家電
2021/5/27 11:45

ついにダイソンが「ゴミの見える化」に乗り出した! 最新モデル「V12 Detect Slim」3つの進化ポイント

ダイソンはコードレスクリーナーの新モデル「Dyson V12 Detect Slim(ディテクトスリム)」シリーズを発表しました。7個のツールが付属する「Dyson V12 Detect Slim Fluffy 」(SV20 FF)が8万6900円(税込・以下すべて同)、ダイレクトドライブクリーナーヘッドなど10個のツールが付属する「Dyson V12 Detect Slim Total Clean 」(SV20 ABL)が9万7900円。直販限定でLED隙間ノズルが付属する「Dyson V12 Detect Slim Absolute Extra」(SV20 ABL EXT)は10万2300円。

↑「Dyson V12 Detect Slim」のサイズ/質量はW250×H1095×D234mm/2.20kg。最長運転時間はエコモードで約60分、中モードで約30分、強モードで約5分。充電時間は約3.5時間(写真のモデルはDyson V12 Detect Slim Total Clean )

 

【進化ポイント1】レーザーでホコリを浮かび上がらせる

Dyson V12 Detect Slimの特徴は、同社史上初、グリーンレーザーを採用したLaser Slim Fluffy クリーナーヘッドを搭載したこと。正確な照射角度で調整されたレーザーが床の見えないホコリを可視化して、取り逃しを防ぐといいます。

↑光源を床から7.3mmに設置し、1.5度の角度でクリーナーヘッドを取り付けました。最適な位置、角度に設定したことで、レーザーを「薄い刃のように」照射し、ゴミを可視化するとのこと

 

↑オンライン発表会のデモ。確かに板状に照射されたグリーンレーザーが粉ゴミを浮かび上がらせていました

 

【進化ポイント2】吸引したゴミの量やサイズをリアルタイムで表示

もうひとつの新機能は、吸引したゴミの量やサイズをピエゾセンサー(圧電センサー・圧力で帯電する圧電物質を活用して圧力を計測するもの)で検知・測定し、リアルタイムで液晶ディスプレイに表示できること。これにより、掃除の結果を数値で把握することが可能になります。また、吸引モードを「オートモード」に設定すると、検知したゴミの量に応じて自動でモーターの吸引力を高めるため、バッテリーを効率よく使える利点もあるとのこと。

 

なお、ゴミを可視化するセンサーを搭載し、ヘッドにLEDを採用するといった付加機能は元々日本のメーカーが得意とする分野。ダイソンがこれらをカバーし、グレードアップさせることで、より優位に立とうという狙いが見てとれます。

↑粒子の計測は1秒間に最大1万5000回行われ、液晶ディスプレイ(右上)にリアルタイムで表示されます

 

↑液晶ディスプレイの棒グラフは、左から花粉レベル(10μm以上)、微細なホコリレベル(60μm以上)、ダニの死骸レベル(180μm以上)、砂糖の粒子レベル(500μm以上)の数値です。残りの運転時間も確認できます(下)

 

【進化ポイント3】新開発の毛絡み防止スクリューツールが付属

さらに、付属ツールとして、円錐形の毛絡み防止スクリューツールを新開発。吸引された毛髪やペットの毛は、ブラシバーの直径が長い方から短い方へ回転しながら移動し、絡むことなくクリアビンへ吸い上げられるとのこと。また、ブラシはゴミをしっかりかき出す形状のため、寝具やソファ、車内やカーペット掃除にも適しているといいます。なお、円錐形で毛絡みを抑えるブラシといえば、パナソニックが開発した「からまないブラシ」が挙げられますが、ダイソンがこれに追随したのは興味深い点です。

↑毛絡み防止スクリューツール。ブラシの径が写真右に向かって細くなっています。なお、右上に設けた空間には、気流を整える効果があるとのこと

 

↑毛絡み防止スクリューツールをセットした状態

 

↑髪の毛を絡まずに吸うデモが行われました

 

パワフルなモーターを引き続き搭載

このほか、毎分最大12万5000回転するパワフルで小型なDyson Hyperdymium(ダイソン ハイパーディミアム)モーターを従来機より引き続き踏襲。微細なホコリから大きなゴミまでしっかり吸引したうえで、11個のサイクロンが生み出す最大10万Gの遠心力により、ゴミやホコリを確実に分離するとのこと。0.3μmもの微細な粒子を99.99%捕らえ、部屋の空気よりもきれいな空気を排出するという密閉性の高い構造も健在です。バッテリーは簡単に着脱でき、取り外した状態でも充電が可能。予備の着脱式バッテリー(別売)と交換して使うこともできます。なお、起動方式は同社おなじみのトリガー式ではなく、ボタン式スイッチを採用。

↑シンガポールのモーター製造拠点でDyson Hyperdymiumモーターを手にするダイソン創業者のジェームズ・ダイソン。モーターは2秒間に1台のペースで生産され、年間で1300万台生産されるとのこと

 

↑ボタン式スイッチを採用。トリガー式と違って指を離しても掃除が続けられます

 

トリガー式ハイエンドモデル「Dyson V15 Detect」も同時発売

さらに吸引力を高めたトリガー式のハイエンドモデル「Dyson V15 Detect」シリーズも同時に発売されています。こちらは 「Dyson V15 Detect Total Clean」 (SV22 ABL)が10万8900円、直販限定でLED隙間ノズルが付属する「Dyson V15 Detect Absolute Extra 」(SV22 ABL EXT)が11万3300円です。サイズ/質量はW250×H1086×D250mm/2.61kg(Laser Slim Fluffyクリーナーヘッド装着時)で「Dyson V12 Detect Slim」(2.20㎏)よりやや重くなっています。