11月4日、1人の男性がデンマークから米ロサンゼルス国際空港に降り立ちました。でもこの男性は、パスポートもビザもなく、おまけに航空券すら持っていなかったというのです。
その男性は、デンマークのコペンハーゲン発のスカンジナビア航空に乗り、ロサンゼルス国際空港に到着。しかし、パスポートもビザも持っていなかったため、FBIは不法入国の疑いで起訴したのです。
起訴状によると、最初に米国税関・国境取締局によって、この男性がパスポートもビザも持っていないことがわかった際、男性は「パスポートを機内に忘れた」と語ったそうです。しかし、スカンジナビア航空が機内を捜索したものの、パスポートは見つからず、男性のバッグからはロシアとイスラエルの身分証明書らしきものを発見したとのこと。
また、男性が米国のビザを申請、受領したことを裏付ける書類も見つからなかったそうで、有効なパスポートもビザもないまま、米国に入国を試みようとしたものと見られています。
さらに不可解なのは、この男性の名前がスカンジナビア航空の乗客名簿にも、ロサンゼルスに到着したどの便の乗客リストの中にもなかったこと。おまけに男性が搭乗していたスカンジナビア航空の客室乗務員の話によると、男性は搭乗中に何度も座席を変えたり機内を歩き回ったりしたほか、機内食のサービスではいつも2人分を要求して、客室乗務員のチョコレートまで食べようとしたというのです。
パスポートも航空券もないまま、どうやってデンマークの空港審査を通過し、機内に乗り込んだのか……。正規の方法ではないやり方で潜りこんだのかもしれません。
ちなみに起訴状で、この男性は経済学とマーケティングの博士号を取得しており、以前はロシアで経済学者として働いていたと語っていたそう。また3日間眠らずにいたたため、必要な書類を持たないままどうやってデンマークから飛行機に乗ったかわからないと話しているそうです。
近年、米国では不法入国を試みる人物が複数発覚しており、この男性もそのような一人なのかもしれません。
【主な参考記事】
Yahoo! News. A man flew to the US without a passport or a ticket and only got caught once he landed in LA: FBI. December 11 2023