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2024/12/8 8:00

「DINKs向けマンション」が米で完成目前! 大人向けの施設は充実しているが…

晩婚化が進み、初産年齢も上がっている現代社会。同じような傾向がある米国では、そんな時代を反映する賃貸マンションがまもなく完成します。

↑大人向け(?)の高級賃貸マンション「655ユニオンストリート」(画像提供/Avery Hall)

 

2025年1月にオープン予定の、米ニューヨークのブルックリンにある13階建てのマンション「655ユニオンストリート」。ここはニューヨークで初となる「DINKs」向けのマンションです。

 

DINKsとは、子どもがいない共働き夫婦のこと(Double Income No Kidsの略)。米国でも少子化が進み、女性の初産年齢がどんどん上昇しています。ニューヨークのような都市部ではその傾向がさらに強く、近年では物価高や生活費の高騰がそれに拍車をかけている模様。「子どもを産むという選択をするより、子どものいない生活を楽しもう」と考える人が増えているのかもしれません。

 

このマンションはそんな時代背景を反映して生まれました。間取りは1ベッドルーム(1LDK)と2ベッドルーム(2LDK)のみで、3ベッドルーム(3LDK)がないことからも、子どものいる家庭はターゲットとしていないことがわかるでしょう。

 

マンションの共用施設には子ども向けのスペースはなく、代わりに大人向けの施設が充実しています。ピラティススタジオ、屋上プール、ドッグスパなどがあるほか、レストランの予約を取ったり、クリーニングを依頼したり、犬の散歩代行を依頼できたりするコンシェルジュサービスもあるそう。

 

このマンションは、子どもがいない人生を選んだ人にとっては居心地がいいかもしれません。その一方、「DINKs=子どもが嫌い」というわけではないとして、このマンションに疑問を持つ人もいます。「DINKsだったとしても、周囲に子どもがいる環境が好き」と考える人もいる模様。

 

地元メディアはこの新しい建物を「ブルックリン初のDINKs向け高級マンション」と呼んでいますが、このマンションは「DINKsであることが入居条件」と限定しているわけではなく、「DINKsの人のため」とうたっているわけでもないようです。どんな人たちが入居するのでしょうか?

 

【主な参考記事】

New York Post. Brooklyn’s first luxe building for ‘DINKs’ starts leasing this week – and childless renters have mixed feelings: ‘I like seeing kids around’. December 4 2024

655 Union Street. Avery Hall