家電
2018/8/17 16:30

これなら手が届くかも…! 「新宿駅のトイレ」に勝った空間除菌脱臭機「ジアイーノ」にちょうどいいモデル出た

今年3月、JR新宿駅内アルプス広場トイレに28日間にわたって空間除菌脱臭機「ジアイーノ」を設置し、「公衆トイレvsジアイーノ 脱臭決戦」という大胆なイベントを実施したパナソニック。日本一乗降客の多い駅(※)のトイレだけあって、1か月という期間中にのべ20万人以上がその対決を体験したそうです。

 

そして、アンケートをとった1222人中89%の人が「ニオイが取れていると思う」という結果となり、公衆トイレに見事打ち勝つことができたとのこと。そんな「ジアイーノ」の新製品が発売されるというので、何がどう変わったのか? という期待を胸に、説明会に参加しました。

※新宿駅の1日平均乗車人数は約76.9万人

↑右が新発売のF-MV1000(8畳用/実売価格9万1080円)、左は既存モデルF-MV1500(10畳用)。現行モデルより一回り小さくなって個室にも置けるようになりました

 

↑今年3月に実施した新宿駅トイレジャックイベントでは。9割の利用者がジアイーノに消臭効果ありと答えています

 

業務用の空間除菌脱臭機を一般家庭向けに発売したのが「ジアイーノ」

「ジアイーノ」は次亜塩素酸(じあえんそさん)を利用した空間除菌脱臭機。これまでパナソニックでは業務用に販売しており、幼稚園やクリニック、介護施設などに納入していました。やがて、それら施設でジアイーノを見た一般客から、家庭向け製品はないか? という問い合わせが増えたことから、昨年9月に家庭用モデルの発売に至った次第です。売り出し価格は15畳用が15万円前後、10畳用が10万円前後と高価だったにもかかわらず売れ行きは順調で、パナソニックでは「既存の空気清浄機市場に上乗せする形で、『空間除菌脱臭機』という新たな市場を創出できた」(パナソニック アプライアンス社・西村奈津美さん)としています。

↑パナソニック アプライアンス社日本地域コンシューマーマーケティング部門の西村奈津美さん。「『家庭用のモデルはないのか?』との問い合わせがもっとも多かったのが、受験生の子どもがいる世帯。受験シーズンのウイルス対策がとても気になっていたのです」と西村さん

 

ジアイーノの購入者はペットを飼う世帯がもっとも多く、次いで介護者、乳幼児がいる世帯となっています。菌・ウイルス・ニオイに困っていて、既存の空気清浄機の能力に物足りなさを感じている家庭が購入しているそう。満足度を見ると、約9割のユーザーが「満足」と答えており、価格に見合った価値を感じていることが見て取れます。

↑菌・ウイルス・ニオイへの不安・不満が多いペット世帯、介護世帯、乳児世帯がジアイーノのユーザー。新製品では受験生世帯を狙います

 

価格であきらめていた層に向け、コンパクトで買いやすいモデルを発売

↑気になるけれど、購入をためらう理由は圧倒的に“価格”

 

ただ、上の調査結果を見てわかる通り、やはり価格がネックとなり、購入をあきらめていた層が多いことが判明。そこで、同社は価格を抑えた8畳用の小型モデル「F-MV1000」を9月20日に発売することを決定しました。実売予想価格は8万円前後(税別)となります。新製品は体積も現行モデル比で約7割とコンパクト化を果たし、個室に置きやすくなりました。

↑新製品F-MV1000はコンパクト化を実現し、勉強部屋などの個室にも置きやすくなりました

 

安全な物質「次亜塩素酸」の水溶液を含ませたフィルターに、空気を通して除菌・脱臭

さて、ここで、あらためてジアイーノの除菌・脱臭の仕組みを見てみましょう。ジアイーノで使用する「次亜塩素酸」は、プールの消毒やコンビニなどで売っているカット野菜の洗浄、市販の哺乳瓶除菌剤にも使われている、人体に安全な物質です。ジアイーノは、本体内で水道水と塩を電気分解することで、この次亜塩素酸を生成。その次亜塩素酸水溶液を除菌フィルターに含浸させ、そこに吸い込んだ部屋の空気を通過させることで除菌・脱臭を行います。さらに、揮発した次亜塩素酸が部屋内に拡散し、カーテンや家具、壁紙などに付着した菌・ウイルスの除菌、脱臭を行う仕組みです。

↑水道水と塩を合わせた塩化物イオンを電気分解することで次亜塩素酸水溶液が生成されます

 

なお、塩は専用の塩タブレットを使用。F-MV1000には、100個入りのボトルが1つ付属しており、塩タブレットは3日に1個の頻度で投入すればOKなので、付属品だけで約1年間は使用できます。塩タブレットはインターネットや電気店で注文が可能(実売価格2900円)。

↑水タンクトレイの先にあるのが除菌フィルター。ここに次亜塩素酸水溶液を含浸させ、空気を除菌・脱臭するとともに次亜塩素酸を揮発させ、付着菌・ウイルス・ニオイに効果を発揮。上に見えているのが専用食塩タブレットが入ったボトル

 

↑塩タブレットは水タンクを外したトレイにポトリと落とすだけ

 

スピーディに脱臭するから、ペット・オムツ臭など発生し続けるニオイも脱臭できる

「一般的な空気清浄機は、タバコや焼き肉など一時的に発生するニオイの消臭が得意。これらは主に、空気清浄機本体に吸い込んだ空気のニオイを、活性炭フィルターで少しずつ濾し取る仕組みです。ただ、それゆえに、ペット臭やおむつなど、発生し続けるニオイには消臭能力が追いつかず、脱臭しきれません。その点、ジアイーノはスピーディな脱臭能力を持つので、発生し続ける強いニオイもしっかりと脱臭。また、家具などに付着する菌・ウイルスもスピーディに除菌します」(西村さん)

 

説明会の会場には、くさやの干物を入れて密閉したクリアボックスが置かれており、ジアイーノの消臭効果を体感できるようになっていました。くさやしかないボックスは独特の刺激臭がして、5秒と顔を入れていられませんでしたが、ジアイーノを設置したボックスは全く臭いませんでした。

↑GetNaviの野村編集長が、くさやとジアイーノが置いてあるボックスで脱臭デモを体験。ジアイーノがあれば、顔を入れても全く臭いませんよ、というドヤ顔を見せてくれました

 

微粒子の捕集効果は実証していないが、強力な除菌・脱臭機能は大きな魅力

なお、パナソニックではジアイーノを「空間除菌脱臭機」としており、「空気清浄機」とは呼んでいません。ジアイーノ本体の空気取り組み口にもフィルターがありますが、花粉やPM2.5など微粒子の捕集効果が実証できていないことや、次亜塩素酸による不活性化の実証ができていないためです。

↑前面パネルを開けるとフィルターが出てきます。これである程度のチリ・ホコリは濾し取ります

 

プールでは次亜塩素酸の独特の臭いがしますが、もともと次亜塩素酸は無臭であり、菌に触れて除菌するときに初めてあのツーンとした臭いを発します。空気中ではほとんど臭うことはないようで、実際、説明会の会場でもジアイーノが4~5台稼働していましたが、プールのようなニオイもなく、極めて爽やかな環境でした。この強力な脱臭・除菌性能が、低価格化で手に入りやすくなり、コンパクト化でより使いやすくなったのはうれしいところです。

 

なお、同社では現在、ジアイーノ体験イベント第2弾を企画中とのこと。こちらも大いに期待したいところですね。

↑シンプルでわかりやすいF-MV1000の天面操作部

 

協力:楽天市場