運動性能はシャープな印象で、その操作感は自然!
今回、新たなドライブモード「Mi-DRIVE(ミードライブ)」の採用で対応できる走行シーンを広げているが、ベースの運動性能はシャープな印象で、その操作感は自然である。こんな風に曲がりたいと思ってステアリングを操作すれば、思い通りに曲がってくれる感じだ。乗り心地に関しては、高速域でも低速域でも快適で、現行型登場時と比べて向上しているようだった。これらの感覚はあらゆる部分が作り込まれている証拠であり、まるでプレミアムブランドのラグジュアリーモデルに乗った時のような、万能感さえ感じられる。
また、今回試乗したのは2.2Lのクリーンディーゼルエンジン搭載車で、パワーユニットに関して改良点はなかったようだが、相変わらずスムーズでパワフルな加速感が魅力的だ。それでいて燃料代が安いという恩恵にもあずかれるのだからありがたいかぎりである。また、エンジンではなくボディ側の改良によるものだと思われるが、静粛性も向上している。つまり、目をギラギラさせて運転しなくても、ちょっと乗っただけでその良さが感じられるところが、このクルマの走りの魅力でもある。
そして現代のクルマにとって欠かせないのが安全性能だ。搭載される先進安全技術「i-ACTIVESENSE(アイアクティブセンス)」では、ミリ派レーダーとカメラを用いて衝突回避のサポートや被害軽減を図っている。当然のようにクルーズコントロールは全車速対応だし、歩行者や交通標識の検知、認識機能も備えている。そして今回、アダプティブ・LED・ヘッドライト(ALH)が改良され、LEDを20分割化したことで、夜間の視認性を高めていることも紹介しておこう。
今回はクリーンディーゼルモデルに乗ったが、以前乗らせてもらったガソリンモデルも決して悪くなかった印象がある。このエンジンの違いで価格が約30万円ほど違ってくるので、どちらを選ぶかは各家庭の財務担当者とよく相談してほしい。ミドルサイズのSUVを買おうと思っていて、輸入車のような洗練されたデザインのクルマに乗りたいけど予算的に不安な人にとっては、今も最注目のモデルである。さらに、国産車の信頼性の高さというおまけも付いてくる。
SPEC【XD Sports Appearance】●全長×全幅×全高:4575×1845×1690㎜●車両重量:1650㎏●パワーユニット:2188㏄直列4気筒ディーゼルターボエンジン●最高出力:200PS/4000rpm●最大トルク:450Nm/2000rpm●WLTCモード燃費:17.4㎞/L
撮影/木村博道 文/安藤修也
【フォトギャラリー(画像をタップすると閲覧できます)】