雑貨・日用品
2020/3/19 11:50

生乾き臭が消えた! ついに“抗菌”仕様になった花王「アタックゼロ」を洗剤マニアがいち早くレビュー

花王が2019年4月に社運をかけて発売した洗濯用洗剤「アタックZERO(ゼロ)」は、3つの革新的な特徴を備えた“次世代洗剤”として注目を集めました。また、5人の若手人気俳優を起用したCMも話題になり、ブランドの刷新を大きく印象づけることに成功しています。

↑華々しくデビューしたアタックゼロシリーズ

 

3度の飯より洗濯が好きな筆者は、さっそくアタックゼロを入手し実際に洗濯して試してみましたが、その洗浄力は「落ちにくい汚れゼロ」のうたい文句通り、液体洗剤としてはかなりのもので、日常生活で出る洗濯物を洗うならコレ1本で十分と思えるほど。さっそく我が家の洗剤コレクションに加えられ、一軍入りを果たしたのです。

↑洗剤大好きな筆者の洗剤コレクションの一部(本当に私物)

 

アタックゼロは“ニオイ”に不満?

そんなアタックゼロですが、発売直後からネット上の一部のユーザーレビューなどで、「以前のものより生乾きのニオイがしやすい」「濡れるとニオイ戻りする」といった、主に“ニオイ”に関する不満の声が散見されていました。

 

これは、筆者も当初から指摘していましたが、アタックゼロは昨今の洗濯洗剤では当たり前になりつつある「抗菌剤」が配合されていないことが関係していると思われます。旧シリーズの「アタックNeo」には、液体洗剤で唯一、除菌効果のある酸素系漂白剤(過酸化水素)を配合した「アタックNeo抗菌EX Wパワー」という洗剤をラインナップしており、メーカー側も「抗菌水に変えよう」というキャッチコピーで高い抗菌効果と生乾き臭の抑制効果をアピールしてきました。しかし、アタックゼロは抗菌剤を配合しておらず、「生乾き臭ゼロ」とうたってはいるものの消費者への防臭効果のアピールが弱かった印象です。

 

筆者は発売前のプレス説明会で、メーカーの方に「アタックゼロは抗菌効果をうたっていないが、どのように防臭するのか?」と質問したところ、「アタックゼロはこれまでの洗剤より高い洗浄力を持つため、雑菌のエサとなる皮脂汚れなどを徹底的に落とすことができる。そのため、ニオイを生み出す雑菌が繁殖しにくく、結果的に生乾き臭を防ぐことができる」との回答を得ました。アタックゼロの製品パッケージには「抗菌洗剤を超えた消臭力(当社洗剤比較)」と書かれており、メーカーとしては抗菌剤を配合しなくても十分な防臭効果があると判断したのでしょう。

↑アタックゼロの製品パッケージには「抗菌洗剤を超えた消臭力(当社洗剤比較)」と表記されています

 

実際、筆者は発売以降アタックゼロをよく使っていましたが、ほかの洗剤と比べて生乾き臭が発生しやすいとは感じませんでした。ただし、筆者のような洗濯マニアと違い、忙しい現代人の洗濯の環境は様々。「忙しいので洗い終わってもすぐに干せない」、「夜にしか洗濯できないので夜干しになってしまう」、「外出時に窓を開けておくのは怖いので、どうしても閉め切った部屋で部屋干しせざるを得ない」など、特に生乾き臭が発生しやすいような状況では、抗菌剤の入っていないアタックゼロの方が、前シリーズより生乾き臭が発生しやすかったのかもしれません。

 

ついに抗菌効果を得た新アタックゼロ! その防臭力は?

しかし、そんな消費者の声を花王が見逃すはずはありません。アタックゼロの発売から約1年となる2020年春にリニューアルされることになったのです。製品名は「アタックゼロ」のままですが、リニューアル品には次世代消臭「抗菌+(プラス)」と銘打った抗菌剤が配合され、24時間部屋干し臭を防ぐとしています。

↑新アタックゼロ(詰替)

 

この抗菌+は、何がプラスなのかというと、「雑菌の繁殖を抑制する抗菌作用」に加え、「ニオイの原因となる菌のニオイ代謝を制御する効果」も備えているとのこと。これにより、ついに念願の「抗菌」マークがパッケージに表示されることになりました。

↑パッケージには抗菌+の文字

 

ちなみに、花王の公式サイトでは2020年5月30日発売と明記されていますが、すでに都内の複数のスーパーやドラッグストアなどで、リニューアル品のボトルや詰め替え用が陳列されていました。もしかすると都内では先行発売されているのかもしれません。筆者は洗剤売り場をパトロールするのが日課なので、新しくなったアタックゼロのパッケージを見つけ、そこに「抗菌」の文字を発見したとき、「やはり抗菌対応してきたか……」と感慨深い気持ちになったのでした。

↑とある店舗で発見した新アタックゼロ(中央左)。抗菌+を前面にアピールするラベルが目を惹きます

 

新しい洗剤を見つけるとすぐに試してみたくなる筆者は、さっそく新アタックゼロを自腹で購入して洗濯してみることにしました。汚れ落ちなどの詳細な試験はまた後日に行うとして、まずは普通に洗濯機で洗ってみます。

 

まず最初に気づいたのは、香りがほんの少しだけ変わっていること。表記上は旧モデルもリニューアル品も「清々しいリーフィブリーズの香り(微香)」で同じですが、よく見るとリニューアル品の方には「よりやさしく!」の文字が。初めてアタックゼロを使ったときには「入浴剤の<森の香り>に似た落ち着いた香りだな」と思ったものですが、新アタックゼロは香りの余韻にちょっとだけフローラルのような爽やかさが感じられ、<森の香り>から<草原の香り>になったような印象です。

↑新アタックゼロ(詰替)のパッケージ裏

 

洗いあがりを確認してみると、シャツの食べこぼしのシミも前処理ナシでしっかり落ちており、洗浄力の高さは相変わらず。これ1本あればとりあえずOK、というような頼もしさを感じます。衣類への香り残りも少なく、乾くとほとんど香りを感じません。昨今は洗剤や柔軟剤の強すぎる香りが問題になることもあるので、このくらいほんのり香るくらいが広く受け入れられやすいでしょう。それでも香りが気になる方は、ためすすぎを2回行ってみることをオススメします。

 

気になる生乾き臭への効果ですが、今回、脱水後の靴下をビニール袋に入れ、湿った状態のまま放置してみてニオイをチェックしてみました。一般には、5時間以上湿った状態が続くと生乾き臭が発生しやすいと言われていますが、新アタックゼロで洗った靴下は6時間ほど放置してもイヤな生乾き臭は感じられません。さらに2時間ほど放置したあとに部屋干しをし、扇風機の風を当てて1時間程度で乾かしたあとに再度ニオイをかいでみましたが、やはり生乾き臭は感じられませんでした。新アタックゼロの抗菌・防臭効果はかなり高いといえるでしょう。

↑湿った状態の靴下を、乾かないようにビニール袋に入れて長時間放置し、生乾き臭の発生をチェック

 

今回のリニューアルにより、ついに念願の抗菌効果を手に入れたアタックゼロ。アタックNeoからアタックゼロに切り替えて不満を感じていた方も、きっと満足できる洗剤に仕上がったのではないでしょうか。ぜひ新しいパッケージのアタックゼロを見つけたら、手に取ってみてください。なお、店頭にはなかったのですが、花王のサイトを確認したところドラム式専用タイプも同様に抗菌+仕様になるようです。

 

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