玉井詩織「初めての挑戦と、私の“今”が詰まった写真を楽しんでください!」1st写真集『たまゆら』/ストーリー写真集『しおどき』

ink_pen 2025/8/27
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玉井詩織「初めての挑戦と、私の“今”が詰まった写真を楽しんでください!」1st写真集『たまゆら』/ストーリー写真集『しおどき』
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アイドル活動のみならず、俳優・モデルとしても活躍中のももいろクローバーZ・玉井詩織さんが自身初となる写真集『たまゆら』『しおどき』を発売。ファンも驚かせた二作同時発売にいたった経緯や大きな挑戦となったストーリー写真集の制作の裏側、さらには芸能活動20周年を迎えた今の心境など、二作品を通して見えてくる彼女の心根に迫った。

玉井詩織●たまい・しおり…1995年6月4日生まれ。神奈川県出身。2025年5月で結成17周年を迎えたアイドルグループ・ももいろクローバーZの黄色担当。2014年に女性グループ初となる国立競技場でのコンサートをはじめ、数々の大型会場でコンサートを成功させてきた。9月より音楽劇『謎解きはディナーのあとで』に出演。公式HPInstagram玉井詩織写真集「たまゆら」「しおどき」Instagram

【玉井詩織さん撮り下ろし写真】

初の水着写真も、これまでの私のイメージを壊すことないものに

──今回が初めての写真集だと聞いて驚きました。

 

玉井 やっぱり意外ですよね(笑)。一般的にアイドルと写真集ってすごく密な関係にありそうなものですし。ただ、私たちのグループはこれまでフォトブックやカレンダーを出すことはあっても、写真集という王道の道を通ってきていなかったんです。

 

──ということは、玉井さんにとってかなり挑戦だったわけですね。

 

玉井 はい。私が今年でちょうど30歳になり、芸能活動を始めて20年目というタイミングでもありましたので、その節目に写真集に挑戦できて本当にうれしかったです。

 

──しかも二作同時発売。これにはファンもさらにびっくりしたと思います。

 

玉井 同じグループの上のふたり(高城れにさん、百田夏菜子さん)も30歳になったときに写真集やスタイルブックを出していたんです。私もそれに続く形になったのですが、せっかくならふたりとは少し違うものを表現したほうがファンの方も喜んでくれるかなと思い、二作の写真集を出すことにしました。もともと私はいろんなことにチャレンジしたいタイプなので、この二作を全くタイプの異なる内容にしたら、もっと面白いものになるんじゃないかと考えて、ひとつは王道の写真集、もう一作をストーリー写真集という形にしたんです。

 

──それぞれのタイトルが『たまゆら』と『しおどき』。ここにはどのような思いを?

 

玉井 異なるタイプの二作とはいえ、関連性を持たせたかったので、自分の名前から2文字を取ってそれぞれのタイトルに盛り込みました。タイトルが浮かんだのは、『たまゆら』の撮影でベトナムに行った時の帰りの空港でした。撮っていただいたばかりの新鮮な気持ちのまますぐに考えたほうが、きっといい言葉が見つかるんじゃないかと思ったんです。

 

──確かに、そのほうがタイトルに込める想いの純度が高そうです。

 

玉井 実際は、トランジットの時間があったので、“じゃあ、せっかくの時間だし……”というのもありましたけど(苦笑)。『たまゆら』のタイトルに関しては、私の“今”の一瞬一瞬を切り取ったような写真をたくさん撮っていただいたので、時間の流れを感じさせるタイトルにしようという思いが最初にありました。調べてみると、「たまゆら」という古語には〈瞬間〉や〈ひととき〉という意味があることを知り、すごくピッタリだなと思ったんです。

 

──なるほど。もう一作の『しおどき』も広義では時間を表す言葉ですね。

 

玉井 そうなんです。『たまゆら』と対比になるような時間の流れを表す言葉はないかと考えたときに、ふと頭に浮かんだ単語でした。一般的に「汐時」と聞くと〈物事の終わり〉や〈引き際〉といったニュアンスをイメージされる方が多いと思うんです。でも、よくよく調べてみると、〈新しく物事を始めるタイミング〉という意味もあることがわかって。『しおどき』はストーリー仕立てで、いわゆる普通の写真集ではないというのも私にとってはすごくチャレンジングなことだったので、これ以上の言葉はないぞ! と思い、このタイトルに決めました。

 

──挑戦という意味では、『たまゆら』で初めての水着写真にも挑まれています。

 

玉井 これもきっとアイドルとしては意外に思われますよね(笑)。ただ、水着といっても、ファッショナブルなデザインのものなんです。今の年齢だからこその大人っぽさや、ヘルシーさを感じてもらえるものにしたいと思い、どんな水着にするかはすごくこだわりました。その結果、きっと同性の方にも楽しんでいただけて、なおかつ、ずっと応援してくださっているファンの皆さんにとっても、玉井詩織としてのこれまでのイメージを大きく壊すことのない写真になったのではないかと思います。

昔から自分のことを “個性のない普通の人間だなぁ”って思ってます(笑)

──先ほどのお話にもあったように、『しおどき』は物語に沿った流れで展開していくストーリー写真集となっています。これはどういった経緯で生まれたものなのでしょう?

