サムスンはGalaxy Watchシリーズに「左室収縮機能障害(LVSD)」の早期検知機能を追加すると発表しました。

LVSDとは、心臓の主要なポンプ室である左心室の収縮力が低下し、全身に十分な血液を送り出せなくなる状態を指します。
心不全の約50%に関与するとされながらも、症状が現れにくい場合が多く、診断後5年以内の生存率は約50%と高リスクです。
この機能は、サムスンが韓国のMedical AI社と提携して開発したECG(心電図)解析アルゴリズムによって実現されます。
すでに韓国内の100以上の病院・12万人の患者に臨床応用されており、Galaxy Watchに搭載されるにあたっては韓国の食品医薬品安全処(MFDS)から規制承認を取得したとのこと。
消費者向けとしては世界初のLVSD検知機能となります。
サムスンは、これにより無症状の人でも早期発見が可能になり、心不全による医療費負担の大幅削減を目指すとしています。
ただし現時点では「健康・ウェルネス管理」用途に限定されており、医療診断を目的とする場合には必ず専門医の診察が推奨されています。
どのモデルが対応するかはまだ明らかではありませんが、現行の最新機種・Galaxy Watch8シリーズが最有力と見られます。
健康管理の補助機能にとどまるとしても、心不全の兆候であるLVSDを早期に警告できる機能には命を救う可能性があると言えるでしょう。
Source: Samsung
via: Android Police