カレーの味や仕上がりは大満足!
まずは炊きたてのごはんを食べてみたところ、たしかにふっくら炊きあがっています。普段柔らかめのごはんを好む筆者としては少し硬めに感じましたが、これは炊飯時に加える水の量を調整すればOK。柔らかめに仕上げる場合は、120mlの水を入れるといいようです。
カレーのほうはというと、鍋で作るときのようなとろみは控えめですが、まさか蒸し調理で完成したとは思えない仕上がりです。今回、少し大きめに具材を切ってしまったからか、味の染み込みがやや物足りない印象だったので、食材の大きさは注意したいポイントといえるでしょう。
全体的な味や仕上がりに関しては大満足! しかし、作り終えて気になったのは、調理に思いのほか時間がかかることでした。我が家の炊飯器は早炊きで45分なので、それよりも早いか同等の時間で作れるのが理想でしたが、吸水20分、加熱40分、蒸らし20分の計1時間20分かかってしまいました。あくまでも時短ではなく、“手間を軽減する”ことを目的に使うのが良さそうです。
ヘルシーにいきたい日は蒸し料理がぴったり
最近、筆者は白いごはんやパンを食べる量を少し減らしており、「主食以外の蒸し料理にどう使えるか」というのも気になるポイント。そこで、「蒸し野菜」と「鮭とささみの酒蒸し」を同時に作ってみることにしました。
蒸し料理の場合は、メニューボタンで「蒸し料理」を選び、調理時間を30分に設定します。調理が終わると蒸らしは不要で、そのまますぐに食べられます。
30分も蒸すと鮭とささみがパサパサになるかと不安でしたが、お酒を入れたおかげでふっくら仕上がり、ガスコンロを使って蒸すのとそう違いがないように感じます。始業前にセットしておき、予約調理機能を使って時間を設定しておけば、好きな時間ぴったりにアツアツの蒸し料理ができあがるのはなんとも魅力的。2品だけを考えればいいのも、毎日使うにはちょうど良さそうです。
会社に持ち出しての利用は悩ましい
テレワークでは大活躍しそうなマルチ炊飯器ですが、オフィスでの利用は人を選びそうです。とくに、電車通勤の人にとっては難易度が高いはず。容器が陶器製なので持ち運びに不安があることや、毎日持ち運ぶには少し重いというのがその主な理由。しかし、これはクルマ通勤の人なら問題ないので、容器に食材を入れておき、会社に着いたら予約調理を開始するといった使い方はできそうです。ただ、もし会社で使うなら、電源を使うので事前の相談は必要ですね。
なお、どうしても調理中にニオイは出るのですが、それは食べるときにも言えることなので、そこまで気にする必要はなさそう。火を使わないので安全性も高く、調理中は水がコポコポと沸く音が聞こえるだけなので、うるさくはありません。
マルチ炊飯器の実売価格は5980円(税込)となっており、予約調理ができてこの価格ならお手頃ですね。筆者のようにテレワーク中のごはん作りに使いたい人はもちろん、家にほとんど調理家電のないひとり暮らしの人や、家のコンロが一口しかない人、また火を使うのが危ない高齢者の家庭などで役立つ調理家電になりそうです。
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