
【小林由依(yousti)さん撮り下ろし写真】
自分のことに集中できる環境をありがたく感じます
元櫻坂46の小林由依さんが「yousti(ユースティー)」名義でソロアーティストデビュー。Getnavi Webでは、1stミニアルバム「yousti」のリリースを直前に控えた小林さんのインタビューを2回にわたってお届けします。前編では、グループ卒業後の環境や気持ちの変化、セルフプロデュースで音楽活動を続けていくことに至った経緯、「yousti」という名前に込められた思いなどについて聞きました。
──ソロアーティストとして始動されて反響はどうですか?
小林 ファンの方がとても喜んでくださっていて、私もうれしいです。グループを卒業した時は何をしようかすら決めてなかったのですが、半年ぐらいたったあたりで、また音楽を続けたいという気持ちになりました。グループと違ってどこを切り取っても私だけになるので、そこがまだちょっと気恥ずかしかったりしますけど(笑)。徐々に慣れていきながら、作品を届けたいと思っています。
──ちなみに、卒業して半年ぐらいの間はどのように過ごしていたんでしょうか?
小林 お世話になった人に会ったり、家族とゆっくり過ごしたり、海外に行ったり、ドライブをしたり、本当に自由に過ごしていました。でも基本的に家が好きなので、自宅でダラダラする日も多かったです(笑)。そこで将来についてもいろいろ考えたんですけど、じっくり時間をかけて自分と向き合えたことはよかったと思います。

──その選択肢の中に音楽活動があったと?
小林 そうですね。私自身、音楽はやめたくなかったですし、何らかの形で関わっていきたいという気持ちが強くあって。ただ、グループの卒業生はお芝居の道に進むメンバーが多いというか、音楽の方向に進むメンバーはあまりいなくて。自分のことを知っている人は、まさか私が音楽に進むとは想像してないだろうなと思ってました。
──アーティストとしては「yousti」という名前で活動されるんですよね。
小林 音楽活動をするにあたって、何か軸になるようなテーマが必要だと思いました。また、そのテーマを伝えるための名前……私の中ではグループ名のようなものとして捉えているんですけど、それもあった方がいいかなと。じゃあ何をテーマにしようか、みたいなところから考え始めて……たどり着いたのがこの「yousti」でした。
──どういった意味が込められているんでしょう?
小林 「現実逃避」を表すネットスラングの「オーストリッチ」と、自分の名前の「由依」を掛け合わせた造語なんです。まず自分の中に現実逃避というワードが出てきて、英語に変換するなどいろいろ検索してみたら、「ダチョウ」という意味もあることが分かって。これはモチーフとして使えるし、“いいかも!”と思いました。ただ急に「youstiさん」と呼ばれるのも違和感があって(笑)。「あくまでもこのプロジェクトは『yousti』としてやっていきます」ということなので、皆さんにはこれまでと同じように呼んでいただけたらうれしいです。
──グループ時代と今を比べて、何か心境の変化はありますか?
小林 グループ時代は言われたことをやるという形が多かったですが、今は自分で考えて行動しないと物事が進まないというか。いろいろなことを勉強した上で、“こういうものをやりたい”と自分で考えて決断する機会が増えました。作品を1から作ること自体も初めてだったので、これは大変だと思いました。どういう方たちと一緒に、どういう流れで進めて、どれぐらい私の意見を言えばいいかなど、探り探りでこの一年やってきました。
──その積み重ねてきたものの結晶が、今回のミニアルバムということですね。
小林 「音楽活動がしたいです」と話した後、協力してくださる方を探して。本格的にプロジェクトが始動して、ミニアルバムをリリースすることに決まったのが今年の1月ぐらいで。そこから発売日や曲数など、怒とうのように決めていきました。アルバムの形にしたのは、いろいろな曲をまとめて出すことで、聴いてくださる方に自分に合ったものを探してもらいたいと思ったからです。
──小林さんはグループ時代から、ものづくりに対するこだわりが人一倍強い印象があります。今回のアルバムからもその思いが伝わってきました。
小林 いつからこうなったかは覚えてないんですけど、もともと私はそういうタイプなのかなと思います。この業界に入ってからも、自分に与えられたことは丁寧にやりたいという気持ちはずっと変わらず持っていて。ただグループ活動をしていた時は時間がないことが多く、振り付け1つにしても、しっかり頭に入らないまま本番を迎えていたときも結構ありました。そういう部分でモヤモヤしていたことがあったので、今こうしてソロ活動を始めて、自分のことに集中できる環境をありがたく感じます。レコーディングにも時間をかけて納得できるまで作れるという環境も、私自身に合っているなと思っていて。やっぱり作品として残るものを作っている以上、自分が納得できるものにこだわりたいです。
【後編に続く】
小林由依(yousti)・後編「もしライブをさせていただけるなら、ひとつひとつの楽曲が映えるようにしたいです」
【CD情報】
1st mini Album「yousti」
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通常盤
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撮影/中田智章 取材・文/橋本吾郎