 

玉井 二作同時に出すことが決まった時、ひとつは誰もが思い浮かべるオーソドックスなものにしようと思い、『たまゆら』は私がずっと訪れてみたかったベトナムで撮影することにしました。もう一作は私らしさがあって、新しさのあるものは何かと考えていたときにストーリー写真集のアイデアをいただいて、それがすごく素敵だなと思ったんです。というのも、私は昔から自分のことをあまり個性のない人間だと思っていて……。

 

──そうなんですか!?

 

玉井 はい。“なんかすごく普通の人間だよなぁ”って(笑)。それもあって、自分で“私らしさ”を考えるよりも、周りの方から玉井詩織という器に色付けしてもらったほうが、私の個性を生み出してもらえるんじゃないかと常々思っていたんです。なので、ストーリー写真集というこの企画はまさに理想的だと感じました。また、今年行われたソロコンサートでストーリー仕立ての演出にしたこともあり、今回も物語の中に自分が入り込むことで、普段の私とは違う玉井詩織を引き出してもらえるかなという思いがありました。

 

──その想いを形にするべく、オリジナルストーリーの執筆に生方美久さん、カメラマンには写真家の濱田英明さんというものすごい布陣が顔を揃えました。

 

玉井 私もびっくりでした(笑)。生方さんとは年齢が近く、それでいて私とは違う世界で活躍されているということで、どんなものを生み出してくださるのかすごく楽しみでした。濱田さんともはじめましてでしたが、ページをめくるたびに物語が浮かび上がってくるような写真をいつも撮られている印象があったんです。実際に出来上がった写真を見ると自分でも見たことがない驚くような表情がたくさんあって、すごく新鮮でした。

 

──『しおどき』は3つの物語で構成されていますが、それぞれのお話を読んだときはどのような印象でしたか?

 

玉井 生方さんと打ち合わせをさせていただいたとき、「どんな自分を見せていきたいですか?」と聞いてくださったので、「自分とは職業も生活環境も全く違うキャラクターにしたいです」とお伝えしたんです。そのほうが、自分のいろんな面を見せていけるのではと思いましたし、30歳という「今」の年齢から大きく離れていない女性を主人公にすることで、写真集をご覧になる方にどこかしら感情移入してもらえるものにしたいということもお話ししました。でも、本当にその程度で、それ以外は完全に生方さんにお任せする形でした(笑)。それにもかかわらず、バンドマンとして夢を追いかけている女性や、何気ない日常を過ごす女性、若くして起業した会社社長など同世代の女性像を描いてくださって。それぞれに共感するところがありましたし、物語が素晴らしすぎて、“私にこのお話に見合った表情が出せるのだろうか……”というプレッシャーも感じながら撮影に臨みました(笑)。

 

──写真集の中にも、心に刺さってくる言葉がたくさん散りばめられていますよね。

 

玉井 ほんとに! それぞれのキャラクターがさらに大きなストーリーへと広がっていきそうな展開だったので、写真集だけで終わらせてしまうのがもったいない、短編の映像作品としても見てみたいなと思いました。そうした意味でも、すごく贅沢な一作になったなと感じています。

 

──ちなみに、もし別の人生を送れるとしたら3つの役のうちどの女性になりたいですか?

 

玉井 うわぁ、難しい質問(笑)。……最初に登場するハイスペの女子かなぁ(笑)。

 

──予想外の答えでした(笑)。

 

玉井 (笑)。彼女は若くして会社を起業し、経営しているバリキャリで、自立している女性というところがかっこいいですよね。私とは真逆と言えるぐらいかけ離れているキャラクターですので、すごく憧れます!

今まで経験してきたことに無駄だったと思えるものはひとつもない

──玉井さんにとって今年は芸能活動20周年の節目にあたりますが、これまでを振り返るとどんな20年だったと感じていますか?

 

玉井 私が事務所に所属したのは小学4年生のときでした。当時はなんにもわからず、習い事の一環みたいな感覚で、なんとなくこの世界に入ったんです(笑)。だから、こうして20年もお仕事をさせてもらえていることに、今も信じられない想いです。もちろん、ずっと順風満帆だったわけではなく、ももクロに入る前は事務所の契約が切れそうでしたし、“もうここで終わりなんだな”とか、“次の生き方を考えなきゃ”と思った時期もたくさんありました。それでもなんとかここまでやってこられて。正直いうと、この20年という数字に私自身が一番ビックリしていますし(笑)、同時に、今まで経験してきたことに無駄だったと思うものはひとつもなかったと感じています。

 

──そうしたいろんな経験をしつつ、ここまで活動を続けてこられた要因はなんでしょう?

