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2017/5/11 22:00

あのダイソンが日本人のためにドライヤーを改良! 髪の傷みを抑えスタイリングを助ける「うれしい配慮」とは?

2016年に発売され、革新的なデザインと圧倒的な風量・風圧で世間の話題をさらったダイソンのドライヤー「Dyson Supersonic(ダイソン スーパーソニック)ヘアードライヤー」。その新モデルが5月10日に発売されました。新モデルはなんと、日本人のために改良されたとのこと。いったいどのように進化したのか、5月9日に開催された発表会で改良ポイントをチェックしてきました。

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↑本体カラーは、左から「アイアン/フューシャ」「ホワイト/シルバー」、新色の「アイアン/ブルー」、本革レザーボックスに入った特別モデル「インペリアル パープル」の4種類を用意。参考価格は、インペリアル パープルのみ5万9400円、そのほかは4万8600円

 

ダイソンの技術を駆使し、速乾性と髪への優しさを兼ね備えたドライヤー

新モデルを紹介する前に、従来モデルから受け継ぐ特徴についておさらいしましょう。まず印象的なのが、そのデザイン。羽根のない扇風機「Dyson Air Multiplier」の技術を応用しただけあって、扇風機同様ヘッドが空洞になっています。このAir Multiplierは周りの空気を巻き込み、風量を3倍に増幅することで、高圧かつ高速な気流が速乾性を実現します。

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↑見た目やアタッチメントは従来モデルから継承。同社の「羽根のない扇風機」同様、空洞部分からムラのない風がまっすぐ送り出されるため、大風量が頭皮までしっかり届きます

 

この高速気流を生み出しているのが、小型の「ダイソン デジタルモーター V9(DDM  V9)」。毎分11万回転する性能を備えながら非常にコンパクトなため、ヘッドではなくハンドル部への内蔵が可能に。そのため一般的なヘアードライヤーに比べて重心バランスが取りやすく、長時間使っても疲れにくいと評価されています。

 

さらに便利なのが、送風温度をコントロールする「インテリジェント・ヒートコントロール」機能。毎秒20回、風が当たっている場所の温度を測定し、熱くなりすぎないよう熱をコントロールします。つまり、髪へのダメージを抑えつつ、短時間で乾かすことができるというわけです。

 

最高温度引き上げと風量軽減で、スタイリング性がさらにアップ

では新モデルはどのように進化したのでしょうか。新製品発表会では、ダイソンの研究デザイン開発 パーソナルケア グローバルカテゴリーディレクターとしてヘアードライヤーの開発に携わるトム・クロフォード氏が登壇。新モデルの改良点について次のように語りました。

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↑開発に携わったトム・クロフォード氏。日本の女性がよりスタイリングしやすく改良したと胸を張ります

 

「髪は、その種類によってストレスの受け方が違います。アジア人の髪は太くて断面が丸いため、髪が絡みにくい一方、スタイリングが難しい。そこで日本のスタイリストとともに、日本のユーザーのための改良を加えました」と語るトム・クロフォード氏。具体的には、髪のうねりやクセをまっすぐに伸ばしやすくするため、最高温度を従来の78℃から100℃まで高めました。髪の熱によるダメージが150℃以上で起こることから、温度を上げつつも、髪が過度な熱で傷みにくい範囲に収める配慮がなされています。

 

さらに日本人女性は、顔まわりにレイヤーを入れた人が多く、顔まわりは弱めの風でスタイリングしたいというニーズがあったとのこと。それに応えるべく、強風(風量3)はそのままに、中風(風量2)と弱風(風量1)の風量を従来モデルよりあえて弱めています。

 

ちなみに、100℃に温度設定できるのは、高温(温度3)+弱風(風量1)で組み合わせたときのみ。中風(風量2)と組みわせると88℃、強風(風量3)と組み合わせると78℃になるといい、髪のダメージを抑えるための細かな配慮が感じられます。

 

シシド・カフカさんの完璧な“カフカヘアー”を再現

当日は、歌手、ドラマー、女優、モデルと幅広く活躍するシシド・カフカさんも登場。その美しい黒髪に、会場は大きなため息に包まれました。しかしよく見ると、毛先にはふんわりウェーブが。これを、ヘアメイクアーティストの小田切ヒロさんが、新しいDyson Supersonicを使って、“スーパーストレートヘア”にするといいます。

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↑黒髪ロングヘアがトレードマークのシシド・カフカさん。髪の健康には気を使っているものの、ライトアップされたステージなど、ダメージを受けやすい環境にさらされることも多いそう

 

まずは髪全体を水で湿らせた後、全体をドライ。風圧が強いため、髪をかきわけることなく、根元までしっかり乾燥させられます。次に、付属のアタッチメント「スムージングノズル」を装着してドライすれば、風圧によってテンションがかけられるため、手ぐしでもブラシを使ったようにキューティクルが整えられるそう。さらにアタッチメントを「スタイリングコンセントレーター」に付け替え、100℃の高温でツヤ出しをして、最後に冷風で引き締めて完了です。

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↑スーパーストレートが美しい”カフカヘアー“が完成しました!

 

頭皮に熱を当てることで、アンチエイジングも叶う?

発表会後は、メディカルで頭皮と髪をケアする東京・広尾の「サロン・ド・リジュー」代表、永本羚映子さんによるヘアケア講座も開催されました。永本さんによると、洗髪後の頭皮は湿度と温度が上昇するため、放置していると雑菌が増加。皮脂が酸化して”頭皮毒“と呼ばれるものが増え、頭皮のかゆみや炎症、フケの増加につながるそう。つまり、頭皮のためにも洗髪後はすぐにドライヤーで乾かす必要があるということです。

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↑洗髪後、湿ったまま放置した頭皮は雑菌の温床に

 

このときポイントとなるのが、ドライヤーの温度と風速。過度の熱によるダメージを防ぎ、髪の輝きを守るためには適度な温風、髪をすばやく乾かすためには、風圧のコントロールされたパワフルな風が重要だそう。つまり、Dyson Supersonicは理想的なドライヤーということになりそうですね。

 

さらにドライヤーの熱を頭皮に当てることは、頭皮のアンチエイジングになるとのこと。永本さんによると、女性ホルモン・エストロゲンは、40代から50代の更年期に激減しますが、これらの変化が毛量や形状にも影響してくるそう。しかし40℃前後のドライヤーの熱を頭皮にあてると、ヒートショックプロテインが誘発され、毛髪を生成する毛母細胞を保護してくれるといいます。そのためにも、「適度な温度と十分な風量が維持できるドライヤーが重要」とのことでした。

 

会場では、頭皮と毛髪のチェックを行ってくれるとのことで、エイジングが気になる筆者も恐る恐るチャレンジしてみました。

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↑まずは頭皮をチェック。モニターを見て一瞬で、顔がこわばってしまいました

 

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↑毛の根元に、皮脂が酸化した塊が……。さらに細い毛が多いのも気になります

 

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↑カラーリングでダメージを受けた毛先は、髄がスカスカになっていました

 

エイジングに加え、髪を洗ってすぐに髪を乾かさない生活習慣から、毛先はダメージを受け、毛の根元には酸化した皮脂がたまっているなど、頭皮と毛髪にはすでに黄色信号が。今日からドライヤーを使ったケアを心がけようと改めて決心しました。今回発表された新型Dyson Supersonicは、そうしたヘアケアの面でもぴったりな製品。何より、あのダイソンが日本のユーザー向けに改良を加えたという配慮がうれしいですね。