今回は乗り物系のシェアサービスを紹介。注目のポイントなども合わせて解説します。
※こちらは「GetNavi」 2023年4月号に掲載された記事を再編集したものです。
道交法改正で利用しやすくなる電動キックボードを筆頭に
移動手段は“個”から“共同”へ
乗り物は比較的古くから「共同で利用する」文化が根付いているカテゴリ。最近は電動キックボードなどの“新しく生まれた乗り物”のシェアリングが盛況だ。「電動キックボードは紆余曲折ありましたが、7月1日予定の改正道路交通法の施行により、電動小型モビリティの車両区分が変わります。16歳以上であれば運転免許は不要となり、ヘルメットの着用も自転車と同様に努力義務となります。これを機に一層の普及が見込まれます」(上岡)
また、従来はひとりや家族、あるいは友人同士で利用していた乗り物を、他人同士で利用する“相乗り”のシェアリングも増えている。
「割安になるという点は魅力ですが、他人と乗るわけですから、安心できることが必要になります。そのためドライバーや同乗者の評価を見てから決められるシステムがあるかが重要です」(上岡)
電動キックボードシェア
LUUP
電動キックボード/小型電動アシスト自転車を手軽に利用することができるサービス。2023年現在、東京、横浜、京都、大阪などの展開エリアに乗降のためのポートを設置。エリアの拡大を含め、乗りやすく返却しやすい環境が広がっている。
サービス開始年月
2020年5月
会員数
非公表
サービス展開エリア
東京23区・横浜市・宇都宮市・京都市・大阪市
(2023年1月現在)
利用料金
ライド基本料金50円、時間料金1分あたり15円
「ポートが増えているので、通勤や通学、買い物はもちろん、散歩代わりのちょい乗りにも、これからさらに活用の場が広がることが予想されます」(上岡)
スタート地点のポート(専用駐車場)を確認し、使う車体のQRコードをスキャンし返却のポートを予約。そこに空きポートがあれば即ライドが可能になる。現在電動キックボードの利用に際して必要なのは、運転免許証(原付はNG)の事前登録と基本的な交通ルールのテストに合格すること。
「乗り方がよくわからない、不安という人向けにはガイドブックが用意されていたり、主要なポートでは乗り方ガイダンスが行われていたりと、安全性への取り組みも拡大のポイントです」(上岡)
使われている電動キックボードは継続的に改善され安全性が高められている。快適ライドはそんな安心安全への配慮があってこそだ。
【おトク情報】
1〜2駅間の移動にピッタリ! 初回は30分無料のクーポンも
歩くにはやや遠い、タクシー利用だと高いという鉄道1〜2駅間の移動にピッタリ。運転免許証登録後、12問の交通ルールに正解すると初回30分無料のクーポンがもらえる。
ライドシェア
notteco
“安く移動したい人”と“ガソリン代などの実費を節約したいドライバー”とをつなぐ、現代のヒッチハイク的相乗りマッチングサービス。2007年「のってこ!」のサービス開始以来、相互扶助の精神を大切に、国内最大のライドシェアサービスへと成長している。
サービス開始年月
2007年6月
会員数
約6万3000人
(2023年1月現在)
サービス展開エリア
全国
利用料金
無料
(サービス利用時)
旅の道連れが見つけられるのがライドシェア。同郷だったり、趣味が同じなら、ドライブの車中も楽しいものになる。あくまで実費の精算のみで、運賃を徴収するなどの営利目的はご法度。だがドライブがおカネには代えられない、思い出の旅になる可能性もある。同乗者も運転できるのなら場合によっては運転を交替してもらったり、長距離でも無理せずドライブできるメリットもある。
「乗せたい人も乗りたい人も、お互いのスケジュール、要望を事前に十分に確認し合うことで、より楽しくリーズナブルに移動ができます。厳格な運営ルールはもちろんなのですが、利用する人のモラルやマナーによって支えられているサービスです」(上岡)
【おトク情報】
長距離を移動するなら大人数でコスト低減
