こうした事情を踏まえて、海外で販売されているメイド・イン・イタリー製品が本物であるかどうかを調べることができるアプリが登場しています。
そのひとつの「REALIA」は、食材についているバーコートを読み込むと本物か偽物かが一目瞭然にわかる便利なアプリ。イタリア産であればメダルを持ったマスコットが表示され、本物であることを証明してくれます。
このほかに、どのお店に行けば本物のイタリア産食材が買えるのかを事前に調べることができるアプリもあります。そのひとつが、「MammaItalia」。これはイタリア国外に住むイタリア人が本物の故郷の食材を入手するために開発されたアプリなのです。
アプリを起動すると、住んでいる都市のどのお店で正規のメイド・イン・イタリー食材が入手できるかがわかる仕組み。このアプリでは、特にヨーロッパ各国のお店の情報が充実しています。同じヨーロッパ内で偽メイド・イン・イタリーの食材がはびこることは、まさに由々しき問題という事実もあるのでしょう。
日本国内で登録されているお店は現在わずか8店。世界広域での普及にはまだ時間がかかるのかもしれませんね。
守りを固めて、本物をもっと広げる
本稿でご紹介したアプリ以外にも本物のメイド・イン・イタリー食材を入手するためのアプリは複数あり、情報の一元化にはまだ程遠いと言えるでしょう。それでも、本物のメイド・イン・イタリー商品を消費者に手にとってもらえる手段をイタリアの生産者や政府は真剣に模索しているのです。
世界に誇る職人技を様々な分野で有するイタリア。今後は食材にとどまらず、衣料品や工芸品の生産者や品質などがわかるアプリも増えていくかもしれません。