最近、米国ではペットの猫が縄跳びでギネス記録を更新しました。
「キット・キャット」と呼ばれるこのオス猫は飼い主が回す縄を1分間に9回も跳びました。連続して跳んではいないものの、1回ごとに飼い主と呼吸を合わせて跳んでいます。
キットキャットは生後6か月で人前で縄を跳び始め、「猫は訓練できない」という見方を覆したと飼い主は言います。現在この猫は13歳。人間でいえば68歳と高齢であるため、跳ぶ回数を最低限に抑えているそう。
しかし、まだ13歳といったほうが良いのかもしれません。近年、動物医療や食事の向上により、ペットの寿命は伸びています。『サイエンス』の記事によれば、動物の寿命については「身体が大きいほうが寿命は長い」という説や、逆に「身体が小さいほうが寿命は長い」という説があるそう。猫の場合は後者が当てはまるようで、サイエンスの記事では、ペットの猫の平均寿命が15歳なのに対して、犬は12歳とされています(犬の平均寿命は15歳という専門家もいます)。
生物老年学の観点から見ると、猫は犬と比べて社会性が低いがゆえに、猫同士でウイルスを感染しにくく、捕食者に対する守備にも長けるようになったと言われています。そのため、猫は20年以上も生きるヤマアラシのようだとも喩えられますが、実際、2022年には英国でペットの猫が27歳(人間に換算すると120歳)となり、世界最高齢を記録しました。
「ペットの猫や犬はどれくらい生きられるようになるのか?」と専門家は研究を続けており、そこには人間の老化を解明するためのヒントもあるのではないかと期待されています。スポーツの世界に目を転じれば、トップアスリートの寿命は延びています。それと同じように、今回ギネス記録を更新した13歳の猫が自身の記録を塗り替える可能性もあるかもしれません。
【主な参考記事】
UPI. Jump-roping cat breaks Guinness World Record. August 18 2023