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2021/12/31 19:30

2021年にわかった「動物・生き物」の新事実5選

私たちの身近にいる動物や生き物には、まだまだわからないことが多くあり、日夜、世界中で研究が行われています。そこで本稿では、この1年間に紹介した動物や生き物に関する新たな発見について振り返ってみましょう。

↑ライオンはあくびをして、キリンは紳士的……。動物や生き物の世界には、まだまだ謎が多い

 

1: 豚も「テレビゲーム」で遊べる

高度な頭脳を持つことで知られるチンパンジーは、テレビゲームで遊べることが知られていましたが、豚もテレビゲームをプレーすることがわかったのです。

 

米国・パデュー大学の研究チームが行った実験で、4頭の豚は鼻でレバーを前後左右に傾けて画面上のカーソルを動かし、3つある壁(太くて青い線)のどれかにカーソルをぶつけて餌をもらうゲームを行いました。最初に、模造品などを使って豚にこのゲームについて訓練させてから実験に挑んだところ、4頭すべてがゲームを行うことができたのです。人間やチンパンジーは親指を持つことから、親指は知能に大きな関わりがあると見られていたのですが、豚のように親指のない動物がこのように遊ぶことができたというのは、驚くべき発見だったそうです。

 

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豚も「テレビゲーム」で遊べることが判明!! 一体どうやって??

 

2: 海中に漂う「謎の塊」

ノルウェー近海や地中海で1985年頃から報告が相次いであったのが、水深60〜70mの海の中を浮遊する、直径1mほどのゼラチン状の丸い塊。長いこと、これが何なのかわからずにいたのです。そこで、ノルウェー、アイルランドなどの共同研究チームが調査に乗り出し、市民ダイバーにこの塊と遭遇したらサンプルを取るように呼びかけました。そのようにして収集されたサンプルをDNA解析したところ、イカの胎児が含まれていることが判明。

 

しかも、ダイバーたちの目撃情報を考えると、1つの塊には何十万という胎児が含まれており、十分に成長すると塊が破裂して、イカの赤ちゃんが海中に放出されると考えられるそう。あなたも、どこかの海でダイビングしていたら、こんな不思議な物体に出合う可能性だってゼロではないかもしれません。

 

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3: キリンの「フェアプレー精神」

キリン同士の戦いは、長い首を大きく振って相手に強くぶつけ合うもので、かなり狂暴な印象を与えます。その中に、主に若いオス同士が行う「スパーリング」と呼ばれる行為がありますが、これが真剣勝負で行われているのか、または練習や遊びなのか、はっきり区別されていませんでした。そこで、英国・マンチェスター大学の研究チームが南アフリカで約半年間にわたりキリンを観察した結果、スパーリングには「体格や年齢が近い相手と行うこと」「右利き・左利きを考慮すること」「相手にケガをさせないこと」という3つの特徴があることが判明。この研究チームは、スパーリングは練習や遊びに近いものだと結論づけたのですが、キリンはフェアプレー精神を持ち、実に紳士的な動物だったのです。

 

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実に紳士的! キリンが「フェアプレー精神」を持っていることが判明

 

4: タコが「とても嫌うもの」

食材としても身近なタコ。でもタコの身体機能や感覚については、まだあまり知られていませんが、GetNavi webでは2021年にタコにまつわる2つの研究結果を取り上げました。1つは、タコは痛みを感じ、それを嫌がるということ。タコは、ほかの無脊椎動物よりはるかに多い5億個もの神経細胞を持ってり、痛みを感じる可能性があると考えられたのです。また、タコは足だけで光を感じ、強い光をあてられると足を引っ込める行動を示すこともわかりました。足先まで敏感に反応するタコは、私たちが考えているより、ずっと面白い生物なのかもしれません。

 

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5: ライオンの「あくび」

他人のあくびを見ると、自分もあくびしたくなることがありますが、人間と同じように、ライオンの社会でもあくびは伝染し、重要な意味を伝えているようです。イタリア・ピサ大学の研究チームが、19頭のライオンを4か月にわたり観察したところ、1頭のライオンがあくびをすると、同じ群れの別のライオンが約139倍の確率で3分以内にあくびをすることを発見。しかも、あくびが伝染したライオンには、立ち上がったり横になったりする行動まで移っていたのです。この研究チームは、あくびの伝染のような同調行動によって、心理的距離を縮め絆が強くなっている効果があると推測。人間と動物にとって、あくびは重要なコミュニケーションなのかもしれません。

 

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今日では、さまざまな最先端テクノロジーを活用しながら、動物や生き物に関する調査が行われています。それにより、従来では方法論などに限界があった研究が進み、新しい事実が明らかにされるかもしれません。2022年もこの分野の研究から目が離せません。

 

 

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