iPhone 14 Plus、iPhone 13 miniより人気がない? アップルの「小型に替えてデカい標準モデル」戦略は失敗か

ink_pen 2022/9/13
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iPhone 14 Plus、iPhone 13 miniより人気がない? アップルの「小型に替えてデカい標準モデル」戦略は失敗か
多根 清史
たねきよし
多根 清史

IT / ゲーム / アニメライター。著書に『宇宙政治の政治経済学』(宝島社)、『ガンダムと日本人』(文春新書)、『教養としてのゲーム史』(ちくま新書)、『PS3はなぜ失敗したのか』(晋遊舎)、共著に『超クソゲー2』『超アーケード』『超ファミコン』『PCエンジン大全』(以上、太田出版)がある。

最新フラッグシップ「iPhone 14」シリーズは先週の金曜から予約受付が始まっており、すでに全4モデルそれぞれの人気が分かりつつあるようです。具体的にはiPhone 14とiPhone 14 Plusが「悪い」予約状況が出ており、標準モデル2つの販売戦略が失敗したかもしれない、との分析が伝えられています。

↑Image:Apple

 

アップル関連情報に詳しいアナリストMing-Chi Kuo氏によると、iPhone 14 ProとiPhone 14 Pro Maxは、先代のiPhone 13 ProとiPhone 13 Pro Maxと比べて「中立」「良好」な予約状況になっているそうです。

 

実際、日本の公式オンラインストアでもProは4~5週間、Pro Maxは5~6週間の配送待ちとなっており、両モデルとも人気が集まっているようです。それに対してiPhone 14とiPhone 14 Plusともに「発売日にお届け」となっており、在庫には余裕があると思われます。

 

さてKuo氏いわく、アップルがProモデルの出荷予測を増やすかどうかは「不明」であるものの、現在iPhone 14モデル全体の出荷台数のうち約45%を占めるiPhone 14とiPhone 14 Plusの受注を減らす可能性が「高まっている」そうです。

 

どれほどiPhone 14とiPhone 14 Plusの予約状況が良くないかといえば、「第3世代のiPhone SEやiPhone 13 miniよりも悪い」そうです。Kuo氏は、アップルが2022年前半に需要が低かったため、第3世代iPhone SEとiPhone 13 miniともに注文を減らしたことを指摘しています。

 

特にiPhone 14 Plusについては「予約結果が予想を大きく下回っている」とのこと。そもそも6.7インチのiPhone 14 Plusが投入されたのは、iPhone 13世代で5.4インチのminiモデルがあまり売れなかったためだと推測されています。小さな標準モデルが不人気だったことで、大きなサイズに入れ替えたというわけです。

 

しかし、iPhone 14 Plusも空振りに終わりそうなため、Kuo氏は「アップルの標準モデルの製品セグメント化(顧客ニーズに合わせた区分)戦略は今年、失敗する」と述べています。

 

iPhone 14シリーズでは価格もサイズも手頃なminiサイズがなくなり、小型のスマホを好む人たちからは嘆く声も聞こえてきました。が、デカいiPhone 14 Plusが不人気のままだとすれば、将来のiPhoneでminiが復活することもあり得るかもしれません。

 

Source:Medium

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