うっかりと名刺ケースを忘れて、初対面の人と会う恥ずかしさよ。まったく社会人として我ながらどうかと思うのだが、筆者はこれがやたらと多い。つい先日もやってしまった。冬場はコートのポケットに名刺入れを入れているのだが、「暖かくなってきたから、今日はコートいらないな」と思って打ち合わせに出向いてしまったのだ。
もちろん我ながらその傾向は把握しているので、カバンやノートカバーにそれぞれ緊急用の予備名刺を2~3枚ずつストックしているものの、こういうのは補充し忘れがち、というのもまた定番のあるある話だろう。
じゃあどうすればいいのか? 基本的に「名刺ケースは忘れるもの」という前提で考えれば、答えは簡単。緊急用のストック場所を増やすしかない。ということで今回は、名刺忘れのリスクヘッジともいえる、名刺ストッカーの個性派を2点試してみた。
伸縮ポケットでたっぷり収納できる「のびるポケットシール」
使い勝手の面でかなり満足度が高かったのが、ミドリ「のびるポケットシール」だ。ちょうど名刺が入るサイズのワッペンのような布製ポケットで、裏面は強力な粘着面になっている、というもの。さらに、ポケットはゴム生地になっており伸縮性がある。要するに、名前そのままの製品なのである。
ミドリ
のびるポケットシール
640円(税別)
この伸縮性こそが最大のポイントで、マチがほぼゼロの薄いポケットにもかかわらず、名刺なら10枚前後は収納可能。予備の名刺ストッカーというと、だいたい2~3枚程度のものがほとんどなので、この収納量は非常にありがたい。
名刺など薄い紙類だけでなく、コインやカギといった小物、さらには直径10mm程度のペンなら挿しておけるのだから、この伸び縮みするポケットの有用性はお察しいただけるだろう。
ゴムの伸縮性は、“ホールドする”のにも有用だ。ノートや手帳に貼って使う従来のシールタイプ名刺ポケットでは、差し込んだ名刺の枚数が少ないと、逆さにした時にスルッと抜け落ちてしまうというケースがままあった。
対してこの「のびるポケットシール」なら、ゴムの力でしっかり押さえてくれるため、名刺1枚でも写真の通り、逆さにしても何の問題もない。緊急用の予備名刺をどこかに落として紛失なんて、正直シャレにもならない事態。そんな心配をしなくて済むだけでも、使うメリットとして充分だろう。
もう一つのポイントが、裏面の粘着力。これがかなり強いということで、メーカー公称で「トートバッグなどの布地にも使用可」とされている。例えば、バッグの内ポケットとして使うのはもちろん、表側にワンポイントとして貼るのも良さそうだ。そもそもシール自体が布製ということで、見た目の違和感も少ない。
もちろん普通にノートや手帳に貼るのもありだし、横幅75㎜ぐらいあるスマホ(iPhone 11など)やタブレットの裏面に貼ってしまうのもOK。
筆者は、仕事で外出する際、ほぼ常に携行しているノートPCの表面に貼ってみた。これなら打ち合わせや取材時に、名刺を忘れて慌てることが減りそうで、なかなか良い感じである。
ただ、粘着力が強い=貼り直しが効かないということでもあるので、慎重に、かつ覚悟を決めてエイヤッと貼ることになる。そこだけは要注意かもしれない。