ミドリから発売されている文房具シリーズ「XS」というのをご存知だろうか?
XS=Extra Small(エクストラ スモール)で、その名の通りミニサイズの文房具のこと。
もともとは1990年代に発売されていた同社の「たためるホッチキス」からスタートし、その後はカッターナイフやメジャーなど少しずつ製品を拡充。2016年には小さいながらしっかり使える文房具シリーズXSに統合されたという次第である。

この時点ではハサミ・カッターナイフ・ホッチキス・修正テープ・テープのり・メジャーの6点で、さらに現在までに2穴パンチとテープディスペンサーも加わっている。
そして、XSに数年ぶり一挙3点の新アイテムが追加されたことで、ミニ文房具ファン(そういう人たちもわりといるのだ)の間で盛り上がっているのだ。

目次
サクッと切れるダンボール開梱用オープナー
最初に紹介するのが、完全新規アイテムとなる「XS セラミックカッター」。
カッターと言いつつも金属刃のカッターナイフと違って、小さなセラミック刃を搭載した開梱カッターである。

指でつまんでみると、「まさにXSサイズ!」と言うしかないコンパクトさだ。
使用する際には、裏側のセーフティーボタンを押しながら上面のノックをパチッと音がするまで押し込むと、先端から小さなセラミック刃が露出する。
あとは、ダンボール箱の合わせ目に貼られた梱包用テープにこの刃を挿し込んで切り開くと、サクッと簡単に開梱できる。


ミドリはもともとこの開梱カッターというジャンルに強いため、開梱性能に関してはまず疑うところはない。刃の切れ味も程良く、スムーズにテープを切り開くことができた。
キーホルダーにしておくと便利
また、コンパクトゆえに常時携帯しやすく、ストラップホールも付いているのもありがたいところ。
例えば、このカッターをキーホルダーにぶら下げて携帯し、家に帰ったら玄関で置き配の荷物を即開梱できる。実行することを心がけることで「開けるのが面倒で放置した荷物が玄関に溜まっている」という状況が解決しやすいのだ。

おすすめの持ち方
ただ、サイズ的にどうしても指だけでつまんで支えることになるため、OPPテープよりも切りづらいクラフトテープや布粘着テープだと、ちょっと指に強めの負荷を感じた。
何度か試しているうちに、ちょっと負荷がマシになるポジション(下写真参照)を見つけたので、使う場合はこちらの持ち方をおすすめしたい。

ロック解除に難あり
もう1点気になったのが、セーフティーの面倒さ。
もちろん刃物である以上、安全性は重要なのだが、とはいえロック解除に両手が必要なのはあまり感心しない。なにか他にやり方があったのではないだろうか?
これだと「片手に荷物を持ったまま、カッターのロックを解除して開梱」ができず、常時携帯できるミニカッターの機動力が無駄になっているようにも思った。

小さいけど普通に使えるコンパクトハサミ
XSシリーズ新アイテム3点の残り2点は、既存アイテムをさらに小型化させたもの、という立ち位置になっている。
「XS コンパクトハサミ ギザ刃」は、刃を収納した状態の長さが従来版「XS コンパクトハサミ」の約半分ほど(76mm→43mm)と、大幅にサイズダウン。他社製の携帯用ミニハサミ各種と比較しても、これはかなり小さい部類と言えるだろう。
このサイズ感は、スマホのストラップやキーホルダーに吊すのにちょうど良いぐらいだ。


実のところ、出先で「切る道具がないなー」と困ることは意外と多い。持ち運びに邪魔にならないミニハサミがあれば、お菓子の袋を開いたり、外し忘れたクリーニングのタグを切ったりといった“ほんのちょっとカット”にとても役に立つのだ。
対して、従来からXSコンパクトハサミは紙をジョキジョキ切ったりするような、一般的なハサミの使い方に向いている。要するにハサミはサイズによって用途が変わるので、できればどっちも持っておきたいところである。
勝手に刃が出ない安心設計
使用する際は、スライダー上部のセーフティーボタンを押しながらスライダーを前進させると、刃が露出しつつバネの力でハンドルが開くという方式。逆に、セーフティーボタンを押さない限りはスライダーが動かないので、携帯しているときに勝手に刃が出るような危険性はないわけである。


安定した切れ味のギザ刃
刃は細かなギザ刃(セレーション刃)仕様となっているため、切るものに刃がしっかり食い込んでくれる。こういったミニハサミで梱包用のPPバンドなどを切る場合、切ろうとしてもツルッと刃から飛び出して切れないことがある。その点、ギザ刃であればそういうミスが起きにくく、快適だ。


ハンドル開閉用のバネは強すぎ?
ただ、こちらもちょっと気になることがある。ハンドル開閉用のバネがやたらと強く、刃を出すためにスライダーを動かすと、バネが弾けて手から飛び出してしまうことが試用中に何度かあった。これはもうちょっと弱くても良いのでは?と思う。
もちろん切るのにハンドルを閉じるにもバネが重いため、無駄に指が疲れそうだ。
限界まで小さくなった折りたたみホッチキス
さて、新アイテム最後の「XS コンパクトホッチキス」は、旧「XS コンパクトホッチキス」からシンプルにサイズダウンしたもの。全長66mm→48mmとかなりコンパクト化されている。
旧版も初見ではその小ささに驚かされたものだが、改めて新サイズは、指でつまんでみてもとてもホッチキスだとは思えないような小ささである。
ちなみに旧版は店頭在庫限りで、以降はこの新サイズが「XS コンパクトホッチキス」として展開されることになる。


全長48mmに針100本
さらに驚かされたのが、この極小サイズのボディに10号針100本が搭載可能ということ。
全長48mmに針100本となると、プッシャー(針を前方に押し出すパーツ)も含めるとほぼ本体サイズギリギリというところ。これはなかなかすごいことである。
綴じ枚数も最大5枚と、旧版と同じ。サイズが30%近く縮んでおきながら同程度の性能をキープしているわけだ。


30年の進化の賜物
綴じるためには、まずハンドルを大きく持ち上げて、金属製の押し刃を手前側にカチッと音がするまでスライド。あとはハンドルを戻すと、紙をバチンと綴じられる。
収納するときは逆手順で押し刃を元の位置に戻してやれば、折りたたまれた状態に元通りだ。
この収納ギミック自体は、冒頭で述べたXSシリーズの元祖「たためるホッチキス」(=旧コンパクトホッチキス)から変わらないが、そのまま性能を維持してさらなるサイズダウンを達成したのは、30年の技術の進化によるものだろう。


実のところ、以前にも他メーカー製の“小さい文房具”のシリーズはいくつかあったのだけど、基本的にはどれも「小さくすること」に注力しすぎて機能面が物足りないという感じだった。
しかし、XSは小さいながらちゃんと便利だったり、そもそも小さいことに価値があったり、とても優秀で実用的なミニ文房具なのである。
そこに新たに追加された3アイテムも、使ってみると案の定というか、なかなかよくできていた(個人的にいくつか気になる部分はあったが)。
このサイズ感で実用性十分なので、ペンケースに放り込んでおけば、いざというときに必ず役に立つはず。いざというときが来なくても持っているだけでかわいいので、携帯をおすすめしたい。



