ガーミン、Apple Watch Ultraに「バッテリー持ちは“時間”ではなく1か月単位で測る」とけん制?

ink_pen 2022/9/12
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ガーミン、Apple Watch Ultraに「バッテリー持ちは“時間”ではなく1か月単位で測る」とけん制?
多根 清史
たねきよし
多根 清史

IT / ゲーム / アニメライター。著書に『宇宙政治の政治経済学』(宝島社)、『ガンダムと日本人』(文春新書)、『教養としてのゲーム史』(ちくま新書)、『PS3はなぜ失敗したのか』(晋遊舎)、共著に『超クソゲー2』『超アーケード』『超ファミコン』『PCエンジン大全』(以上、太田出版)がある。

Apple Watchのアスリート向け最新モデル「Apple Watch Ultra」は、過酷な環境にも耐える頑丈さに加えて、バッテリー持ちの良さもアピールされています。通常の使い方であれば36時間、新たな「低電力モード」の下では最大60時間もバッテリーが持つ、という具合です。

↑Image:Apple

 

しかし、元祖・アスリート向けスマートウォッチ企業といえる米ガーミンが、8日のiPhone 14とApple Watch発表イベントの後に「我々はバッテリー持ちを“数か月”で測っており、“時間”ではない」とツイートして、最新モデル「Enduro 2」の宣伝をしたことが注目を集めています。

 

これまでのApple Watchのバッテリー持続時間は公称で18時間ほどであり、watchOS 9の新機能「低電力モード」を使えば36時間持つと言われています。それと比べればApple Watch Ultraの最大60時間は飛び抜けていますが、単純に時間だけ比べれば、Garmin製品に及ばないようにも思われます。

 

ただし、Garminのスマートウォッチはさまざまなモードが用意されており、使い方により大きくバッテリー持続時間が変化します。たとえばEnduro 2はソーラー充電と合わせてGPS+光学式心拍数モードで最大150時間、スマートウォッチモードで最大34日間(ソーラー充電を使うと+約12日間)という具合です。

 

そしてApple Watch Ultraには約2インチの大きさで、従来モデルより2倍明るい最大2000ニトのディスプレイが搭載されています。それに対してGarmin Enduro 2の画面サイズは1.4インチです。つまりApple Watch UltraはEnduro 2より多くの電力を消費する大型ディスプレイを持つ一方で、ソーラー充電で電力を補充する仕組みもないわけです。

 

さらにApple Watch Ultraは、心電図を取ったり、血中酸素ウェルネスを測ったり、異常な心拍数を検出すると警告を出したりと、さまざまな健康関連センサーを搭載しています。それらの違いを考えると、Apple Watch UltraとEnduro 2は使うシーンが実はかなり異なっており、単純にバッテリー持続時間を比べることは適切ではなさそうです。

 

米国でのApple Watch Ultraの価格は799ドルで、Enduro 2は1099ドルです。Garminとしては、「アスリート向け」スマートウォッチ市場で競合することを警戒しているのかもしれません。

 

Source:Garmin(Twitter) 
via:MacRumors

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