家電
暖房器具
2018/11/30 20:00

【2018-19年冬版】ヒーターの種類が違うと何が違う? 「輻射式」の特徴とオススメモデルをプロがガイド!

暖房器具は、そもそもどんな種類があって、どれを選べばいい? 家電のプロ・戸井田園子さんをガイド役に招き、そんな疑問の声に答えるのが本企画。暖房器具を「対流式」「伝導式」「輻射式」の3つの方式に大別し、それぞれのカテゴリに含まれる暖房器具の特徴とオススメモデルを紹介していきます。前回「対流式」「伝導式」を紹介しましたが、今回は、カーボンヒーターやオイルヒーターなどを含む「輻射式」をガイドしていきましょう。

 

【Profile】

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家電コーディネーター

戸井田園子さん

雑誌やテレビなど、数多くのメディアにひっぱりだこの家電専門家。ユーザー目線に立ったわかりやすい解説で、読者の厚い信頼を受けています。

 

 

【1.輻射式とは? そのメリットとデメリットは?】

暖める範囲はやや狭いが、静かさと穏やかな暖かさがメリット

輻射(放射)とは、物体が電磁波や熱を四方に放出する現象。ヒーターでいう輻射式も同様、電磁波の一種である赤外線や熱を放出するタイプを指します。空気を直接暖めるのではなく、赤外線が当たった対象物(人・床・壁・家具など)を暖め、暖められたモノがその周囲(空気など)を暖かくする仕組みです。身近な例だと太陽の熱がそうで、ひなたに出ると暖かく感じますが日陰に入ると寒くなりますよね。この輻射式の暖房機も仕組みは一緒です。

 

輻射式は、ヒーターの素材や種類・構造などにより『カーボンヒーター』『シーズヒーター』『パネルヒーター』『ハロゲンヒーター(※)』など呼び方はさまざま。また、オイルヒーターのように、電磁波ではなく四方に放熱するタイプのヒーターも、広義で輻射式のひとつに数えられています。量販店の分類では、これらをまとめて『電気ストーブ』としているところが多いです。

 

なお、輻射式は、使用するヒーターの素材や形状により立ち上がりスピードに差が出ますが、いずれも無風で穏やかな暖かさが特徴空気を汚さないこと、温風が出ないので乾燥しにくいこともメリットです。また、ヒーターが露出しているタイプは立ち上がりが速く身体に当たると素早く熱が伝わります。デメリットは、暖めることができる範囲が対流式と比べて狭く、同じ空間を暖めようとすると、消費電力がやや高いという点です」(戸井田さん)
※ハロゲンヒーター…ハロゲンランプを活用した赤外線ヒーターの一種。人体を暖める能力はやや低いですが、小型化しやすく、本体価格が安価です
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1-1 輻射式・カーボンヒーターとは? そのメリットとデメリットは?

『カーボンヒーター』は、ヒーターの素材に炭素繊維や黒鉛(グラファイト)など、炭素系の発熱体を使用している暖房器具です。後述するシーズヒーターよりも立ち上がりが速いのがメリット。炭素(カーボン)からは遠赤外線が多く放出され、熱効率がいいのが特徴です。広範囲をカバーするのは難しく、長時間使用では電気代も高くなるので、エアコンとの併用や局所での利用がオススメ。ガードがあっても触ると熱いので、火傷には注意しましょう」(戸井田さん)
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【1-2 輻射式・カーボンヒーターのオススメモデル】

その1

特許技術「遠赤グラファイト」は0.2秒の速暖力!

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アラジン

グラファイトヒーター 2灯管 CAH-2G10A/CAH-2G10N

実売価格3万730円

熱伝導率が高く、0.2秒で立ち上がる特許技術「遠赤グラファイト」を搭載したヒーター。2灯管タイプは使用シーンに合わせて電動で縦にも横にも回転でき、暖める範囲を変えることが可能です。自動首振り、30分ごとのオフタイマー、転倒オフスイッチなど、機能面も充実しています。

【SPEC】●サイズ/質量:W320×H703×D350mm(タテ向き時)/約6.7kg●消費電力:1000W●コード長:2.0m

 

戸井田さんのオススメコメント

速暖性が高く、朝イチや帰宅直後に大活躍!

