ライフスタイル
2021/3/10 10:47

電気を確保して、災害時でも普段の生活に近づける

停電で困るのは、照明を灯せないことによる暗闇での生活。また、スマホやPCなどがバッテリー切れで使えなくなれば、得られる情報が制限されて普段通りに暮らすのは難しくなる。電気のある生活を止めないために、パーソナル電源の確保は必須だ。

※こちらは「GetNavi」 2021年4月号に掲載された記事を再編集したものです。

 

私が解説します

災害危機管理アドバイザー

和田隆昌さん

災害対策全般を得意とし、自治体や企業の災害対策コンテンツを作成。著書に『中高年のための「読む防災」』など。

 

欠かせない電気を確保して、より普段の生活に近づける

社会生活のほとんどが電気によって支えられている現在、一日でもその恩恵を受けられなくなれば大きな不便を感じることになる。

 

「情報収集ができず、明かりもない部屋では生活ができないと考え、避難所にすぐに移動せざるを得なくなるケースが考えられます。そんななか、大容量の非常用電源を持つ人が増加中。生活家電を動かせる出力を持つモノであれば、より日常に近い生活を行うことが可能になります」(和田さん)

 

このコロナ禍において避難所に行かない“分散避難”が自治体からは求められており、車中泊を選択する人も多くなるだろう。

 

「給電機能を備えたクルマがあれば、小型調理家電などを動かすことも可能。温かい食事で気持ちにも余裕が生まれます」(和田さん)

 

<主な家電製品の消費電力例>

電子レンジ 1400W

 

ジャー炊飯器 1300W

 

エアコン(10畳クラス)750〜1100W

 

洗濯機 400〜1100W

 

液晶テレビ(50V型) 120〜160W

 

ノートPC 45W

 

※出典:資源エネルギー庁

 

【ポータブル電源編】

普段スマホの充電などに使うモバイルバッテリーよりも高い出力を誇る、ポータブル電源に注目。AC100Vの出力に対応し、なかには家庭用の冷蔵庫が使用可能な超ハイパワーなタイプも用意されている。

 

【その1】着脱可能なバッテリーで容量を無限に増やせる

AFUストア

TECHOSS

2万9980円

定格出力 80W

AC、USB Type-A、USB Type-C PDに加えてDC12Vの出力にも対応。バッテリー部が着脱でき、容量を増やせる。基本セットには22500mAhのバッテリーが2個付属。

SPEC ●電池容量:22500mAh〜 ●出力端子:AC(110V/60Hz、最大80W)×1、USB Type-A×2、USB Type-C(PD3.0対応)×1 ●充電時間:約2〜3.5時間 ●サイズ/質量:W140×H154×D52mm/約1.2kg

 

↑バッテリー1個の場合は容量22500mAh。2個なら45000mAh、3個の場合は67500mAh……と無限に容量を増やすことが可能なのは便利だ

 

<こんな人にピッタリ>

停電はいつ復旧するかわからないもの。たとえ大容量でも不安という心配性の人にオススメ。コンパクトなのでアウトドアシーンでも◎。

 

【その2】グッドデザイン賞受賞のインテリアになじむデザイン

マクセル

エナジーステーション

MES-TR470

12万9800円

定格出力 400W

充放電サイクル特性では1000回使用しても約80%の容量を維持する、信頼性の高い角形リチウムバッテリーを搭載。アルミのボディは頑丈かつ軽量で、持ち運びもしやすい。

SPEC ●電池容量:474Wh(有効容量400Wh)●出力端子:AC(100V/50/60Hz 最大400W)×2、DC(12V)×1、USB Type-A×4、USB Type-C(PD2.0対応)×1 ●充電時間:約14時間 ●サイズ・質量:W245×H170×D205mm/約6.8kg

 

↑本体前面カラーが白なので圧迫感を感じさせない。他の防災用品と一緒に並べても違和感を覚えることはない

 

<こんな人にピッタリ>

部屋には明るいイメージを与えるモノを置きたい人にピッタリ。一定期間使いたい人は5500円/月でレンタル契約できるのも便利だ。

 

【その3】大容量ながらコンパクトで持ち運び自由

RAVPower

RP-PB054 Pro

1万2999円

定格出力 80W

20000mAhの大容量バッテリーを搭載し、ノートPCなどもACプラグを接続して充電可能。500mLペットサイズと同等サイズなので、気軽に持ち運ぶことができる。

SPEC ●電池容量:20000mAh ●出力端子:AC(110V〜120V/60Hz、定格80W)×1、USB Type-A×1、USB Type-C(PD3.0対応)×1 ●充電時間:約3.1時間(30W PD入力)●サイズ/質量:W69×H155×D29mm/660g

 

↑本体上部にUSB Type-AとUSB Type-C、AC出力端子を搭載。USB Type-CはPD3.0に対応し、最大で30Wの入力/出力に対応する

 

<こんな人にピッタリ>

普段からスマホやノートPCを充電する人に。ペットボトルと似た形状なので、バッグの空きスペースにラクに入れることが可能だ。

 

