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2019/11/7 21:00

ボルボ、日本国内唯一のセダン「S60」が3代目に。一番ヤバかったのはPHEVモデル

ボルボはプレミアムでありながら、品質や信頼感があるので、国産車のイメージに近いブランド。そんなボルボの新型セダン「S60」が登場するという噂を聞きつけ、乗り物担当編集部員野田がその発表会に潜入してきました。

ステージ上のベールに包まれていたのは、まさしくS60でしょう。というか、会場にある合計7台ものクルマ、すべてがベールに包まれていました。そして妖しく光るヘッドライトとテールランプ……。

 

アンベールされると現れたのは、セダンの価値を追求したモデル

発表会が始まり、アンベールされると現れたのはフルモデルチェンジしたS60でした。今回の新型は初代(2000年登場)から数えて3代目のモデルにあたります。ボディサイズは全長4760×全幅1850×全高1435mm、ホイールベース2870mmと、従来モデルより全長125mm、ホイールベースが100mm延びている一方で、全高は45mm、全幅は15mm抑えられています。そして、4種のパワートレインが用意されています。

↑T5インスクリプション プラスパッケージ

 

登壇したのはボルボ・カー・ジャパン代表取締役社長木村隆之氏。同社では、新型S60の導入に際して、ボルボのセダンオーナーはもちろんのこと、国産セダンを含めたさまざまなユーザーに質問したそうです。その結果、セダンに求める価値について3つの結論に至ったといいます。

その一つはスタイリング。車高が低くて格好良く、クーペのようにフォーマルで飽きのこないこと。2つ目が使い勝手の良さ。リアドアは乗り降りだけでなく、荷物の出し入れを含めて実用性が高いこと。そして、3つ目がSUVでは満たされない楽しさ。ドライビングプレジャーや高いボディ剛性、静粛性です」とのこと。

↑ボルボ・カー・ジャパン代表取締役社長木村氏。「従来のボルボセダンより、高い次元でお答えできるモデルと確信しています」とのこと

 

ラインナップはガソリン車の「T4モメンタム」(最高出力190PS・最大トルク300Nm)、ガソリン車の上級装備「T5インスクリプション」(最高出力245PS・最大トルク350Nm)、PHEVの「T6 Twin Engine AWD インスクリプション」(最高出力253PS・最大トルク350Nm+87PS/240Nm)の3種類。そして特別限定車として、高性能モデル「T8ポールスターエンジニアード」(最高出力333PS・最大トルク430Nm+87PS/240Nm)も登場。会場内に用意されていた7台のS60は、グレードが違い内外装の装備も違う、すべてが異なる車両でした。

また、最新のボルボ車らしく予防安全装備や運転支援システムは充実しており、自動緊急ブレーキや全車速対応アダプティブクルーズコントロール、車線維持支援機能などからなる「インテリセーフ」を全車に標準採用。「ブラインドスポット・インフォメーション・システム」や自動緊急ブレーキにステアリングアシスト機能を追加するなど、機能の強化・拡充も図っていいます。

 

高性能モデル“ポールスターエンジニアード”はヤバイ!

その中でも、筆者はハイパフォーマンスPHEVモデル、T8ポールスターエンジニアードに注目しました。とにかくヤバかったんだな、コレが。ポールスター独自のチューニングを施した、よりパワフルかつスポーティーな仕上がりのモデル。さらに低燃費も実現しています。エクステリアは、専用の前後バンパーやフロントグリル、ブラッククローム仕上げの「Polestar Engineered」ロゴ入りエンドパイプなどを採用。ブラックアウトされたサイドウィンドウフレームとドアミラーカバーも特徴です。

↑限定30台となるT8ポールスターエンジニアード

 

足まわりは前後のスプリングをより強化するとともに、22段階調整機構付きのオーリンズ・デュアルフローバルブ・ショックアブソーバーや、ストラットタワーバーを採用。タイヤサイズは235/40R19で、ポリッシュドブラックの19インチ鍛造アルミホイールを組み合わせています。

ブレーキも強化しており、フロントにはブレンボと共同開発した、6ピストンキャリパーとφ371mmのディスクローターを組み合わせた専用ブレーキシステムを採用。さらにポールスターエンジニアード専用のブレーキホースを用いています。スポークの隙間から見えるゴールドのキャリパーが素敵です!

インテリアも専用のオープングリッドテキスタイル/ナッパレザーのスポーツシート、本革/シルクメタルのスポーツステアリングホイール、本革巻きシフトノブ、フロアマットなどを採用。ルーフライニングまでブラックで統一された中で、メタルメッシュアルミニウムの装飾パネルやゴールドのシートベルトがアクセントとなっています。すべての装備が盛りだくさんで、ある意味“肉久しい”スポーティーセダンと言えるでしょう。

 

セダンマーケットは俄然縮小気味ですが、その市場にS60という魅力的な選択肢の登場となったわけです。現実的には、エントリーモデルのT4モメンタムが一番のオススメ。ですが夢を見られるなら、T8ポールスターエンジニアードを所有してみたいです。

 

価格:T4モメンタム 489万円/T5インスクリプション 614万円/T6 Twin Engine AWDインスクリプション 779万円/T8ポールスターエンジニアード 919万円

 

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