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2022/2/19 18:00

新型「アクア」は車格が上がった印象で、ハイブリッド専用モデルらしさを実感!

今回の「NEW VEHICLE REPORT」でピックアップするのは、トヨタ「アクア」。自慢のハイブリッドシステムに一層の磨きがかかっている、まさにいまが旬のニューモデルだ。

※こちらは「GetNavi」 2022年2月号に掲載された記事を再編集したものです。

 

ダウンサイザーを意識した充実装備と高い質感も嬉しい

ハッチバック

トヨタ

アクア

SPEC【Z(2WD)】●全長×全幅×全高:4050×1695×1485mm●車両重量:1130kg●パワーユニット:1490cc直列3気筒DOHC+電気モーター●最高出力:91[80]PS/5500rpm●最大トルク:12.2[14.4]kg-m/3800〜4800rpm●WLTCモード燃費:33.6km/L

●[ ]内は電気モーターの数値

 

プリウスの弟分だった初代の登場から約10年。トヨタ内でも多くの車種にハイブリッドが用意され、なかでもヤリスとの差別化を明確にする必要に迫られたアクアは、この新型でよりダウンサイザーに配慮したクルマになった。

 

ホイールベースと全高を拡大し、後席の居住空間をより広く確保すると同時に、ややチープだった内外装も質感が大幅に向上。その結果、新型は車格が上がった印象を受けるほど。乗り心地も快適性重視に味付けされているが専用のスウィングバルブダンパーを備えた「Z」だけは、欧州車のようなキビキビとした走りが楽しめる。装備面では、トヨタのコンパクトカー初の10.5インチ大型ディスプレイオーディオやヘッドアップディスプレイ、電子制御インパネシフトの設定も新しい。最新の予防安全パッケージはもちろん、ボタン操作で全自動駐車する「アドバンストパーク」も秀逸だ。

 

エンジンとモーターはヤリス系と共通だが、大きな電流を瞬時に出せるバイポーラ型ニッケル水素バッテリーの採用が効いて、瞬発力は段違い。加速の鈍さに閉口した初代とは別物になった。さらに、降雪地ユーザー待望の4WDがようやく設定されたのも朗報だ。

 

時代の要望を積極的に取り入れたアクアが、人気なのも頷ける。

 

[Point 1]ホイールベースは先代より50mm延長

ボディサイズは先代と変わらないが、ホイールベースは50mm拡大。外観は上質感を高めるとともに、一層伸びやかな佇まいになった。基本骨格にもトヨタ最新のTNGAを採用。

 

[Point 2]ハイブリッドはさらに高効率に!

ハイブリッドシステムには、最高レベルの熱効率を誇る1.5Lエンジンやバイポーラ型ニッケル水素電池を搭載。2WDのWLTCモード燃費は33.6〜35.8km/Lと高いレベルを実現する。

 

[Point 3]荷室は必要にして十分な容量

荷室容量は205〜691L。コンパクトなハッチバックとしては、必要にして十分な容量が確保されている。2WDのフロアは、高さも変えられる仕様となり、使い勝手の良さも上々だ。

 

[Point 4]サイズはそのままに室内を拡大

ホイールベースを50mm拡大したことで、特に後席は居住空間が拡大。グレードによっては、シート表皮のデザイン性が高くなった。

 

[Point 5]室内もクラスレスといえる質感に

コンパクトカーに相応しい使い勝手を確保しつつ、室内はクラスを超える上質感も追求されている。トヨタのハイブリッド車を象徴するシフトセレクターも新意匠に変更された。

 

[ラインナップ]

B:1.5L+電気モーター/2WDまたは4WD/電気式無段変速/198万円(税込)【217万8000円(税込)】

X:1.5L+電気モーター/2WDまたは4WD/電気式無段変速/209万円(税込)【228万8000円(税込)】

G:1.5L+電気モーター/2WDまたは4WD/電気式無段変速/223万円税込(税込)【242万8000円(税込)】

Z:1.5L+電気モーター/2WDまたは4WD/電気式無段変速/240万円税込(税込)【259万8000円(税込)】

●【 】内は4WD(E-Four)の価格

 

文/岡本幸一郎 撮影/小林俊樹

 

 

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