Dynabookは9月3日、13.3型の個人向けモバイルノートPC「Gシリーズ」の新製品として「dynabook G8/Z」「dynabook G6/Z」「dynabook GS5/Z」を発表しました。発売はいずれも10月下旬で、店頭予想価格はそれぞれ下記のとおりです。
dynabook G8/Z 23万円台半ば
dynabook G6/Z 21万円台半ば
dynabook GS5/Z 20万円台半ば
Gシリーズは2020年の発売以来、高い評価を得ているDynabookのロングセラーモデル。薄型軽量なうえに堅牢性が高く、モバイルノートPCとして持ち運びに適した製品です。
新製品はこれまでのGシリーズの特徴はそのままに、大学生から30代前半の若年層を強く意識して、デザイン性にもこだわったといいます。まずカラバリにはこれまでのdynabookにはないニュアンスカラー、セレストブルーのモデルを追加。ネビュラブラックと2色で展開します。


また、キーボードに印字されているかな表記を削除したほか、これまでディスプレイのベゼルにあしらわれていたdynabookのロゴも削除。余計な線や文字をなくすことで、ノイズレスでミニマルなデザインを目指したそうです。

軽量と堅牢性の高さは変わらずで、重さは13.3型ながら約849g。従来モデルと比べても約26g軽くなっています。また、LCDカバーや裏面など、筐体の一部にマグネシウム合金を採用し、軽量化に加えて堅牢性も確保。さらに、アメリカ国防総省が定めるMIL規格に準拠したテストを9項目でクリアしています。
使いやすさにもこだわっており、特にインターフェイスを充実させています。
本体の左側面は、Thunderbolt 4(USB4 Type-C)、マイク/ヘッドホン端子、USB3.2(Gen1、Type-A)を、右側面は有線LANポート、Thunderbolt 4(USB4 Type-C)、USB3.2(Gen1、Type-A)、SDカードスロットを配置。USBを両側面に用意することで、充電や外部機器との接続がしやすくなっており、使い勝手の高さを感じられます。


スペックは3モデルでCPUとストレージ、セキュリティ面に違いがあります。主なスペックは下記のとおりです。
機種名 | dynabook G8/Z | dynabook G6/Z | dynabook GS5/Z |
CPU | インテル Core Ultra 7 プロセッサー 155U | インテル Core Ultra 5 プロセッサー 125U | インテル Core Ultra 5 プロセッサー 125U |
ディスプレイ | 13.3型ディスプレイ(1920×1200ドット、アスペクト比16:10) | 13.3型ディスプレイ(1920×1200ドット、アスペクト比16:10) | 13.3型ディスプレイ(1920×1200ドット、アスペクト比16:10) |
ストレージ | 512GB SSD(PCIe 4.0対応) | 512GB SSD(PCIe 4.0対応) | 256GB SSD(PCIe 4.0対応) |
メモリー | 16GB(LPDDR 5X) | 16GB(LPDDR 5X) | 16GB(LPDDR 5X) |
バッテリー駆動時間 | 動画再生時で約11時間、アイドル時で約28時間 | 動画再生時で約11時間、アイドル時で約28時間 | 動画再生時で約11時間、アイドル時で約28時間 |
本体サイズ | 約幅298.8×奥行き212.×高さ17.7~18.7mm | 約幅298.8×奥行き212.×高さ17.7~18.7mm | 約幅298.8×奥行き212.×高さ17.7~18.7mm |
セキュリティ | 顔認証センサー | 顔認証センサー | 指紋認証センサー |
このほか、放熱技術や筐体の設計技術でCPUの性能を最大限に発揮できる「エンパワーテクノロジー」や、30分でバッテリー駆動時間の約40%を充電できる「お急ぎ30分チャージ」など、おなじみの技術ももちろん採用しています。

若年層への意識の背景にLAVIEやFMVの存在
新製品で若年層を意識した理由について、国内マーケティング本部 国内商品企画部の副部長 松村 岳さんは、NECPCの「LAVIE SOL」やFCCLの「FMV Note C」の存在を挙げています。
市場トレンドとして、1.2kg未満のノートPCの販売台数が増加しているほか、LAVIE SOLやFMV Note Cが若年層の市場を拡大しているとのこと。そこで同じく若年層をターゲットにラインアップの強化にいたったそうです。
もっというと、これまで店頭に製品が並んでいたときに「見た目で選ばれなかった」と説明。その状況を変え、「同じ土俵に乗せるため、抜本的に見直すために色やシンプルなデザインにこだわった」といいます。
一方で、国内マーケティング本部 国内商品企画部 国内B2C商品企画担当 グループ長の宮嶋 永遠さんは「見た目はdynabookらしくないが、中身はdynabookらしいのがコンセプト」と説明。その言葉どおり、軽量、堅牢性、使いやすいインターフェイスなど、質実剛健ともいえる設計が随所に見られます。
Dynabookの新製品によって、若年層向けの市場がさらに活性化するのであれば歓迎すべきところ。新デザインのGシリーズに期待がかかります。