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2020/2/29 17:30

髪の手ざわりが一瞬で変わる! シャープの「こづち型ドライヤー」を5か月使った深い満足感をレポート

近年のドライヤーは速乾性だけでなく、毛髪研究が進んだことで、髪や頭皮に優しく髪を乾かせるタイプが増えています。形状も従来のピストル型だけでなく、長いノーズ部分がない〝打ち出の小槌(うちでのこづち)”型が登場するなど、もはや既存の概念のとらわれない進化には驚かされることばかり。そんな進化系ドライヤーの一つとして注目されているのが、シャープの美容ブランドシリーズ「beauté A(ボーテアー)」の第一弾となる「プラズマクラスタードレープフロードライヤー IB-WX1」(実売価格3万460円・以下ドレープフロードライヤー)です。

見た目がなんともユニークですが、機能もかなりユニーク。ただし、単に奇をてらったドライヤーでもありません。昨年9月の発売以来、約5か月間使ってみた感想をレビューでご紹介します。

 

 

2つの吹き出し口から出る風で髪を押し分け、効率良く乾かす

近年は、ダイソンやカドークオーラからノーズがないドライヤーが登場しているため、筆者自身初めて見たとき、「このデザインがトレンドなのか」と思いました。しかし、実際はトレンドを追ってこの形状になったわけではないようです。

 

明らかに違うのが吹き出し口。本来、風が出るはずの中央部分は塞がれており、左右にスリット状の隙間が開いています。この2つのスリットから風を吹き出すことで、「片手に2台のドライヤーを持って乾かす」というサロンのテクニックを再現しているのです。これは単に2台で乾かすから速く乾かせる、ということではなく(実際は1台なので)、2つの風が生み出す髪の流れにもポイントがあるようです。

↑左右の狭いスリット部分から、勢いよく風が吹き出します。中央には、髪との距離を測る距離センサーを搭載

 

体感は「点」ではなく「面」で乾かしているイメージ

実際に使ってみると、やはり体感は独特。吹き出し口が2つあるので、当然2か所に風が当たり、結果的にかなり広範囲に風が当たっているのがわかります。ピンポイントというより、面で乾かしているイメージで、確かに乾燥効率はよさそう。さらに2つの吹き出し口から出る風が髪をドレープ状(ドレープ…布をたらしたときにできる、ゆったりとしたヒダのこと)に動かし、立体的に押し分けることも、速乾性につながっているようです。

↑左右2箇所に風を当てることで、髪がドレープ状にたなびき、盛り上がった部分にもしっかり熱が伝わるようです

 

ちなみに風量は約1.1㎥/分。近年は、風量2㎥/分を超える大風量ドライヤーも多く登場しているので、風量はやや少ないように感じますが、体感では風をしっかり感じ、結果としていわゆる速乾ドライヤーと同等の5分前後で髪を乾かすことができました(筆者個人の目安です)。

 

なお、重量は610gと決して軽くありませんが、ノーズが短いため安定して取り回しができます。使用時間も短くて済むため、重さもあまり感じません。

↑ノーズが短いため、頭皮に近づけて乾かせるので腕が疲れにくいというメリットも

 

操作方法はわかりやすく、電源を入れると通常のホットモードからスタート。矢印マークを押すたびにセンシング、ビューティー、スカルプとモードが切り替わり、風車のようなマークを押せば、風量が3段階で切り替えられます。コールドモードボタンは別に用意されているので、温風で乾かしながら、サッと冷風に切り変えてスタイリング、という使い方もカンタン。

↑電源ボタンを上げると温風が出てくるので、その後、風量やモードを切り替えます。そのほかのボタンは突出していないので使用中の誤操作はありませんが、指先でしっかり押す必要があります

 

「センシングドライモード」を使えば髪に優しい55℃以下の温風をキープ

さらに使っていて感じるのが、「風が熱くない」ということ。このドレープフロードライヤーは、「濡れた髪のケラチンの変性が始まる温度が55℃以上」とされることから、髪に当たる温度がそれ以上高くならないよう設定できる「センシングドライモード」を搭載しています。

 

通常、ドライヤー自体を髪に近づけたら、結局髪に当たる温度は上がってしまいますが、「センシングドライモード」を使えば、距離センサーがドライヤーの吹き出し口と髪の距離を計測。距離に応じて髪の表面温度が55℃以下になるよう、温風の温度を自動でコントロールしてくれるのです。

↑何もない状態だと赤く光ります

 

↑徐々に手のひらを近づけていったところ、リングの色の変化とともに温度も下がり、最後はほぼ常温(コールドモードレベル)に!

 

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