「グラファイトとは黒鉛のことで、炭素材料の一種。『遠赤グラファイト』は、わずか0.2秒で立ち上がり、鉄の10倍もある熱伝導率の高さ、最高1300℃の発熱量などが特徴です。さらに断面が面のため、熱を放射する向きをコントロールしやすく、しっかり熱を届けることが可能。これにより、速暖性とムラのない暖かさを実現させています。スイッチを入れると瞬時に赤くなり、実際にすぐ暖かくなるので、朝イチや帰宅直後に大活躍するタイプです」(戸井田さん)

 

その2

立ち上がり時にハイパワーで一気に暖める!

コロナ

スリムカーボン DH-C918

実売価格1万5620円

スイッチONですぐに赤熱し、暖かくなる遠赤外線カーボンヒーター。運転の開始時、ヒーターが冷えているときは温度調節ダイヤルの設定位置よりもハイパワーで立ち上げ、暖かくなったあとに自動でダイヤルの設定に合わせるため、速暖性が高いのが特徴。自動首振り角度は最高で左右約70°と広く、ワイドに暖められます。

【SPEC】●サイズ/質量:W306×H897×D306mm/3.4kg●消費電力:900W~350W(10段階)●コード長:1.9m

 

戸井田さんのオススメコメント

10段階ダイヤルや消し忘れ防止タイマー搭載など、多機能で使いやすい

「スイッチを入れるとパワー全開で立ち上がり、暖かくなったらダイヤルの設定通りに運転するマイコン制御がウリ。カーボンヒーターではダントツに細かい10段階の温度調節ダイヤルが便利なうえ、チャイルドロック、転倒OFFスイッチ、消し忘れ防止タイマーがあるので安心です。大型取っ手もついていて持ち運びもラク。カーボンヒーターは安価なものが多く、機能もシンプルな傾向にありますが、こちらは多機能で使いやすい製品です」(戸井田さん)
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【1-3 輻射式・シーズヒーターとは? そのメリットとデメリットは?】

破損が少なく遠赤外線の放射量が多いが、広範囲のカバーは苦手

シーズヒーターは、ニクロム線などを絶縁体で包んで金属管(シース/sheath…さやのような覆いのこと)で覆ったヒーターです。金属管にコーティングしている素材によって、『コアヒート』『セラムヒート』など、さまざまな名称が使われています。これらは丈夫で破損が少なく、取り扱いやすいのがメリット。また、伝熱性に優れた遠赤外線の放射量が、カーボンヒーターよりも多いのが長所です。デメリットは、カーボンヒーターと同様、広範囲をカバーするのは難しいこと。カーテンが触れることによる発火ややけどなどにも注意が必要です」(戸井田さん)
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【1-4 シーズヒーターのオススメモデル】

その1

ロングセラーの暖房機のデザインが一新!

ダイキン

セラムヒート ERFT11VS-H

実売価格3万7210円

ロングセラーの遠赤外線暖房機「セラムヒート」が新デザインとなって登場。体に吸収されやすい波長域3~20μmの遠赤外線を放出し、身体の芯まで温めます。室温が22℃に達すると自動的に電力を抑えて運転する「温度モード」や、通常の約1.8倍の速さで周囲を暖める「速暖モード」も搭載されています。

【SPEC】●サイズ/質量:W342×H652×D342mm(タテ置き時)/8kg●消費電力:250~1100W

 

戸井田さんのオススメコメント

機能面、デザイン、使いやすさともに◎!

「『セラムヒート』は、セラミックでコーティングされた発熱体を使ったヒーター。遠赤外線のなかでも人に吸収されやすい波長のものを放射するので、暖かいと感じやすいのが特徴。本体ヒーター部分がタテ・ヨコに回転できるうえ、上向き30°・自動首振り左右70°が可能と、使用シーンに応じて最適なポジションに調整できます。人感センサー搭載で消し忘れ防止機能があるのも安心。出力W数がデジタル表示され、消費電力が認識しやすいため、節電にもつながります。デザインが一新され、モダンになったのも◎!」(戸井田さん)

 

その2

コロナ独自のブラックセラミックコーティング

コロナ

コアヒート DH-1218R

実売価格3万2780円

衝撃に強く、抜群の耐久性を持つステンレスヒーター管に、独自のブラックセラミックコーティングを施した電気ヒーターの新モデル。1150Wのハイパワーでパワフルに暖めます。操作パネルに傾斜がつけられ操作性が向上。また、上部が熱くなりにくい設計になるなど、使いやすくリニューアルされました。

【SPEC】●サイズ/質量:W340×H723×D300mm/5.6kg●消費電力:通常モード 1150W~330W、ゆらぎモード 820W~200W●コード長:2.4m

 

戸井田さんのオススメコメント

「ゆらぎ運転」「省エネセンサー」でかしこく省エネ!

