2026年1月15日、Nothing Technology Japanから同ブランドにとって初となるエントリーモデルのスマホ「Phone (3a) Lite」が発売されました。Nothing公式ECサイトのほか、楽天モバイルでも販売します。

公式ECサイトでの価格は42,800円(税込)。楽天モバイルでの価格は一括払い32,890円(税込)ですが、キャンペーンによるポイントバックを含めれば実質負担額は16,890円に。ここから下取りサービスを利用することで、さらに安くなります。
とはいえ、ミドルモデルとして2025年4月に登場した「Phone (3a)」も非常に手頃なモデルでした。公式ECサイトでは54,800円(税込)〜、楽天モバイルではキャンペーンを含めると26,900円(税込)と、さすがにエントリーモデルほどではないですが、最近のスマホとしては十分な安さに思えます。

この2機種、どちらを購入するか迷っている人もいるのではないでしょうか。本記事ではPhone (3a) Liteを、Phone (3a)との比較に重点を置いてレビューしていきます。
価格に対して高品質なディスプレイ

まず、両機種のスペックは以下の通りです。
■「Phone (3a) Lite」の主なスペック
SoC:MediaTek Dimensity 7300 Pro
RAM:8GBのみ
ストレージ:128GB(microSDカードで最大2TBまで拡張可)
バッテリー容量:5,000mAh
重量:約199g
カラー:ホワイト、ブラック、レッド(楽天モバイル限定)
おサイフケータイ/NFC:対応
■「Phone (3a)」の主なスペック
SoC:Snapdragon 7s Gen 3
RAM:8GB、12GB
ストレージ:128GB、256GB
バッテリー容量:5,000mAh
重量:約201g
カラー:ホワイト、ブラック、ブルー(楽天モバイル限定)
おサイフケータイ/NFC:対応
どちらのモデルもディスプレイの性能は共通。約6.77インチのFlexible AMOLEDを採用しており、リフレッシュレートは120Hz、解像度は2,392×1,080ドット、ピーク輝度は3,000nit(屋外輝度1,300nit)です。
この点に関しては、より安価なPhone (3a) Liteの方がコスパで勝っているといえますね。実際に両機種を触ってみましたが、どちらも見応えは同じ。スマホ体験の多くはディスプレイの性能が影響しますし、この価格でミドルモデルと同等の体験が得られるのはお得です。

余談ですが、ディスプレイ周辺の加工については違いがあります。写真右のPhone (3a) Liteは3Dカーブドガラスを採用しており、ディスプレイの周囲が立体的に盛り上がっています。スマホを持ってみるとこのカーブが手に優しくフィットし、スリムな印象に。エントリースマホでは珍しい贅沢な加工です。

そして、背面の印象は両機種で大きく変わります。Phone (3a) Liteは、Nothing Phoneシリーズ伝統の硬質ガラスを採用した透明デザインは受け継ぎつつも、意匠などは抑えたシンプルな見た目です。カメラの配置も一般的なスマホと同様。メカメカしさが低減したおかげで、より普及させやすい見た目になったともいえますね。

また、特徴的だった背面のLEDライト「Glyph Interface」は、とても小さくなりました。Phone (3a)ではカメラ周囲にデザイン要素として配置されていますが、Phone (3a) Liteは本体右下に小さく配置されているのみです。
LEDが小さくなった影響で、Glyph Interfaceによるトーチ機能、グラフィカルなタイマー機能などは使えなくなりました。ですが、点滅による通知や写真のセルフタイマーカウントなどの機能は受け継いでいます。Glyph Interfaceファンにとっては寂しい変更ですが、ヘタに光らなくなったおかげで(むしろ光ったとしても)悪目立ちしにくくなったのは利点でしょう。

Phone (3a)から登場した独自の物理キー「Essential Key」はPhone (3a) Liteにも搭載されています。これは、Nothing独自のAI機能であるEssential Spaceを呼び出せるもの。エントリースマホだからといって、物理キーをオミットしていないのはエライ。

左側面にはボリュームキーが。Phone (3a) Liteのボリュームキーは一体型です。
個性光るマクロ撮影か、旅先で便利な望遠撮影か

Phone (3a) LiteとPhone (3a)は、カメラ構成がわずかに異なります。
Phone (3a) Lite:50MPメインカメラ+8MP超広角+2MPマクロ
Phone (3a):50MPメインカメラ+8MP超広角+50MP望遠
基礎性能はPhone (3a)から受け継いでおり、AIを活用した画像処理エンジン「TrueLens Engine 4.0」の搭載、8枚のRAW画像を撮影・合成するUltra XDRにも対応しています。このあたりもエントリーらしからぬ充実っぷり。
大きな違いは、マクロカメラの搭載です。最短4cmまで寄れるかなり高倍率なマクロで、身近なものをダイナミックに撮影することができます。

