最新モデルに相応しい新しさと洗練度が嬉しいインテリア
スマート、という表現は室内回りの仕立てにもぴったり当てはまります。インターフェイス、デザインは先述したSPA世代のボルボに共通するもので、新型S60のそれも基本的な仕立てはV60と同じ。インパネ中央にレイアウトされた多機能ディスプレイはスマホに通じる操作感で、デザイン性だけでなく実際の使い勝手も上々。外から入る光の加減によってはタッチパネル操作に付きものの指紋跡が目立つ点が玉にキズですが、新しいクルマに乗っている、という新鮮味はライバルに対しても十二分といえる出来映えです。
もちろん、セダンとしてのユーティリティも満足できる水準にあります。堅牢そうでもある大ぶりなシートは、ゆったりとした座り心地に加え安全性や多機能ぶりもハイレベル。エンジンを横置きにしたミドル級セダンだと思うと特別室内が広いわけではありませんが、前後席ともに空間上の不足はありません。実際、ホイールベースを延長した恩恵で後席の足下スペースは先代比で36mm前後に伸びていて、先述したドイツ勢と比較しても同等以上の空間が確保されています。