「ブラックセラミックコーティングで、人体に吸収されやすい3~20μmの遠赤外線が、より多く放出されるようになっています。マイコン制御でヒーターが冷めていると判断すると、温度調節ダイヤルの設定以上に高い能力で立ち上げ、すばやく暖めてくれるほか、ヒーター本体が上方32°下方5°まで可動するのも便利です。ただし、パワー調整はダイヤル式で11段階と細かく設定できるのはいいのですが、出力が何Wかわからないのが惜しいです。その他、体感温度を考慮して定期的にパワーをセーブする『ゆらぎ運転』や、無駄なく運転する『省エネセンサー』などの“かしこい機能”はうれしいですね」(戸井田さん)
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【1-5 カーボンとシーズのハイブリッドタイプのオススメモデル】

「立ち上がりの速いカーボンヒーターと、遠赤外線放射量が多いシーズヒーター、それぞれの長所を生かし、両方のヒーターを搭載したタイプが登場しています。ハイブリッドタイプとも呼ばれ、こちらも注目です」(戸井田さん)

 

速暖カーボンと遠赤シーズのいいとこどり!

トヨトミ

即暖遠赤外線カーボンヒーター EWH-CS100H

実売価格1万2640円

カーボンヒーターとシーズヒーターの2種を搭載した電気ヒーター。モード切替のダイヤルが大きくなり、操作がしやすくなりました。「速暖」「速暖+遠赤」「首振り・速暖」「首振り・速暖+遠赤」とモードは4つ。「防災型2重転倒OFFスイッチ」は、地震で転倒したあとの通電による火災を防ぎます。

【SPEC】●サイズ/質量:W290×H665×D250mm/3.2kg●消費電力:[速暖+遠赤]強1000W、[速暖]弱500W●コード長:約1.8m

 

戸井田さんのオススメコメント

ハイブリッドが得意なトヨトミらしい製品!

「こうしたハイブリッドタイプは今後の定番になるかも。カーボンとシーズ、2つのヒーターを搭載することで、速暖性とパワーを両立しています。石油ファンヒーターと電気ヒーターのハイブリッドも発売しているトヨトミらしい製品ですね。首振りは手動で位置を変えると、そこを中心に自動で70°の範囲で首振りをしてくれるので、広い範囲に発熱面を向けられるのが便利」(戸井田さん)
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1-6 輻射式・オイルヒーターとは? そのメリットとデメリットは?

立ち上がりに難はあるが、静かで穏やかな暖かさが続く

「オイルヒーターも輻射式の一種です。オイルを加熱して本体を熱し、それにより周囲の空気を暖めていくタイプ。温度差により生じる空気の対流で部屋全体を暖めることから、『自然対流式』ともいわれています。オイルの温度が上がるまで時間がかかるため、立ち上がりが遅いのが欠点。とはいえ、静かで穏やかな暖かさが続くので、快適性の面では非常に優秀な暖房器具です」(戸井田さん)
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【1-7 輻射式・オイルヒーターのオススメモデル】

快適かつ安全性も高いデロンギの最上位モデル

デロンギ

ベルカルドオイルヒーター RHJ75V0915

実売価格5万2770円

日本でも長年愛されているデロンギの最上位モデル。リビングなど広めの部屋に最適な1500Wのハイパワーを誇っています。表面は独自の「幅広X字フィン」加工で、触ってもやけどしにくい約60℃の平均表面温度を実現。手動でロックできるキャスターも装備され、安全性も高くなっています。

【SPEC】●サイズ/質量:W300×H680×D535mm/16.5kg●広さの目安: 10~13畳●消費電力:600~1500W●コード長:2.5m

 

戸井田さんのオススメコメント

細かい制御で省エネ性もアップ!