燃料費や高速料金など、どうしてもかさんでしまう実費は複数で割り勘するのが吉。帰省やライブ、イベント、ボランティア遠征など、仲間を募れば費用対効果はより高くなる。
シェアサイクル
HELLOCYCLING
複数のシェアサイクリングサービスをひとつのアカウントでシームレスに利用することができるサービス。2023年時点で全国20都道府県、約200市区町村でサービスを展開し、国内最大級のシェアサイクルネットワークを構築している。
サービス開始年月
2016年11月
会員数
約189万人
(2023年1月現在)
サービス展開エリア
約200市区町村
(2023年1月現在)
利用料金
利用開始30分130円、延長15分あたり100円、12時間あたり1800円
(地域によって異なる)
マップから乗りたい場所のステーションを探してサクッと予約し、提携ステーションであれば、どこでも返却することができる。約200以上の市区町村にステーションが設置されているので、旅行先でも自転車でラクに観光することが可能だ。
「これまで地域にはそれぞれ独自のシェアサイクルがあって、利用には個別に登録が必要でした。同サービスならカバーエリアも広いですし、何より都市部での利便性が高いのは大きな魅力ですね」(上岡)
現在、湘南エリアではシェアサイクルとして初めてとなるスポーツタイプe-Bike“KUROAD”の実証実験が実施されるなど、次世代のシェアサイクルへの取り組みも積極的に行われている。
【おトク情報】
ギフトマークのついたステーションに注目!
「HELLO CYCLING」のステーションなら、全国どこでも貸出と返却が可能。アプリ上でギフトマークがついているステーションに返却すると、130円ぶんの乗車クーポンがもらえる。
個人間バイクシェア
AirRide
オーナーが登録したバイクから、ユーザーが乗りたいバイクを選ぶ個人間バイクシェアサービス。原付から大型バイクまで実用的な使い方はもちろん、憧れのバイクに乗れたりバイク好きの新たな交流のきっかけになったりといった楽しみも。
サービス開始年月
2019年2月
会員数
約5000人
(2023年2月現在)
サービス展開エリア
全国
利用料金
24時間あたり約5000円
(平均)
【おトク情報】
試し乗りやちょっとしたビジネスでの利用にもピッタリ
50ccのスクーターを借りて、近場のバイク便やデリバリーサービスなど仕事用の足として使う方法もある。バイクを所有できるようになるまでの“つなぎ”としてもオススメだ。
タクシー相乗り
AINORY
2022年11月にスタートした、タクシー相乗りサービス制度をスマートに利用できる“相乗りマッチング”システム。相乗り候補とはプロフィールを確認し合ったり、チャットを通じて相談や打ち合わせができる。相乗り募集は1か月先まで対応。
サービス開始年月
2013年9月
会員数
約3万3000人
(2023年1月現在)
サービス展開エリア
東京を中心に全国
利用料金
無料
【おトク情報】
混雑している場所ならばマッチングのチャンス大
アプリ内にサーチ機能を搭載。ライブやイベント会場への行き帰り、乗り場に行列ができる駅などで募集を掛ければマッチング率がアップする。自宅近辺で降車すれば位置を特定される心配も少ない。
電動折りたたみバイクシェア
Shaero
原付免許所持なら手軽に乗れる、折りたたみ式電動バイクのシェアリングサービス。バイクはアクセス製Cute-mLを採用し、コンパクト&キュートな車体ながら、パワー感、安定感のある走りが楽しめる。東京を中心にエリア拡大中。
サービス開始年月
2021年9月
会員数
非公表
サービス展開エリア
東京都、埼玉県、神奈川県、千葉県、沖縄県(宮古島)
(2023年1月現在)
利用料金
15分あたり200円、24時間2000円
(乗り換え可能&乗り放題)
【おトク情報】
好きなときいつでも使える30日プランが便利!
長期で使用する場合は30日プラン(2万円)を検討したい。乗り放題や乗り換えはもちろん、30日プラン利用者には充電器プレゼントキャンペーンも用意されており、バイクを自宅に保管して自由に乗れる。