米国のスターバックスでは、カウンターで注文すると名前を聞かれ、ドリンクができあがるとカップにバリスタが手書きで名前を書いて手渡しする……というのが慣例でした。ここ何年かで姿を消してしまっていたのですが、最近、同社のCEOが復活を宣言したのです。
人と人との接触や、他人が触ったものに触れることを極端に避けられた、新型コロナウイルスのパンデミック。その時期をきっかけに、米国のスターバックスでは名前の手書きも静かに姿を消していました。
しかし先日、スターバックスのブライアン・ニコルCEOはこの名前の手書きを復活させることを発表。その理由は、同店に「人間味」や親しみやすさをプラスするためです。
世界各国でおしゃれなカフェとしての地位を確立したスターバックスコーヒー。ですが、米国ではここ1年弱で減収が続き業績不振の状態に陥っているのです。
そこで同社は、「スターバックスに戻る」試みを発表。コロナ禍で撤去された、砂糖やミルクなどのセルフサービス用スタンドを復活させ、従来のコーヒーショップらしい雰囲気を取り戻そうと計画しているのです。
また、スターバックスの醍醐味の一つである、飲み物のカスタマイズにも力を入れ、植物性ミルクへの変更にかかった追加料金を撤廃。さまざまなイメージ刷新を図っているのです。
手書きで自分の名前を書いてもらったり、名前の横にスマイルマークやイラストを描いてもらったりすると、ほっこりした小さな喜びを感じるもの。ニコルCEOは、手書きについて「20万本近くのペンを用意しなければならない」と、とあるインタビューで語っています。
そんな「スタバらしさ」の復活で、同社の業績がこれからどう変わっていくか、ぜひ注目してみてはどうでしょうか?
【主な参考記事】
People. Starbucks to Start Handwriting Customers’ Names on Drink Orders Again, Needs to Find 200,000 Sharpies, CEO Says. November 1 2024