これ以上投資する理由がない…Samsung、超薄型Galaxy S26 Edgeの開発を白紙撤回

ink_pen 2025/12/29
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これ以上投資する理由がない…Samsung、超薄型Galaxy S26 Edgeの開発を白紙撤回
多根 清史
たねきよし
多根 清史

IT / ゲーム / アニメライター。著書に『宇宙政治の政治経済学』(宝島社)、『ガンダムと日本人』(文春新書)、『教養としてのゲーム史』(ちくま新書)、『PS3はなぜ失敗したのか』(晋遊舎)、共著に『超クソゲー2』『超アーケード』『超ファミコン』『PCエンジン大全』(以上、太田出版)がある。

Samsungが超薄型スマートフォンの後継モデルとされていた「Galaxy S26 Edge」の開発を中止したと報じられています。理由としては、競合するiPhone Airの販売不振に加え、超薄型モデルそのものに対する需要の弱さが挙げられています。

↑再挑戦の望みは完全に絶たれた?(画像提供/Samsung)

これまでの噂では、S26 Edgeはいったん開発中止になったものの、より薄型を目指す「More Slim」プロジェクトとして再始動したと伝えられていました。しかし、韓国メディアKED Globalの情報筋によると、この計画自体が最終的に白紙撤回されたとのこと。

背景には、Galaxy S25 EdgeとiPhone Airの販売低迷があります。報道によれば、Galaxy S25 Edgeは8月時点で約131万台の出荷にとどまり、S25 Ultraの約1218万台や、S25の約828万台と比べて大きく見劣りしていました

Galaxy S25 Edgeは、超薄型デザインを最優先したモデルでしたが、その代償も大きかったと指摘されています。バッテリー容量は3900mAhと少なく、日中の使用でも電池切れを起こしやすい点が不満とされました。また、望遠レンズを搭載していないにもかかわらず、S25の標準モデルより価格が高い点も評価を下げる要因となっていました。

一方のiPhone Airについても、「実質的に需要がほとんどない」とするアナリストの見方があり、アップルは生産台数を8割以上削減したとの報告があります。主要な競合であるアップルですら苦戦している状況では、Samsungが需要の限られたニッチ分野にこれ以上投資する理由は乏しいのかもしれません。

もっとも、アップルは超薄型モデルを完全に諦めたわけではなく、iPhone Airの後継機では「第2のカメラ」を追加し、価格を引き下げるとの噂も出ています。弱点を克服した「iPhone Air 2(仮)」が登場した場合、市場の評価がどう変わるのかは注目されるところです。


Source: KED Global

via: Gizmochina

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