お子さんのいるご家庭において、部屋がなかなか片付かない理由の一つに、「片付ける場所が決まってない物が多すぎる」というのがあるらしい。
例えば、折りかけの折紙とか、ほんのちょっと残ってるシール台紙とか。ゴミとして捨てると「なんで捨てたの!?」と子どもに怒られそうだし、かといってこんな細々したもの収納ボックスなどに入れていたら、中で埋もれてもう二度と取り出す機会は来なさそうだし……。

そんな「ちょっとした物」が、収納場所に迷った挙げ句、リビングの机や床に溜まっていく。それはもう、どうしようもないことなのだ。
こういった事態を解決するには、ちょっとした物専用の収納を作るしかない。
ちょっとした物専用ファイル
サクラクレパス「こまごまファイル」は、まさに片付ける場所が決まってない細々とした物(特に紙製品)を収納して管理するための専用ツールである。
さすがクレヨン・クレパスなど幼児文具に軸を持つメーカーだけあって、子どものいる家庭についての理解度が高い。筆者も初めてこの製品を見た瞬間に「おお、これは必要なやつだ!」と思わず膝を打った。

その理由は、このファイルが「細々としたものをひとまず放り込む」という片付けを大前提にした構造を持っているからだ。
放り込みやすいデザイン
見た目はファイルブックらしきものだが、開くと中からジャバラ状の6連ポケットがバラッと展開するようになっている。そしてこのポケットは、一般的なクリアポケットと違ってやや硬質で、背が低く、マチが広い。

素材の硬さに関しては、折り紙やシール台紙といったコシのない紙類を入れてもフニャッと曲がることなく支えてくれる一方、クリアポケットファイルのように手で口を広げずとも中へあれこれ放り込みやすい。手先が器用ではない子どもでも、これなら自分で必要な物を入れて片付けることができるはずだ。
また、背が低いことで、小ぶりな物を入れても取り出しやすく、中に何が入っているのかを目視しやすいというメリットがある。

さらに、マチの広さがあるおかげで、厚みのある紙類や、ちょっとした立体物まで入れておけるのもポイント。

子どもが工作遊びをした後などに「机の上の物をひとまず全部ここに入れて」という分かりやすい指示で片付けさせることができるのだ。


カオスにはならない収納力
あと、個人的に特に良くできていると感じたのが、ほどほどに収納力が低いこと。
例えば、「お片付け箱」のような大容量のボックス収納だと、何でもかんでも好きに放り込んでしまって、今度はその箱の中身がカオスになってしまう。
それよりは、直感的に満杯がイメージできる(=ファイルの表紙が閉じられない)ことで、子ども自身がファイルの中を整理しようと考えることにつながるというわけだ。


大人の意外な使い方
元々は子どもの持ち物を片付けるために作られた製品ではあるが、この便利さと応用範囲の広さは、大人の片付けにもかなり効きそうだ。
例えば、筆者はこのファイルを食卓近くに1冊備えていて、ご飯のお供である「ふりかけ」のコレクションに使っている。

まさにふりかけの袋にジャストサイズで、表紙を広げると収納された袋が一目で見渡せる。ちょっと食欲のないときなど、このファイルを広げることで「今日はどれでごはんをやっつけようかな」と、おじさんでもわりとワクワクするのだ。
筆記具の収納にも
また、サイズ的には、実は筆記具収納にもわりと便利である。
そのまま1本ずつポケットに入れると端の穴から滑り落ちてしまうのだが、○本セットなどのようなセット売りのセリース袋(吊り下げ袋)に入っている物なら、ジャストサイズで収まるのだ。

さらに一工夫して、ジップ袋にヒートシーラーでペン1本ずつ入る区切りをつけてやると、ファイリングに最適なペン収納パックも自作できてしまう(文具王・高畑正幸氏考案)。
あとは、ポケットにインデックスタブを貼ってやれば、立てて収納できるオリジナルのペンコレクション・ファイルの完成である。
他にもアイデア次第でいろいろと収納できるものはありそうで、これを考えるだけでもなかなかに楽しめるのではないだろうか?