【その4】出力2000Wの超ハイパワーで大型家電も使用可能

パワーオーク

BLUETTI AC200P

23万9880円

定格出力 2000W

電池容量・出力ともに超ハイパワーを誇り、最大で17の機器に同時給電が可能。冷蔵庫や窓用エアコンなど、消費電力が大きい一般家庭用電気製品への給電にも対応するのは心強い限りだ。

SPEC ●電池容量:2000Wh ●出力端子:AC(100V/50/60Hz、定格2000W)×6、DC(12V)×1、USB Type-A×4、USB Type-C(PD2.0対応)×1 ●充電時間:約3.5時間 ●サイズ・質量:W420×H386×D280mm/約27.5kg

 

↑バッテリーは大容量・高出力なので多くの電気製品を使用可能。照明や調理器具などを使用する車中泊などでも活躍する

 

<こんな人にピッタリ>

停電時でも冷蔵庫内の食材を冷やすなど、家庭用電気製品が余裕で使えるのがうれしい。ワイヤレス充電ポートも2基搭載している。

 

【クルマ編】

駆動用、あるいはエンジンの補助用バッテリーを持つクルマはその容量とパワーが大きく、給電能力も高い。炊飯器やオーブンレンジなど消費電力が高い電気製品も使用できるため、災害発生時でも安心できる。

 

【その1】PHEV(プラグ・イン・ハイブリッドEV)

負荷が少ないときはほぼバッテリーからの電力のみで走行するPHEV。バッテリー容量も大きく、幅広い電気製品が使えるのが特徴だ。

 

■モデルチェンジでPHEVが登場。発電できるクーペスタイルSUV

三菱

エクリプス クロスPHEV

384万8900円〜447万7000円

モデルチェンジを機にPHEVモデルが登場し、EV走行モードによる静かな走りを実現。エンジンで発電できるため、満充電とガソリン満タンであれば約1週間ぶんの電力供給が可能だ。

SPEC【PHEV P】●全長×全幅×全高:4545×1805×1685mm ●車両重量:1920kg ●パワーユニット:2359cc直列4気筒+モーター● 最高出力:128PS/4500rpm(前輪82PS、後輪95PS)●最大トルク:20.3kg-m/4500rpm(前輪14.0kg-m、後輪19.9kg-m)●WLTCモード燃費:16.4km/L

 

↑電力供給を始めるには、スイッチをONにするだけ。電源供給装置が不要なので、操作も簡単に行える

 

↑ラゲッジルーム内のACコンセント。最大1500Wまでの電気製品に対応し、アース付きプラグにも対応する

 

★実証! PHEVでご飯を炊いてみた

[1]

普段自宅で使っているジャー炊飯器で炊飯を試す。ラゲッジルーム内のACコンセントに電源プラグを挿すだけだ。

 

[2]

普段の炊飯と変わらず、お米を入れて指定量まで水を張る。今回は屋外のため研がなくても良い無洗米を使用した。

 

[3]

待つこと約20分、圧力式炊飯器の特徴であるスチームが一気に噴出した。ここまでは順調に炊けている様子だ。

 

[4]

炊飯終了。フタを開けるとご飯の良い香りが漂ってきた。安定した電源で、家庭と変わることなく炊けたようだ。

 

【その2】ハイブリッド

ガソリンエンジンの駆動をモーターがアシスト。電源使用時はエンジンがバッテリーへ電力供給することで電気製品を使用可能だ。

 

■驚異的燃費を誇るエコカーは非常時の給電性能も備える

トヨタ

ヤリス

199万8000円〜249万3000円

最高36.2km/Lという燃費を実現したヤリスのハイブリッドモデル。オプションでAC1500Wのアクセサリーコンセントを装着可能で、一般家庭の約4.5日ぶんの電力供給が可能だ。

SPEC【Z・2WD】●全長×全幅×全高:3940×1965×1500mm ●車両重量:1090kg ●パワーユニット:1490cc直列3気筒+モーター ●最高出力:91PS/5500rpm(前輪80PS、後輪5.3PS)●最大トルク:12.2kg-m/3800〜4800rpm(前輪14.4kg-m、後輪5.3kg-m)●WLTCモード燃費:35.4km/L

 

↑ヤリスのアクセサリーコンセントは、走行機能を停止した状態でも使用可能な非常時給電システム。万が一の際も安心だ

 

【その3】EV

バッテリーの電力のみで走行するEVは、その容量が圧倒的に大きい。電気製品の使用はもちろん、家を丸ごと給電できるのも魅力だ。

 

■大容量のバッテリーは家を丸ごと給電可能

日産

リーフ

332万6400円〜499万8400円

最大容量62kWhのバッテリーで、WLTCモードで322km走行可能。バッテリーの電力はV2H(Vehicle to Home)機器を介して、家庭内ほとんどの電気製品で利用できる。

SPEC【e+ G】●全長×全幅×全高:4480×1790×1565mm ●車両重量:1680kg ●パワーユニット:交流同期電動機 ●最高出力:150PS/3283〜9795rpm ●最大トルク:32.6kg-m/0〜3283rpm ●WLTCモード一充電走行距離:322km

 

↑電気代が安い深夜帯にリーフを充電しておき、日中はV2H機器を介したリーフの電源で電気製品の利用が可能。普段の電気代の節約にもつながる
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