【国鉄形⑭485系】交直流区間の特急列車として走った電車だが
製造年 | 1964年〜1979年(現存車両数26両) |
残る路線 | JR東日本:羽越本線など、観光車両としてのみ残存 |
485系は交直流区間を走る特急列車用に計1453両(信越本線の横川〜軽井沢間通過用の489系も含む)が製造され、在来線の特急列車の高速化に貢献した。
ここでの紹介は特異なケースとなるが、すでにオリジナルな姿を残す現役車両はない。2016年3月で運用終了した特急「白鳥」が485系(この車両も更新車両ではあったが)の最後の定期運用車両となった。
現在残る485系は、ジョイフルトレイン用に改造された車両のみとなっている。
485系を改造したジョイフルトレインも、少しずつ消えつつある。上記のきらきらうえつは、2019年9月末で運転が終了されることになっている。10月5日からはHB-E300系「海里(かいり)」が代わりに走り始める。
「きらきらうえつ」が消えることにより、残る485系を改造したジョイフルトレインは、「華」「リゾートやまどり」「ジパング」の3編成のみとなった。形はがらりと変ったものの、485系のDNAを受け継ぐ車両たち。少なくなっていくのは、やはり寂しいものがある。
【国鉄形⑮713系】8両のみが造られた珍しい交流電車
製造年 | 1983年(現存車両数8両) |
残る路線 | JR九州:日豊本線 |
1980年代まで国鉄の路線には電気機関車が客車を牽く列車が多く残っていた。九州でも客車列車が運行されていた。しかし、客車列車は運行しづらく、不効率だった。そこで開発・製造されたのが713系交流電車だった。国鉄の晩年という時期で紆余曲折あり、製造が進むうちに既存の別形式を流用しようと方針転換されたことから、713系はわずか8両のみの製造に留まった。
しかし、713系開発時に培われた技術は、その後のJR九州で活躍する特急形電車の783系、787系といった車両開発時に活かされている。
8両のみという希少車両の713系。宮崎空港開業に合わせ、赤色の塗装となり、座席は特急形車両の485系のものに変更。愛称も「サンシャイン」とされた。全車が今も残り日豊本線の宮崎地区を走り続けている。
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