独自の安全基準を設けるなどでドコモがとことんこだわった、多彩なスマホアクセサリーがラインナップされている「docomo select」。各メーカーの注目製品はもちろん、ドコモが企画/設計をした製品もラインアップされ、ユーザーからの評価も高まっています。
そんなdocomo selectが、人気のスマホアクセサリーメーカー「MOTTERU」の製品の取り扱いを開始。ドコモから見たMOTTERU製品の魅力はどこにあるのか、株式会社NTTドコモ クリエーションマーケティング担当主査 蔭木裕太さん、クリエーションマーケティング担当市川智隆さんに詳しく話を聞きました。

セレクト基準は「安心・安全」が第一
――docomo selectでは、どのような基準を設けてスマホアクセサリーをセレクトしているのでしょうか?
蔭木:最も大切にしているのは、ほかでもなく、“安心・安全”です。お客様が安心して、安全に製品を使用できるかどうか、それが第一のセレクト基準です。たとえば、充電器やモバイルバッテリーには温度基準を設けていて、一定の温度を上回らないものだけを製品化しています。若年層からシニア層まで、幅広い世代のお客様が使用するので、熱くて不安になることがないよう、上限温度を超えてしまうような場合には、出力を停止するように設計している製品もあります。
――安心・安全へのこだわりに対して、ユーザーさんからはどのように評価されていますか?
蔭木:もちろん、発熱温度だけではなく、安心・安全へのこだわりはデザインにも反映されています。充電器に関して言えば、壁のコンセントに挿したときに、充電器本体が極力出っ張らないように設計しています。
小さなお子様がいる家庭などで、お子様が走っていて充電器にぶつかり、プラグが曲がってしまう、というようなことが起こらないように、できる限り出っ張りを抑えるとともに、ケーブルも下から伸びる仕様にするなど、細部にまで妥協せずにデザインしています。安心・安全が土台にあって、そこから製品をデザインしていくイメージですね。
安全性の高さはもちろん、小型でスペックも申し分ないMOTTERU
――MOTTERUの製品を取り扱うことになった経緯を教えてください。
市川:MOTTERUさんの製品が、我々が目指す安全性基準をしっかりと満たしていたことに加えて、急速充電器「ポータブルACアダプタ04M」、およびモバイルバッテリー「ポケットチャージャー07M/10,000mAh」のサイズが小型だったことが決め手となりました。先述した温度基準をはじめ、docomo selectの安全性基準を満たそうとすると、どうしても製品が大型化してしまいがちなんです。
その点、ポータブルACアダプタ04Mとポケットチャージャー07M/10,000mAhはいずれも小型で、それでいて、ポータブルACアダプタ04Mは折りたためる可動式プラグを採用していますし、ポケットチャージャー07M/10,000mAhはケーブル一体型で、しかもバッテリー残量表示機能付き。かゆいところに手が届く、どこまでもユーザーフレンドリーな設計ですよね。
蔭木:スペック面も申し分なく、ポータブルACアダプタ04Mは、USB Power Deliveryの30W急速充電に対応しているほか、万が一ショートしても給電を抑えて発熱や発火を防ぐ「ショート対策」機能や「温度上昇制限機能」、過電流・過電圧などを検知する「異常検知機能」などを備えています。

ポケットチャージャー07M/10,000mAhについても、USB Power Delivery 30Wの急速充電が可能だったり、10,000mAhの大容量だったりと、お客様が求める最新のスペックをしっかりと網羅しています。当然ながら、ターゲットとなる販売価格はありますが、MOTTERUさんの製品は、お客様が手に取りやすい価格でありながら、当社の安全性基準やスペック基準を満たしていたんです。

モバイルバッテリーの需要が伸長
――MOTTERUの製品に限らず、docomo select全体で売れ筋製品はどういったものになるのでしょうか。
市川:ドコモショップでの販売が主なので、スマートフォンやタブレット端末購入時の必須アイテムとなる、ケース、ガラスフィルム、充電器がやはり売れ筋ですね。スマートフォンやタブレット端末と合わせて購入されるお客様が多いです。

他方、コロナ禍が終わり、外出の機会が増えてきたことや近年の防災意識の高まりにともない、モバイルバッテリーの需要が伸長しています。実際、ドコモショップに対して「モバイルバッテリーのラインアップを増やしてほしい」という声が寄せられることも増えています。
蔭木:災害発生時に、避難所にdocomo selectのモバイルバッテリーを提供した事例もあります。水や食料があっても、スマートフォンが使えないと、家族への連絡や情報収集もままなりません。いまや、スマートフォンはなくてはならないライフラインのひとつであり、少しでも被災者の方々の力になれたらと考え、モバイルバッテリーの配布を決断しました。
トレンドを押さえながらも「こうだったらいいのにな」をカタチに
――今後はどのような製品を取り扱っていくのか、展望を教えてください。
市川:安心・安全であることはもちろん、そのときどきのトレンドを押さえた製品を展開していきたいと考えています。充電器やモバイルバッテリーで言えば、最近はスマートフォンやタブレット端末、ワイヤレスイヤホンなど、普段使いするデバイスの数が増えてきているので、より高出力、なおかつ出力ポート数の多い製品のラインナップを拡充していきたいなと。
お客様の声をしっかりとキャッチアップすること、市場の潮流を的確に捉えること、そうした意識を持ちながら、より魅力的な製品を展開していきたいです。
蔭木:スマートフォンやタブレット端末を使用していて感じる、「こんなアクセサリーがあったらいいのにな」をカタチにしていきたいです。どうしたら、お客様にもっと快適にスマートフォンを使ってもらえるのか、そんな目線で、今後も製品を企画・販売していけたらと思います。

撮影/鈴木謙介