エンタメ
2016/7/15 19:00

あのモルダーとスカリーが帰ってきた! 旧作ファンならずとも楽しめる「X-FILE 2016」がU-NEXTで配信中

90年代に一世を風靡した米国発のSFミステリードラマ「X-FILE」が、あのテーマ曲とともに帰ってきました! 以前と変わらぬ1話完結方式で、前シリーズ未見でもじゅうぶん楽しめる作りになっているので、気になっていた人はこの機会にぜひ視聴をおすすめします。

 

ブランクを感じさせないおもしろさ

宇宙人や幽霊、UMAといった超常現象がからんだ事件を専門に捜査するFBIの特殊チーム「Xファイル」で腕をふるっていたオカルトマニアなモルダーと、冷静な医師・スカリーは私生活でも1児をもうけるほどの名コンビでした。ただ、FBIの方針転換でX-ファイル課は2002年に閉鎖。モルダーは職を離れ、スカリーは医師に戻り、それぞれ超常現象とは関係ない(モルダーは個人的に追いかけていた可能性が大ですが)生活を送っていました。

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(C) 2016 Fox and its related entities. All rights reserved.

 

 

第1話「闘争 Part1」で2人を再会させたのは、”陰謀論で政府の闇を暴く”ことがコンセプトな動画ニュースショーのキャスターであるオマリー。異星人に誘拐・妊娠させられ、胎児を奪われたと主張する女性・スヴェタに会って欲しいと声をかけます。そして、その裏に潜む大きな陰謀の証人になるのはこの2人しかいないと。

 

ロズウェル事件の当事者などに取材を重ね、いざ発表しようとしたその時、オマリーのサイトは閉鎖に追い込まれ、スヴェタも謎の死を遂げてしまいます。モルダーは異星人を隠れみのとして利用しようとする大きな力が潜んでいることを確信するのでした。

 

「ロズウェル事件」は1947年ニューメキシコ州ロズウェルに墜落したUFOと地球外生命体らしきものをアメリカ軍が回収。後日、政府は「空飛ぶ円盤ではなく、観測用気球」と発表したものの、約30年後には軍関係者から「あれはやはり宇宙船と宇宙人だった」という証言が出るなどマスターピースな事件です。

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その、全世界を70年も騒がせているロズウェル事件の裏にいたのは……!その組織が、地球外生命体の遺伝子を人間と交配させていることや、わざと戦争を終わらせないこと、現代人が消費社会に依存してしまっていることなど、すがすがしいほどの陰謀論が展開されます(このドラマはフィクションですが、それぞれの判断でお楽しみください)。

 

とにかく、43〜4分の中に「不思議」がたっぷり詰め込まれていて、14年のブランクを感じさせません。また、モルダーのスマートフォンの着メロが「X-ファイルのテーマ」だったり、これまでのシリーズを見ている人ならグッとくるようなフレーズがさりげなく忍ばせてあったりと、旧来のファンにはたまらない内容になっています。

 

モルダー&スカリーコンビのバランスが絶妙

1話完結ではありますが、全話に通底するのがモルダーとスカリーの子供・ウイリアムの存在です。2人の職業柄、危険にさらすことになってしまうので、仕方なく養子に出したウイリアムはいま15歳。ところどころ、スカリーの母性が後悔の念となって彼女を襲います。胎児を奪われたスヴェタや2話に出てくる遺伝子研究施設にいた妊婦に会ったこと、4話で亡くなるスカリーの実母が、臨終の際に一番会いたがったのはいつも気遣っていたスカリーではなく、音信不通でめったに会えない息子だったことなど、”母たち”に、つい自分を重ねて見てしまうスカリーがちょっと切ないです。そして、ウイリアムの存在がこの後どんな風にストーリーに取り込まれてゆくのか楽しみでもあります。

 

X-ファイルの魅力は、オカルトバリバリで熱いモルダーと、あくまでも理論的で冷静なスカリーの温度差。暴走するモルダーの妄想力に飲み込まれながら、「どうかしてるわ、あなたは信じたいだけでしょ?」と、エビデンス担当のスカリーに引き戻されながらちょうどいいバランスで見られるところだと思っています。

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(C) 2016 Fox and its related entities. All rights reserved.

 

2話「変異」の舞台は国防総省の支援を受けて作られた巨大な遺伝子研究所「ゴールドマン・テクノロジー」。ある日、研究者が謎の自死を遂げたことから、サイキックな事件が起こります。1話から繋がっている「遺伝子操作」がテーマで、モルダーとスカリーの息子・ウイリアムも実は遺伝子操作された子供だったのではないかという疑念が……。

 

3話「トカゲ男の憂鬱」はうって変わってコメディタッチ。全身を爬虫類のような皮膚で覆われた怪物による連続殺人事件が発生したため、現場にかけつけるモルダーとスカリー。そのトカゲ男と接触するうちに、彼ならではの”人間くさい”苦悩が見えてきたのでした。
「人間になってから、なぜかアッチ(セックス)の方だけは見栄を張りたくなる」、「相手の弱みにつけこむのが人間だ! 人間は怪物だ!」など、トカゲ男の哀愁を含んだセリフもたまりません。「怪奇現象よりも恐ろしいのが人間」という真理が描かれています(多分)。

 

U-NEXTでは、7月6日現在、第6話まで配信中。視聴料金は1話200円(税抜)/2日間となっています。また、これまでのシーズン1~9の全話パックが通常の20%オフになっていたり、劇場版2作品が200円(税抜)にプライスオフになっていたりと、旧作も楽しめますので、この夏はどっぷりX-FILEの世界につかってみるのもいいのではないでしょうか。

 

【U-NEXTの今後の配信ラインナップ】
7月20日 信長協奏曲
7月27日 レヴェナント

 

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