女子向けなのにオヤジにオススメ!? メイン使いに最適なサインペン「プレイカラーK」の実力

ink_pen 2016/5/23
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女子向けなのにオヤジにオススメ!? メイン使いに最適なサインペン「プレイカラーK」の実力
きだてたく
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きだてたく

1973年京都生まれ、東京都内在住。フリーライター/デザイナー。 小学生の頃、勉強も運動も見た目も普通の子がクラスでちやほやされるにはどうすれば良いかを考え抜いた結果「面白い文房具を持ち込んで自慢すればいい」という結論に辿り着き、そのまま数十年、何一つ変わることなく現在に至る。自称世界一の色物文具コレクション(3000点以上)に囲まれながらニヤニヤと笑って暮らす日々。ウェブサイト「デイリーポータルZ」では火曜担当ライターとして活躍中。

普段、なにかメモを取ろうとして手に取るペンというのはだいたい決まっていると思う。お気に入りの一本というか、メインのペンというか、そういうやつだ。よほど筆記具にコッた人でない限り、それはおそらく手近なボールペンのはずだ。ジェットストリームやアクロボールといった低粘度油性派は多そうだし、ゲルインクだエマルジョンインクだと好みもあるだろう。でも、なんにせよボールペン派が圧倒的多数だ。

 

サインペンがメインのペンに最適な3つの理由

でも、そこをあえて水性サインペンを主力にしてみるのもいいよ、というお話である。まず、なんでサインペンがいいか、という話なのだが、これには理由が3つある。

 

①手帳にサインペンは最適

手帳って、立ったままの姿勢で筆記することもあるだろう。実はこれが、ボールペンにとってはかなり苦手な体勢なのである。ペンの中のボールが真下以外の方向を向くと、ボールとペン先の隙間から空気が入ってしまい、書けなくなることがあるのだ。

 

一方サインペンは、どんな角度でも書くことができる。寝たままの姿勢で上を向いて書こうが、無重力だろうが、どんな体勢でも書けるのがサインペンの強みだ。あと、水性サインペンは手帳の薄い紙でも裏写りしにくいのもありがたい。

 

②パニックに強いサインペン

油性ポールペンで慌ててメモを取るような場合、書き始めの部分でインクがかすれて書けてない! みたいなこと、ないだろうか。サインペンはペン先が紙に触れた瞬間からインクが出始めているので、とりあえずどうやっても文字が書けるという安心感がある。焦っている時ほど、サインペンの実力が発揮されるのだ。

 

③ツインタイプのサインペンは太字も書ける

自分があとで確認するためのメモを書いている時、「これだけは絶対に忘れるな」という備忘録を太字で書きたい! ということはないだろうか。メッセージを強調しておきたい場合も、太めのサインペンでぐりぐりっと書いておくと、本当に分かりやすい。細字+太字というツインタイプのサインペンなら、普段は細字、いざという時は太字という使い分けができる。

 

ということで、使ってみると意外といいのだ。サインペン。今回はそんな感じで、意外と良かったトンボ「プレイカラーK」というサインペンをご紹介したい。

↑キャップが半透明なのがかわいい、プレイカラーK
↑キャップが半透明なのがかわいい、プレイカラーK(108円)

 

0.3mmの細芯がしっかり細く摩擦感も少ない

以前からトンボには、カラーサインペンの「プレイカラー」、極細樹脂芯+太字繊維芯のツインタイプサインペン「プレイカラー2」というロングセラー商品があったのだが、本製品はそれが今年の3月に全面リニューアルしたもの。まず、機能面での大きな変化は、芯幅の改訂。「2」で0.4㎜+1.2㎜だった芯が、「K」では0.3㎜+0.8㎜になった。

↑かなり細い0.3㎜樹脂芯と、頑丈な0.8㎜繊維芯
↑かなり細い0.3㎜樹脂芯(左)と、頑丈な0.8㎜繊維芯(右)

 

 

この極細芯0.3㎜というのが、なんとなくぼんやりと「サインペンだし、いくら極細といってもなぁ……」と思っていたよりも、しっかり細い。ノートやコピー用紙に書いてもにじみが少なく、線が太らない。ちゃんと数値通り0.3㎜のペンだな、という印象だ。

↑ボールペンと書き比べても太さに差は感じない
↑ボールペンと書き比べても太さに差は感じない

 

もちろん、ロットリングやピグマといった定番の水性ドローイングペンにはもっと細いものもあるが、絵を描くためではなく日常使いなので、0.3㎜は必要充分なのだ。実際に手帳に書いてみても、ウィークリーやマンスリーの欄にボールペンと同様、いつも通りスケジュールが書き込める。筆者個人は線幅にまったく不満は感じられなかった。

↑狭いスペースでもそこそこ細かく書き込める
↑狭いスペースでもそこそこ細かく書き込める

 

あと、プレイカラーKは、他社の極細サインペンでたまに感じる“書く時の「キシキシ」という摩擦感が少ないように感じる。さすがに紙に対して垂直まで立てるときしむ感じもあるが、普通のボールペンと同じく60度ぐらいまで寝かせると、とても滑らか。極細樹脂芯がけっこう優秀なのかもしれない。(先代プレイカラー2の極細0.4㎜芯も滑らかだった)

 

また、太字の繊維芯も、メーカーによると耐久性が先代から40%向上したとのこと。使っているうちに芯先が潰れて線が広がる、というようなこともなさそうだ。

 

ネイビーがオススメだがハジケた色を選ぶのも◎

カラーラインナップは全36色。しかも、先代プレイカラー2が色ペン好きの女子中高生にすごい人気(おじさんには認知度が弱いペンだが、10代女子の筆箱にプレイカラー入ってる率、けっこう高いぞ)ということで、リニューアルしたKは女子受けを狙って、ピンク系が9色、ブルー系が9色。なんと36色の半分が青とピンクという偏り具合である。

↑全36色の店頭展開。ターゲットは間違いなく女子
↑全36色の店頭展開。ターゲットは間違いなく女子

 

↑ピンク系9色。淡い側のピンクはちょっと物足りないか
↑ピンク系9色。淡い側のピンクはちょっと物足りないか

 

筆者は40代男子なので、「プリンセスピンクとチェリーピンクの何が違うねん!」と口をとんがらせてブツブツ言ってしまいそうだが、それをやるとモテないらしい。

 

これだけカラフルな中から日常ペンとして使うなら何色がいいだろうか。基本は黒を!といいたいところだが、プレイカラーKの黒は極細芯だと少し薄く、頼りなげな色味に感じる。最近のボールペンのくっきりした黒に慣れていると、使いづらいと思う。

 

個人的には、くっきりと見やすく、万年筆のブルーインクに近いネイビーがオススメだ。あと、せっかくサインペンを使うのなら、常識外にハジけた色もいい。例えば、赤よりも深くて濃いストロベリーレッドは視認性も高く、メモ書きに使うと面白い。

↑普段使いに黒以外を選ぶだけで、わりと個性が出る。
↑普段使いに黒以外を選ぶだけで、わりと個性が出る

 

もちろん、モテるかもしれない可能性に賭けてピンク系に挑戦するのもアリだと思う。というか、むしろそれがプレイカラーの正解なのかもしれない。

 

 

【URL】

トンボ http://www.tombow.com/

製品情報 http://www.tombow.com/products/playcolork/

 

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