ファッション
ホン・モノ・ケイカク
2018/3/12 20:30

【コーデュラ610P】高耐久素材「コーデュラ・ナイロン」の数字の読み方

ホンモノ素材辞典vol.9
今回のホンモノ素材辞典は、アウトドアからビジネスバッグまで。人気の高強度、高耐久性素材「コーデュラ・ナイロン」です。

 

 

ナイロンの7倍もの強度を持つ驚異の繊維

アウトドアで使われるバックパックやダッフルバッグ、近年流行りのタフな作りのビジネスバッグなどを購入した際、黒地に白とオレンジの文字で「CORDURA FABRIC」と書かれたタグがついていたことはありませんか?

これは、耐久性と強度の高さで最高峰の評価を得る「コーデュラ・ファブリック」が使われている証です。

 

コーデュラとはアメリカのインビスタ社が開発し、特許を取得した人工繊維で、その強度は、なんとナイロンの7倍。この繊維を使った生地を「コーデュラ・ファブリック」、あるいは「コーデュラ・ナイロン」と呼びますが、繊維そのものの強度が高いうえ密に織られているため、引き裂きや摩耗に強く耐久性も抜群。実際に使ってみると、ちょっとした天候不順に出くわしても雨が染み込みにくいことが実感でき、実用性の高さでもトップクラスの素材と言えるでしょう。

 

ちなみにインビスタ社の母体は、かつてナイロンを世に送り出したデュポン・テキスタイル・アンド・インテリア社。つまり、コーデュラはナイロンの正統的な最新進化形態、と言っても過言ではありません。

 

 

コーデュラ製品の数字が意味するものは?

ひとくちにコーデュラ・ナイロンと言っても、他の繊維と組み合わせて織られたものなど、さまざまなバリエーションがあります。

 

日本でよく目にする「コーデュラ1000」や「コーデュラ500」の「500」や「1000」は、「デニール」という値から取ったもの。デニールは糸や繊維の太さに使われる単位で、9000メートルの長さにおける重量が表されています。たとえば500デニールなら、9000メートルで500グラム。1000デニールなら9000メートルで1000グラムというわけです。

 

コーデュラ500は500デニール、コーデュラ1000は1000デニールの繊維が使われているので、より重く太い繊維からなるコーデュラ1000のほうが、強度も高く、よりゴツい仕上がりの生地ということになります。

 

日本で流通しているコーデュラ・ナイロン製品のうち、主なものをご紹介しましょう。

 

【コーデュラ8号】
コットンにコーデュラ素材のナイロン25%を加えた生地。帆布のような風合いを実現しつつも耐久性に優れ、耐摩耗性も高められています。

【コーデュラ610P】
コーデュラブランドではありますが、ポリエステルベースのコーデュラ・ポリエステルを素材に使った生地。テフロン加工が施され、水や油などを弾きます。

【コーデュラ500】
500デニールのコーデュラナイロンで織られた生地。引き裂きや摩耗に対する高い強度を誇り、アウトドア用ギアやバッグに適しています。

【コーデュラ1000】
1000デニールのコーデュラナイロン100%の生地で、500に比べてより強度が高く、ボリューム感も増しています。ヘビーデューティをウリにするようなハード系バッグやポーチなどで使われます

【コーデュラ1680】
1680デニールのコーデュラナイロン100%で織られた生地。コーデュラ1000よりもさらに太い繊維が使われ、ナイロン系で最強クラスの強度を誇るため靴やインテリアなどにも用いられています。

 

タフな環境にもヘタることなく応えてくれる、コーデュラはそんな魅力的な素材なのです。

 

 

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