最新の北欧デザインはこうして作られる――ボルボ・チーフデザイナーが考える「XC40」と新しい小型車のカタチ

ink_pen 2018/3/30
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最新の北欧デザインはこうして作られる――ボルボ・チーフデザイナーが考える「XC40」と新しい小型車のカタチ
並木政孝
なみきまさたか
並木政孝

自動車雑誌編集長を経てフリーに。バイク、クルマ、釣り、アウトドアなどアクティブなカテゴリを幅広くカバーしている。時計やバッグ、アクセサリーなど男の小物系にも精通する。

 

インテリアデザインにも新たなる挑戦を!

Q:XC40はエクステリアも革新的です。ボルボの新しい提案は何を基本に行っているのでしょうか?

 

A:XC40のインテリアではスペースを最大限に生かすことをコンセプトに、クルマを使い人がどのようなアイテムを持ち込むのかを徹底的にリサーチすることから始めました。基礎からスペースを考え直し、日常的に使うアイテムをベストな状況で整理できるようにデザインしたのです。例えば、ドアのスピーカーを廃することで生まれたスペースにラップトップパソコンを収納できるようにしています。また、収納するだけでなく使用する素材にもこだわり、ライニングにフェルトを使用するなど新たな素材への挑戦も。ベーシックなモデルでは「高級な素材が使えないから」と諦めず、デザインでインテリアの質を上げる努力も行っています。それがスカンジナビアデザインであり、ボルボが北欧のイメージを大切にしている所以なのです。

 

 

スタイリングに躍動感を表現

Q:エクステリアデザインを統括するミッソーニさんですが、XC40のスタイルで一番魅力的に見える部分は?

 

A:XC40はエキサイティングなデザインが特徴的で、他のモデルとは違ったアグレッシブさを表現するためにフロントグリルを逆スラントさせ、止まっている状態でも走り出しそうな躍動感を表現しました。個人的にはフロントからボディを斜めに見たポジションがお気に入りです(笑)。実はフロントよりもリヤのトレッド幅を大きくしているので、この位置から眺めると迫力を感じていただけると思います。

 

 

未来のクルマはボルボが牽引して行く

Q:最後に今後のボルボが進むべきデザインの方向性、ミッソーニさんが考える未来のビジョンを教えてください。

 

A:現在、エクステリアデザインという仕事はとても幸せな環境にあると思っています。それは、ボルボを含めて自動車というものが新たな世界へと進み始めているからです。自動運転や電気自動車への過渡期にデザインに携わるということは、新たな世界を作ることになる。それにはメカニカルな進化に対してデザインも新たなる挑戦をして行かなければなりません。クルマの未来は私たちボルボが牽引して行きます。

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