もうすぐやってくるギフトシーズン。コロナ禍でオンラインでのお付き合いが増えた今だからこそ、オンラインで注文できる「ソーシャルギフト」を活用し、お世話になったあの人にクリスマスギフトを贈ってみませんか? ギフトコーディネーターの冨田いずみさんに、ソーシャルギフトのサービス内容やギフト選びのポイント、おすすめのサービスやギフトについて教えていただきました。
デジタル時代の新しいギフトの形、
「ソーシャルギフト」とは?
ソーシャルギフトとは、届け先の氏名や住所を知らなくても、LINEやメールなどを通してギフトを贈ることができるサービスのこと。オンライン上で知り合った友人や、個人情報の管理が厳しくなっている職場の関係者など、「ギフトを贈りたいけど、贈り先がわからない!」といったシチュエーションでも気軽に利用できることから、その需要は高まっています。
ギフトの贈り方もとても簡単です。決済を済ませたら、発行されたURLをSNS等でプレゼントしたい相手に送るだけ。相手側は、専用フォームに必要情報を入力するとプレゼントを受け取れる仕組みとなっています。また、よりカジュアルなギフトとして、カフェやコンビニエンスストアで使用できる電子チケットを贈るサービスも多く存在しています。
「いまでこそSNSで気軽にギフトを贈れるサービスとして定着している『ソーシャルギフト』ですが、当初は、企業が取引先やお客様に対して贈る法人向けサービスを『ソーシャルギフト』と呼ぶことが多かったように思います。SNSが社会に浸透してからは、よりパーソナルなサービスが続々登場。なかでも2010年に設立し、ソーシャルギフト事業を開始した『giftee』の登場は、カジュアルに贈れる新しいギフトの形として世間に認知されるようになったと思います。
さらに昨今は、新型コロナ禍にあって『非接触』が新しい生活様式として定着してきました。お礼や感謝の気持ちを直接やり取りする機会が減ってしまったからこそ、オンライン上で気軽に贈ることができるソーシャルギフトの需要が高まっているのです」(冨田いずみさん、以下同)
相手に直接届くものだからこそ、注意も必要。
ソーシャルギフトのメリット・デメリット
とても便利なソーシャルギフトですが、「気を付けなければならないこともある」と、冨田さんは言います。ソーシャルギフトのメリットだけでなく、注意すべき点についても教えていただきました。
「最大のメリットは、接触なしでスマートにギフトが贈れること。特に『お礼の品を贈りたい』といった、できるだけ早い対応が求められる場合、その場でさっと贈れる点はとても便利ですよね。
ただ、ネットでの買い物全般に言えることですが、やはり画像だけでは色味やサイズ、質感、味や香りなどの判断はしづらいもの。ブランドやメーカーを信じるしかないので、馴染みのある商品に頼りがちになってしまいます。自分へのプレゼントであればいいかもしれませんが、ソーシャルギフトは直接相手に届いてしまいます。はじめて購入するものであれば、掲載されている情報をきちんと確認し、より信頼できるサービスや商品を選ぶ必要があります」
ギフトコーディネーターが教える、
ソーシャルギフト選びのコツ
それでは、どのようなポイントを意識してプレゼントを選べばいいのでしょうか。これまで数多くのギフトをコーディネートしてきた冨田さんに、ギフト選びのコツを伺いました。
1.素材や産地を参考に
「自分が購入したことのない会社やブランドの商品を買うときは、まずは素材や産地の情報をしっかり見てみるといいでしょう。カシミヤ100%のマフラーだったり、北海道で作られた食べ物だったり。作り手の情報までしっかり載せているサイトが多いので、自分が信頼できる商品を見つけてみてください」
2.その人が一番好きなものより、それに関連したギフトをチョイス!