マクロ撮影なのでピントが合わせにくかったり、さらに近寄るとカメラ自体の影が映り込むこともあったりと、撮影レベルはやや高し。でも、通常の撮影+αな撮影幅を、この価格帯で実現できているのは素直に驚きですね。

画質設定を同じにして、Phone (3a) LiteとPhone (3a)のメインカメラで撮影。まったく同じ場所から撮影したのですが、Phone (3a) Liteの方が彩度が控えめです。OSのバージョンなどが影響しているのかも?

カラスを撮影しましたが、この価格でこのカメラ構成だと、やっぱり望遠は厳しい印象。Phone (3a) Liteの写真は、デジタルズームで10倍まで望遠したもの。Phone (3a)の写真は光学2倍の望遠レンズを、10倍までデジタルズームしたものです。画質的に考えると、Phone (3a) Liteのデジタルズームは5倍くらいまでが実用レベルといったところでしょう。
ゲームを楽しむにはパワー不足か
最後は性能面を見ていきましょう。Phone (3a) Liteが採用しているMediaTek社のDimensity 7300 Proは、ミドルモデル向けのSoCです。NothingのサブブランドであるCMFから発売されている「CMF Phone 2 Pro」が同じSoCを採用しており、ベースモデルとなるDimensity 7300は「Motorola Edge 50 Neo」、「OPPO F31 Pro」などのミッドレンジのスマホが採用しています。

AnTuTuベンチマーク(V11)のスコア結果がこちら。Phone (3a) Liteは100万に届かない一方で、Phone (3a)はなんとか100万に達しています。ディスプレイやカメラ性能ではそれほど大きな違いはありませんでしたが、スペックはその限りではなさそうですね。

実際に『ゼンレスゾーンゼロ』をそれぞれの端末でプレイしてみると、その性能差は明白。Phone (3a)ではカクつくことなく動けていた戦闘シーンでも、Phone (3a) Liteだと頻繁にカクつきました。最低画質・30fps設定でこのカクつきなので、スマホゲームをガッツリ遊びたい人にとっては物足りない性能でしょう。
またスペックとは直接関係ありませんが、Phone (3a) Liteのスピーカーはモノラルになっています。本体下側からしか音が出ないので、横向きでスマホゲームをプレイした場合、片方からしか音が出ないということに。これがなかなか寂しいので、その意味でもゲーマーにとっては一歩及ばずな性能かな、と。

webブラウザーの快適性を評価するhtml5テストでも、それぞれの性能差が表れる結果に。といってもこの差はそこまで気にするものではなく、Phone (3a) Liteでブラウザーを操作していてストレスに感じることはほとんどありませんでした。アプリ起動などのサクサク感はPhone (3a)が優れているものの、ゲーム性能ほど明確に差があるわけではなし。
ゲームやカメラ性能が自分にとって「アリ」なら、とてもお得
Phone (3a)とPhone (3a) Lite。この2台を選ぶポイントは、スペックとカメラにあるといえそうです。特にゲームの快適さは大きく異なるので、スマホゲームを楽しみたいならミドルレンジに位置するPhone (3a)がオススメ。カメラ撮影が好きで望遠撮影を楽しみたい人にもPhone (3a)がオススメですね。

それ以外の人、例えば「スマホはLINEや動画見るくらいしか使ってない」といった人にとって、Phone (3a) Liteはとてもコスパの良い一台です。高品質なディスプレイや個性的なデザインも相まって、モノに対しての満足度も高い。気軽に買えるので、サブスマホにも良いですね。
ちなみにPhone (3a) Liteは、おサイフケータイやFeliCaにも対応しています。防水・防塵性能もIP45で、日常防水に耐えうる性能。本体ストレージは128GBと少なめですが、microSDカードスロットがあり最大2TBまで拡張可能です。
最安1.5万円前後で手に入るスマホとしては、充分すぎる性能。それでいてNothingらしい他にないデザインもしっかり受け継いでいます。Nothingのイズムをより多くの人に届ける一台として、これまたヒットしそうな予感です。