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2019/8/27 19:00

新しいメロディが生まれる! 「音楽制作AI」が音楽家をもっとクリエイティブにする

様々な分野でAIを取り入れる動きが進んでいますが、音楽業界でもそれは同じ。楽曲制作のシーンで活用できるAIの研究を行っている「ソニーコンピュータサイエンス研究所(ソニーCSL)」は8月上旬、既存の音楽を入力するとドラムトラックを生成できるAIツール「ドラムネット」を開発したと発表しました。

ソニーCSLが開発したのは、「DrumNet(ドラムネット)」と名づけられた、楽曲制作をアシストするAIツール。ドラムネットの開発は、ベースやキックドラム、スネアドラムがリズム楽器として使用され、44.1kHzのオーディオトラックとして分離可能な665の楽曲を用意。そのなかにはポップミュージックからロック、エレクトロミュージックなどが含まれ、そこからAIが異なる楽器間のリズムを学習していきました。そして、その各トラックの相互信号のピーク時にキックドラムトラックを生成していったのです。ドラムサンプルの音量は70~100%に調整可能で、テンポは80%、90%、110%、120%と遅くしたり早くしたりすることもできます。

 

広がる楽曲制作の可能性

音楽にリズム感やパワフルさ、厚み、臨場感を一気に加えることができる楽器が、ドラムです。でもドラムは数多くのパーツから構成されているため、ドラムの音源を録音するためには、それぞれにマイクを設置していく必要があったり、プロ並みのスタジオ設備が求められたり、とても難しいものとして知られています。

 

そこで楽曲制作に便利なのが、ドラム音源を簡単に加えられるツール。例えば、Appleが開発した「Logic Pro X Drummer」はドラムのフレーズを作ることができます。このほかにも楽曲制作を楽しむ人の間では、無料のものから有料のものまで、いろいろなドラム音源が利用されてきています。

 

しかし今回ソニーCSLが開発したドラムネットのポイントは、既存の音楽を直接入力し、それにあわせたドラムトラックを自動で生成可能だという点。これがこの分野にとって大きな進歩であり、音楽作りの可能性をさらに広げていくことが期待されています。

(↑ソニーCSLの公式YouTubeチャンネルで公開されているAIが作った音楽)

 

ソニーCSLでは、AIツールの将来的な目標はミュージシャンの代わりをするのではないと発表しています。彼らが目指すのは、あくまでもクリエイティブなアイデアをより効率的に現実化させていくうえで便利なツールの提供だそうです。これらのAIの力を借りて、世界中の音楽家の可能性が花開き、これまでには生まれ得なかったようなメロディが誕生していくかもしれません。

 

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