含めてテストしていることが明らかとなりました。
Facebookの親会社であるMetaはブログ記事で、Facebookデートでユーザーが未成年の疑いがある場合、18歳以上だと確認するテストを広げると発表しました。ユーザーは身分証明書のコピーを提出するか、自撮りの動画をアップロードして、年齢確認を受けることになります。
このうち自撮り動画は英スタートアップのYotiと共有され、同社のAIツールにより年齢を推定。その画像はすぐに削除され、ユーザーを特定できない(ひも付けない)とされています。
Metaによると、この新たな年齢確認システムは、大人向けのサービスに子どもをアクセスさせないことに役立つそうです。最近のMetaは、未成年のユーザーを保護することに力を入れており、先月も「怪しい」大人との接触を防ぐ新対策を導入していました。
すでにMetaはYotiの顔認識技術を、Instagramで18才未満に設定していたユーザーが18歳以上に変更するときのチェックに使っています。Yotiの調べによると、この年齢確認システムはおおむね非常に正確で、13歳~17歳を23歳以下と正しく見分ける割合は99.65%だそうです。
またMetaによると、年齢確認システムは「何十万人」もの人々を年齢に応じた設定に振り分けており、Instagramから年齢確認を求められたユーザーの81%がYotiの自撮り動画オプションを選ぶとのことです。
しかし、このシステムは全ての人に正しく働くわけではなく、Yoti自らも「女性」の顔や顔色の悪い人ほど精度が劣ると認めています。こうした顔認識・解析ソフト一般が、年齢や人種、性別によって性能が異なる傾向があると指摘されており、また新たな問題の火種ととならないよう祈りたいところです。