「家族や仲のいい知人やであれば好みを把握していると思うので、その人のライフスタイルに合わせたものを贈るのがいいですね。ですが、『その人が一番好きで精通しているもの』を贈るのは避けたほうがいいでしょう。例えば、通と言えるほどワイン好きな人であれば、ワインそのものよりむしろグラスやおつまみなど、ワイン周りで楽しめるものを選ぶのがベターです」
3.好みがわからない相手には、シンプルなものを
「好みがわからない相手には、シンプルなギフトが無難です。色味も白や黒、グレーやベージュなど、どんな人の暮らしにも馴染む落ち着いたものがオススメです。
それでも、クリスマスらしい赤や緑のものを贈りたい場合は、スノードームやミニツリーなど、デスク周りにおけるくらいの小物がいいと思います。もしくは、消え物。この時期はかわいいパッケージに包まれたお菓子が多数登場するので、そうしたものを選ぶのもいいかもしれませんね」
4.贈る相手に合わせてサービスの選定を
「ソーシャルギフトは、カフェやコンビニエンスストアで使える電子チケットのようなスモールギフトや豪華なギフトセット、電子カタログと、その種類も様々。同僚へのちょっとした差し入れに使う時、目上の人やお世話になった人へのお礼を贈る時など、贈る相手やシチュエーションに合わせてサービスを選ぶべきだと思います。
また、どうしても住所入力などの操作が必要になる場合が多いので、目上の人に贈る際は、その手間をかけてしまうということもきちんと頭に入れておくべき。自分よがりの“贈りつけ”にならないよう、配慮は必要です」
お気に入りの一品が見つかるかも!
個性豊かなソーシャルギフトサイト 5選
ここ数年で新たなサービスが多数登場し、さらなる需要の拡大を見せる「ソーシャルギフト」。今回は、数あるサービスの中から冨田さんおすすめのソーシャルギフトサービスを教えていただきました。
1.クリスマスの日の「ねぎらいギフト」に。カジュアルギフトサービス「giftee」
日本のeギフト(ソーシャルギフト)の火付け役と言っても過言ではない「giftee」。1400 種類以上※と、豊富な人気ブランドのギフトを取り揃えているのが特徴です。そのジャンルも、コンビニエンスストアやファーストフード店で使えるカジュアルな電子チケットから、オンライン動画配信サービスの利用権、高級グルメまで多種多様。クリスマスはもちろん、様々なギフトシーンで利用できそうです。
※2021年9月末時点
「gifteeの魅力は、何と言っても数百円のものから気軽にプレゼントできるところ。もちろん本格的なギフトセットもありますが、やはり仲のいい友人や同僚などへのスモールギフトを贈る際にとても便利です。クリスマスの夜も仕事で忙しそうにしている同僚に、ちょっとした『ねぎらい』として、ドリンクチケットなどを贈ってみてはいかがでしょうか?」
【おすすめギフト】
Starbucks Coffee Japan「ドリンクチケット」500円
「普段使いできるスタバのドリンクも、期間限定のレアなテイストやトッピングのものがある時期に贈られると嬉しいものですよね。プチギフトでも特別感増し増しになります」
2.知り合いの子どもたちへのプレゼントにも! LINEで簡単やりとり「LINEギフト」
LINEギフト
※利用の際はLINEのアプリをダウンロードする必要があります。
2015年4月からサービス提供を開始し、2021年6月にはLINEユーザーの約6人に1人が利用するほどの人気を誇る「LINEギフト」。LINEユーザーであればトーク画面で簡単にギフトを贈ることができます。商品ラインアップも、気軽に贈れる数百円のギフトから、特別な日に贈りたくなるギフトまで様々です。また、クリエイターの個性が光る豊富なメッセージカードも魅力の一つ。全190種以上※の中から、贈る相手のことを想ってカードを選んでみてはいかがでしょうか。
※2021年11月時点
「LINEはいまや欠かせないコミュニケーションツール。こちらも気軽にギフトが贈れるので、親しい間柄でやり取りするスモールギフトに向いています。中高校生くらいの子どもたちもLINEを使っている子が多いので、知り合いのお子さんへクリスマスプレゼントを贈るツールとしても活用できそうです」
【おすすめギフト】
ショコラティエ マサール「おふたりさま マリアテレサ」3996円(税込・送料込み)
「LINEギフトには、本格的なギフトも並んでいます。お友達同士や彼女彼氏でいつもより、ほんの少しリッチなものの美味しさを楽しく分け合って欲しい時に最適ですね」
