リモワ・ゼロハリ超えてきた!「Magne」スーツケースの世界初マグネシウム合金ボディ&世界最軽量2.9kgから見えた勝ち筋とは?

ink_pen 2025/7/19
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リモワ・ゼロハリ超えてきた!「Magne」スーツケースの世界初マグネシウム合金ボディ&世界最軽量2.9kgから見えた勝ち筋とは?
前田賢紀
まえだ たかのり
前田賢紀

『モノ・マガジン』に編集部員~編集長として20年以上携わったモノ大好きフリー編集者が「は~るばる来たぜゲットナビウェブ!」。オーディオ、カメラ、文具、自転車、バイク、模型、珈琲、麦酒などに魅かれてやまない1970年式昭和少年。好きなバンドはYMO、好きな家はBESSのドームハウス、好きな自転車はモールトン、好きな漫画家は手塚治虫。ブックカバー偏愛家。Facebook、noteで、日々モノエッセイを更新中。ゲットナビウェブでは文字数多めで攻めます!

金属製スーツケースと言えばリモワか、ゼロハリバートンか? それともMUJI? 競合ひしめくホットスポットに“世界最軽量”の旗印を掲げて参入したのが「Magne」(マグネ)だ。マグネシウム合金を主素材として重さ2.9kgの超軽量を達成した「Magne」の社長直撃インタビュー、お届けします。

一“持”瞭然の軽さだ

「『Magne』は金属製として世界最軽量、そして世界で初めて主素材にマグネシウム合金を採用したスーツケースです」

そう語るのは「Magne」を開発・発売する旅行ジャパン株式会社の猿渡歩社長。猿渡社長はモバイルバッテリーで有名なアンカージャパンの社長(兼務)でもあるが、両社に業務・資本関係はない。(以下「」内コメント同)。

↑旅行ジャパン株式会社の猿渡歩社長。

旅行用品の企画・製造・販売を手掛ける旅行ジャパン株式会社の立ち上げはおよそ1年前。「Magne」は「あなたの旅と行動力に、強さと軽さを。」をコンセプトとする日本発の旅行用品ブランドで、誕生の背景にはアフターコロナの旅行需要の高まりもある。

「スーツケースは旅行の必需品。ユニークな機能やデザインも増えてきた昨今ですが、「Magne」は頑丈で持ち運びやすいというスーツケースの基本性能にこだわりました」

↑金属製なのにヒョイっと持てる。これが2.9kgの実力!

持ってみれば、100人が100人「え?」と驚くだろう軽さである。特に同サイズの他社製品と比べればよくわかる。金属製スーツケースってこんなに重かったっけ? というくらいだ。

↑発表会当日並べられた他社の金属製スーツケース。同サイズながら重さの違いにびっくり。

「当初は2.0kgを切りたいと考えていましたが、それはさすがに無理筋だと(笑)協力メーカーに言われまして、じゃあどうする? 3.0kgなら軽いよね? いや2.0kg台じゃないとインパクトがないだろう……と社内で検討した結果が2.9kgなのです」

価格設定の裏話

ちょっと早口で「Magne」に対する思いや経緯を伝えようとする猿渡社長は、実はかなり正直な人でもあった。

↑セットアップ可能なボストンバッグとポーチは同時発売のオプション品。

「販売に関しては7月1日よりMakuake先行。オプションのボストンバッグ(9980円)とポーチ(4980円)をセットして総額で実質割引30%OFFとなる7万9840円(いずれも税込)となりますが、ちょっと高い……ですか? 開発スタート時はスーツケース単体5~6万円位を狙っていたのですが」

意地悪くも「超えちゃいましたね?」と尋ねると、

「ここ1~2年でモノ作りのコスト全体が上がりました。特にマグネシウム合金の加工費がかなりかかりました。しかし持った瞬間に『軽い!』と実感する“アハ体験”をしていただければ、この価値を感じて頂けると信じています」

なぜマグネシウム合金か。なぜ最軽量か。

軽量性だけを狙うなら樹脂素材を採用すればいいが頑丈さはどうか。またそこに後発として市場参入する意味があるのか? 樹脂スーツケースなら有名無名ブランドがあまたあり、価格も数千円(!)から選り取り見取りなのが実態なのだ。

↑スーツケースボディにマグネシウム合金を使うのは世界初。同じ強度の場合、マグネシウム合金はアルミの2/3、鉄の1/4の重さになるという。

旅行や仕事の移動は特別な体験だから、頑丈で軽く信頼できるモノを選びたくなるだろうし、金属製であれば所有欲も満たされるはず。「Magne」が世界初のマグネシウム合金(実用金属中の最軽量素材なのだ!)製スーツケースにこだわったのは、そこに勝ち筋を見出したからだ。

「最軽量を重視したこともありますが、昨今の便利機能満載のスーツケースに比べて『Magne』ではシンプルさを徹底しました。サイドハンドルも、内部の仕切りも設けていませんが、安心安全にものを運ぶというスーツケースの本質に立ち返り、装飾的な要素を省いたデザインです」

↑いわゆる移動する箱としてのシンプルネスに徹したインテリア。
↑そしてこちらはエクステリア。旅上手なら特にこれを評価するはず。

金属製スーツケースによくみられるリブもないし、実はブランドネームさえ本体にはない(トップハンドルに明記)。ただし静かでタフと定評あるエラストマーキャスターを採用するなど、部材選択にメリハリをつけている。

「これはアンカージャパンでの経験ですが、当初は大勢のモバイルバッテリー業者のひとつ。しかしより高性能で信頼できるモノづくりを続けると、レビューなどで評価が高まりブランドとなりました。ですから『Magne』も“頑丈で軽い旅行アイテム”にこだわってモノ作りを磨けば、ブランドとして育つのではないかと考えています」

↑ピタリと収まるオプションのポーチ。

「Magne」と一緒にどこへ行く?

インタビュー最後の質問として、「猿渡社長なら『Magne』と一緒にどこを旅したいですか?」と尋ねた。すると一瞬「え?」ともらしつつ「完全に、想定外の質問ですね(汗)」とこれまた正直な猿渡社長。

「そうですね。機内持ち込みサイズから言っても国内、飛行機、2~3泊の旅行。金属製スーツケースですから海や山のレジャーというより、都市部で観光やショッピングを思いっきり楽しむ上質な旅のイメージでしょうか。近場の海外も合うでしょうね」

モノにこだわるGetNavi web読者には、まず実際に「Magne」でアハ体験されることを願いたい。デザイン、使い勝手が自らに合うかどうかの検討は【金属製スーツケース世界最軽量2.9㎏】の実力に驚いてからでいい。

Magne公式 https://www.magne.co.jp
Makuake応援ページ https://www.makuake.com/project/magne/

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