 

玉井 やはりいろんなご縁や巡り合わせが大きかったと思います。ももクロに加入できたこともそうですし、そこから多くのファンの方やスタッフさんなど、本当にたくさんの奇跡的な巡り合わせがあったことで、こうして続けられている。あらためて私を支えてくださったすべての方に感謝の気持ちを伝えたいです。

 

──では、この先やってみたいことはありますか?

 

玉井 う〜ん……なんだろう。これはグループとしても個人としてもそうですが、長く続けているからといっても、まだやったことのないものがたくさんあるんです。新しく挑戦したいことはこれからもどんどん出てくるだろうし、常にチャレンジし続けていきたいですね。その一方で、最近はお仕事の現場に行くと、年齢的にも芸歴的にも、若手とか後輩という立ち位置だけではなくなってきているので、どこに行っても恥ずかしくない振る舞いができるように意識していきたいなと思っています。それも踏まえて、これまで経験したことを“もうやったこと”としてただ納得するのではなく、ももクロとしての歌やダンス、そして個人としてのお芝居やモデルのお仕事をさらにもう一段階ステップアップさせていきたいと思っています。……あとは、そろそろ写真を撮られることにも慣れていきたいです(笑)。

 

──まだ苦手なんですね(笑)。

 

玉井 そうなんです。写真集も出させていただきましたし、、最近はちょっとずつ慣れてきました(笑)。

 

勉強中ながらカメラに夢中です。機種を選ぶポイントは写真の質感!

──玉井さんといえば、SNSでときどきマイカメラで撮った写真を披露されていますが、撮られるより撮るほうがお好きなんでしょうか?

 

玉井 どちらも大好きですし、どちらもまだまだ不慣れという感じです。カメラに興味はあるものの、ずーっと勉強中で(笑)。

 

──ライカをお持ちですが、購入したのは何かきっかけがあったんですか?

 

玉井 ライカは憧れが一番でした(笑)。あのロゴの入った赤丸のマークがかっこいいなと思っていて。もちろん、ライカで撮る写真の質感も大好きで、“これでいろんなものを撮ってみたい!”と思ったんです。というのも、THE ALFEEの坂崎幸之助さんと『しおこうじ玉井詩織×坂崎幸之助のお台場フォーク村NEXT』という音楽番組を一緒にやらせていただいていて、私にとって坂崎さんはギターとカメラの先生なんです。坂崎さんは古くからのライカユーザーで、以前はよく坂崎さんのカメラをお借りして私も撮らせていただいていたので、“もう自分のを買おう!”と思い立ったんです。

 

──なるほど。普段はどんなものを撮られるんですか?

 

玉井 旅行が大好きなので、あまり見たことのない風景を目にしたら写真に残すことが多いです。あとは、マネージャーさんに私自身をライカで撮ってもらったり(笑)。ライカって、ちょっとしたものでも雰囲気のある写真に仕上がるのですごく楽しいんです。……と言いつつ、最近はあまり使う機会がなく、宝の持ち腐れみたいになってしまってますが(苦笑)。

 

──飽きているわけではなく?(笑)

 

玉井 いや、違うんです。これには理由があって、少し前に別のカメラも購入したんです。SIGMAのBFという機種なんですが、まず見た目のフォルムが本当にかっこよくて。アルミニウムの削り出しになっていて、存在感がすごいんです。それに、何よりこれも写真の質感がいい。ですから、最近はBFのほうを持ち歩くようにしているんです。

 

──多趣味の坂崎さんが近くにいらっしゃると、興味の幅が広がりそうですね。

 

玉井 本当にそうなんです! 何を聞いても答えてくれるんです(笑)。番組は月に一回の放送なんですが、収録が終わったあとも時間が許す限り、いろんなことをお聞きしています。ただ、あれだけ素晴らしい師匠がいるにもかかわらず、カメラもギターも私の成長速度がものすごく遅くて……。そこに関しては、いつも申し訳なく思っています(笑)。

 

 

玉井詩織1st写真集『たまゆら』

著者:玉井詩織
撮影:遠藤優貴
発売日:2025年8月27日(水)
価格:3,300円(本体価格3,000円+税)
サイズ:B5判 128ページ
ISBN:978-4-910528-66-3
発行:SDP

【1st写真集『たまゆら』より】

玉井詩織ストーリー写真集『しおどき』

著者:玉井詩織
撮影:濱田英明
執筆:生方美久
発売日:2025年8月27日(水)
価格:3,300円(本体価格3,000円+税)
サイズ:B5判 128ページ
ISBN:978-4-910528-67-0
発行:SDP

【ストーリー写真集『しおどき』より】

 

撮影/中村 功 取材・文/倉田モトキ ヘアメイク/竹内春華 スタイリスト/内田理菜 衣装協力/アディクシー、CESOI、オールセインツ

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