3.高級感のあるクリスマスプレゼントを選ぶなら 「MOO:D MARK by ISETAN」
老舗百貨店の三越伊勢丹が運営するオンラインギフトサイト「MOO:D MARK by ISETAN」。1,000円以下の商品から数万円の高級品まで、伊勢丹のギフトコンシェルジュが厳選したギフトが揃っています。また、ソーシャルギフトのおまとめ注文にも対応。おまとめ注文を検討している方には、伊勢丹のギフトコンシェルジュが商品選びからサポート。さらに現在は、贈る相手別でおすすめのクリスマスギフトを紹介する特設ページが用意されているので、参考にしてみるのもいいかもしれません。
「おしゃれなサイトで写真も見やすいだけでなく、検索カテゴリーが豊富でギフト選びがしやすいのも特徴です。伊勢丹というブランド力と高級感のあるギフトが揃っているので、目上の人へのギフトはもちろん、食通の友人やトレンド志向の方にもおすすめです」
【おすすめギフト】
チーズケーキホリック「ケーキ・アイス ギフト」4104円(税込)
「『CheesecakeHOLIC』の新感覚チーズケーキ。贈り物に、真新しさや希少性は高ポイント! 北海道産『月のチーズ』に仏産チーズを複数ブレンド。またレモンを使わず、ライムなど国産柑橘類を使用するなど、垂涎の人気です」
4.洗練されたお洒落なギフトを選ぶなら「HYACCA」
トレンドを押さえたお洒落ギフトが揃う「HYACCA」。ブライダルギフトでお馴染みですが、全商品がソーシャルギフトに対応しており、クリスマスはもちろん様々なお祝いシーンで活用できます。
「扱っているブランドやメーカーも厳選していて、とてもお洒落なものばかりです。ギフトボックスに特化しているのも魅力ですね。引出物や内祝いなどのギフトを取り扱っているからこそ生まれた、上質で誰もが使いやすいギフトボックスが多いと感じています。また、ラッピングも美しく、箱を開けた時の感動はひとしお。女友達や恋人へのクリスマスプレゼントとしてもおすすめです」
【おすすめギフト】
「URBAN TABLE WARE BOX(ホワイト)」2万2990円(税込)
「人気のカトラリーとシンプルなお皿、上質なリネンのセット。ホワイト&ゴールドで食卓を飾るだけでクリスマス感が上がります。お洒落なだけでなく、使い勝手も良く、リピートしたくなる非日常の演出は嬉しいギフトに」
5.人気ギフトブランドからも登場!「Afternoon Tea」ソーシャルギフト
今年で40周年を迎えたAfternoon Tea。オリジナリティ溢れる生活雑貨を豊富に取り揃え、ギフトとして人気のブランドです。そんなAfternoon Teaの公式オンラインストアでは、今年9月にソーシャルギフトのサービスがスタート。約3000点以上の商品が、より気軽にプレゼントできるようになりました。
「Afternoon Teaのデザインや雰囲気が好きな人は多いと思いますので、ソーシャルギフトで贈れるようになったのは嬉しいですね。Afternoon Teaはギフトカタログもとても充実しているので、好きなものが選べるカタログを贈るだけでも喜ばれると思います。また、公式オンラインストア限定で販売しているギフトセットが豊富で、迷った方はそちらをチョイスするのもよさそう。なかにはギフトコンシェルジュが考案したギフトセットもありますので、相手の好みに合わせて選んでみてはいかがでしょうか」
【おすすめギフト】
「ディフューザーセット/ギフトコンシェルジュセット【店舗ギフトコンシェルジュ考案/オンラインストア限定】」4510円(税込)
「シックでフェミニンな香りとフォトスタンド、使う方次第でクローゼット周りやデスク周りが華やぎます」
だんだんと対面コミュニケーションの機会が増えてきていますが、今年のクリスマスもまだまだおうちで楽しむことになりそう。おうち時間が増えたからこそ、贈る相手のことを想って、ソーシャルギフトでじっくりとプレゼントを選んでみてはいかがでしょうか。
【プロフィール】
ギフトコーディネーター / 冨田いずみ
広告、映像および音楽制作プロダクションに従事し、コピーライター、作詞、構成、プランナー、プロデューサー業を経験しフリーに。食品・ファッション・インテリアなど多岐に渡る商品を紹介していく中で、メディアや企業・メーカー等からのギフト需要に応える機会が増え、様々な場面や人にふさわしいギフトを選び提案する「ギフトコーディネーター」としての仕事が定着。著書に「心から喜んでもらえる 贈りもののマナー(高橋書店)」、「センスがいいと思われる 贈りもの美人の作法(KADOKAWAメディアファクトリー)」などがある。