「シャクティマット」をご存知でしょうか? 2024年から一部の美容クラスタでは知られていましたが、2025年の後半にも再び話題となっています。
シャクティ(Śakti)とは、サンスクリット語で力やエネルギーを意味する言葉。ヒンドゥー教やインド哲学においては宇宙を動かす根源的な力、あるいは女性的エネルギーと認識されていますが、現代ではヨガやセルフケアの文脈で内的エネルギーを表現する言葉としても用いられます。
そんな壮大な名称を冠したシャクティマット。同名の製品はさまざまなメーカーから発売されていますが、そのパイオニアでもあるShakti Japanの製品を今回は試してみました。公式サイトのほか、Amazonでも取り扱いがあります。
触るとしっかり痛いトゲがマットにびっしり

こちらがシャクティマット。黒いマットの上には……。

小さなトゲトゲがびっしりと植え付けられています! シャクティマットは、この上に寝転がって体を刺激することで、血行促進や筋肉の緊張緩和、ウェルビーイング、指圧的な効果を体感するというものです。

このトゲですが、触ってみるとしっかり痛い。トゲの角度から考えて皮膚に穴が空くほどの鋭利さはないとは思うのですが、トゲの当たり方次第では「いま確実に血が出た!」と錯覚するほど痛いです(※血は出ていません)。
トゲの種類については、3種類のレベルが用意されています。今回はオリジナルを試してみました。

痛みが弱い順に、ライト、オリジナル、アドバンスド。トゲの数が多いほうが、圧力が分散するので痛みが軽減されるというワケですね。公式サイトにはオススメのレベルを教えてくれる、シャクティ診断なるものも用意されています。

マットの内部には厚さ2cmほどのウレタンが。構造としてはとてもシンプルですね。マットにはループが2か所あるので、保管時は壁フックなどに引っ掛けるのがオススメです。裏面の文様もカッコいいですよ。
はじめは痛すぎて無理! でもだんだんと好きになっていく……?
写真の都合上Tシャツを着ていますが、実際にシャクティマットに寝転がる際は、素肌が良いとされています。痛すぎる人はシャツの上からなどでもOKですが、痛みが全然違うので、可能ならば素肌でいきたいところ。

僕は6日間、素肌で使ってみました。その様子はというと……。
1日目…痛すぎて5分も無理!
2日目…寝転がった最初は痛い、でも気がついたら15分経ってた
3日目以降…寝転がりながらスマホを触って、20分以上も問題なし
といった感じでした。はじめはめちゃくちゃ痛くて、寝転がって体重を預けるなんて不可能だと思っていましたが、わりとすぐに慣れましたね。使うタイミングはお風呂上がりがメインで、夕方頃に気分転換として使うこともありました。

また、このマットは背中だけでなく、お腹、手のひら、足裏、さらに頭など、いろいろな場所に当ててもOK。たとえば手を押し当てて体重をかけてみると……。

ほんの1分ほどの刺激でもトゲのあとがつきました。これでもまだまだ軽い部類で、背中を20分ほど刺激したあとは、背中が真っ赤になり皮膚温も劇的に上がります。刺激後しばらくは背中がホカホカで、寒いこの時期はありがたかったですね。

よく歩いた日の夜などは、足裏を刺激するのもヨシ。人によってはマットの上に立つこともできるそうですが、僕はまだその域には踏み込めませんでした……。
刺激による効能ですが、まず体や脳がスッキリします。「痛い痛い……でもこの感じ、嫌じゃないかも」など、痛みと向き合うことで自身の感覚入力を意識できるのは、ある主のマインドデトックスのような効果がありますね。そもそも人は痛みに対しては慣れがはたらくものですから。
また、一部では寝付きが改善するといった声もあり、僕自身もそれを実感できました。といっても寝る直前に使うと血流がよくなりすぎるのでタイミングが重要ですが、睡眠前の儀式のひとつとしてオススメできるのは事実です。人によっては寝る前にシャクティマットを使うのが楽しみで仕方ない、という人もいるとか。
高品質なトゲトゲで、日々の忙しさを癒やしてみない?

マットには作成者と思しき人物の署名タグがありました。トゲのついたマットというシンプルな構造だけに、品質の高さを守ろうとしている姿勢は好印象ですね。
あと、日本フィットネスヨーガ協会が2010年(古っ!)に投稿したシャクティマットの動画があるのですが、これがすごくて……。シャクティマットの誕生秘話などが語られていておもしろいのですが、その使い方も大胆なのでぜひ見てみてください。
個人的に、クッションなどにシャクティマットを置いて後頭部を刺激する使い方が好みでした。頭皮刺激が心地よく、PC作業で疲れた頭がシャキっとする感覚です。情報疲れの日々の救世主は、このトゲトゲまみれのシャクティマットなのかも?
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