「触れてもやけどしにくく、小さなお子さんやペットがいるご家庭でも安心。表面のフィンの隙間が狭いので、モノが入りにくく、指を挟む心配もありません。ON/OFF/スリープの3モードタイマーを搭載するほか、『eco運転モード』で節電運転もできます。『オイルヒーターは電気代が高い』というイメージがありますが、細かい制御で省エネ性を向上させている点が素晴らしい。オイルヒーターは本当に快適なので、本体価格は多少高くても、本機のようなランニングコストに配慮した製品を選ぶといいでしょう」(戸井田さん)
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【1-8 輻射式・パネルヒーターとは? そのメリットとデメリットは?】

「内部のオイルを温めるオイルヒーターとは違い、パネルヒーターは温める対象が外側のパネルとなっているのが特徴。温められたパネルの輻射熱で、周囲の空気を暖めます。立ち上がりの速いヒーターを内部に使用し、外側のパネル素材に熱伝導率の高いものを使用することで、オイルヒーターにはない速暖性を実現。ヒーターの素材によって『マイカヒーター』『MDヒーター』など、呼び名が変わります。また、形状も平たいタイプやオイルヒーター風の外観のものなど多彩。素材・形状にかかわらず、これらを総称して『パネルヒーター』と呼ぶ傾向があります」(戸井田さん)
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【1-9 パネルヒーターのオススメモデルは?】

その1

オイルヒーターのノウハウを活かした新世代ヒーター

デロンギ

マルチダイナミックヒーター

Wi-Fiモデル MDH15WIFI-SET

実売価格8万7760円

同社のオイルヒーターの技術を活かした電気式新暖房器具「マルチダイナミックヒーター」のWi-Fi搭載モデル。約60℃というやけどしにくい表面温度と、すきまに指が入らない構造で安心。設定した温度を±0.1℃の範囲でしっかりキープできるため、部屋を温めすぎることもなく、オイルヒーターと比べて電気代が約63%節約できます。

【SPEC】●サイズ/質量:W275×H665×D495mm/12.5kg●広さの目安:10~13畳●消費電力:1500W●電力切替(W):300/600/900/1200/1500

 

戸井田さんのオススメコメント

無音で穏やかな暖かさが寝室に最適!

「本体内部にある金属モジュールを熱源として放熱するタイプ。オイルヒーターより立ち上がりは速いものの、カーボンヒーターのようにスイッチを入れてすぐに暖が取れるタイプではありません。Wi-Fi搭載が特徴で、スマホからアプリで操作可能なほか、Apple TVをホームハブとして使えば屋外からもヒーターを操作できます。GPSと連動させて自宅に近づくと自動的にスイッチを入れたり、Apple Watchと連動して入眠・起床に合わせて温度コントロールをしたりと、次世代型の操作にも対応しています。私も寝室で使っていますが、無音で穏やかな暖かさがお気に入り。温度制御が細かくできて、寝室に行かなくてもスイッチが入れられる、曜日別にタイマー設定ができる点がとにかく便利です」(戸井田さん)

 

その2

天然鉱石を使った静かでクリーンなヒーター

シロカ

速暖マイカヒーター SH-M121

実売価格2万2900円

熱伝導性に優れる天然鉱石「マイカ(雲母石)」を使ったパネルヒーター。360度熱放射で部屋のどこにいても暖かさが届きます。400/800/1200Wの3段階のパワー切り替えに加え、14~28℃の温度設定が可能。運転音は蝶の羽ばたき音と同じ9.6dBで驚くほど静かです。

【SPEC】●サイズ/質量:W288×H638×D485mm/4.2kg●対応畳数:10畳●消費電力:1200W(強1200W/中800W/弱400W)

 

戸井田さんのオススメコメント

タイマーやシューズハンガーを搭載した「気が利いた」モデル

「ヒーターの素材に、熱伝導率が高い天然鉱石『雲母石=マイカ』を採用することで、速暖性を高めています。360度に暖かさが広がる設計で、自社実験の結果では、最大10畳までカバーできるとのこと。重量は4.2kgと軽く、キャスター付きで移動しやすいのがいいですね。好みの時間にON/OFFの設定ができる24時間タイマーや、シューズハンガー&タオルハンガーが付属しているのも気が利いています。お手ごろ価格も魅力!」(戸井田さん)
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協力:楽天市場