求人情報で発覚! Amazonが「AR/VRデバイス」開発競争に参戦か

ink_pen 2022/4/21
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求人情報で発覚! Amazonが「AR/VRデバイス」開発競争に参戦か
多根 清史
たねきよし
多根 清史

IT / ゲーム / アニメライター。著書に『宇宙政治の政治経済学』(宝島社)、『ガンダムと日本人』(文春新書)、『教養としてのゲーム史』(ちくま新書)、『PS3はなぜ失敗したのか』(晋遊舎)、共著に『超クソゲー2』『超アーケード』『超ファミコン』『PCエンジン大全』(以上、太田出版)がある。

Meta(旧Facebook)が「Meta Quest 2 Pro」を2022年内に発売予定と噂され、Appleも独自のヘッドセットを準備中との観測が流れたりと、米ハイテク業界ではAR(拡張現実)やVR(仮想現実)ハードウェア開発が活発になっていると見られています。

↑アマゾンのまったく新しい「XR」体験とは?(画像はマイクロソフトのHoloLens)

 

そんな中、米Amazonが家庭向けのまったく新しい「XR」(ARやVR、MR=複合現実を含めた概念)製品を開発している可能性が、同社が出した求人情報から浮上したと伝えられています。

 

全世界のハイテク関連情報を伝えるメディア「Protocol」によると、Amazonは「XR」技術を何らかの形で使う「まったく新しいスマートホーム製品」の開発に関わる人材を募集していたとのこと。ただし、4月21日現在ではいくつかあった求人情報が修正ないし削除されており、元の文面を見ることはできません。とはいえProtocolは信頼性の高いメディアであり、「実際に掲載されていた」ことは事実と思われます。

 

その求人情報には、あまり具体的な内容は含まれていません。例えば「ソフトウェアエンジニア – XR/AR, XR/AR デバイス」の求人には「まったく新しいスマートホーム製品のための主要ソフトウェアとアーキテクチャの考案と開発」と書かれており、詳しい業務内容には触れられず。また「シニア・テクニカル・プログラム・マネージャー、新製品 — XR」の求人では「先進のXR研究コンセプトを、魔法のように便利でまったく新しい消費者向け製品に発展させる」と漠然とした表現がされているという具合。

 

その中でも、望ましい資質として「AI/ML(機械学習)、ロボティクス、ゲームなど、技術的にディープな製品を開発した経験」が挙げられているのは少し地に足付いている感もあります。これらにつきProtocolがコメントを求めたところ、Amazonはすぐに返答しなかったそうです。

 

上述したように、多くの米ハイテク企業がAR/VRデバイスに本腰を入れていると見られており、Amazonがそこに参戦したとしても不思議ではありません。AppleやMetaのほか、Googleは2024年にARヘッドセット(社内コード名は「Project Iris)の発売を目指していると噂されるほか、Microsoftは何年も前からMRヘッドセット「HoloLens」を販売しています。

 

Amazonと言えば、Echo Dotなどのスマートホーム製品を成功させてきた印象がありますが、かつて独自スマートフォンの「Fire Phone」が失敗に終わったことも。ともあれ、Amazon製品ならば価格も手が届きやすいと予想されるため、大いに期待したいところです。

 

Source:Protocol
via:The Verge

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