グルメ
立ち食いそば
2018/1/5 11:00

【立ち食いそば】300店食べ歩いたライターが厳選! 都内で「無性に食べたくなる店」ベスト11

その8

六町「そば政」

電車とバスを乗り継いでも食べに行く価値がある!

足立区南花畑に立ち食いのレベルを超えたそばを出す「そば政」がある。そばは自家製麺でそば粉5割、小麦粉5割の同割。機械で製麺後に足で生地を踏んでコシを出す。その麺を注文を受けてから大釜でゆで、冷水で締める。できたそばは、細麺ながら噛むと押し返すような弾力がある。のどごし、香りも申し分ない。

↑天もりそば(490円)。色白で美しいそばは、細麺で長くても切れないコシがある。かき揚げは絶妙な火の通り加減でクリーミーな食感
↑天もりそば(490円)。色白で美しいそばは、細麺で長くても切れないコシがある。かき揚げは絶妙な火の通り加減でクリーミーな食感

 

だしは本かつお節を中心に宗田節、さば節も使う。これに自家製のかえしを合わせたもりつゆは、だしの香りが濃厚で、キリッとした味わいだ。

 

そば用の天ぷらはかき揚げのみ。えびやいか、玉ねぎなどが入っていて、外がサクッ、中がふわっと柔らかい。この揚げの技術には正直驚いた。

 

実はここのご主人、超一流そば店で長く腕を振るっていたとか。現在もそば打ち、つゆの製法、天ぷらの揚げ方など、前の店の流儀を守っているそうだ。

↑しっかり味つけされたチャーシューがたっぷり入った「冷し肉そば」はボリューム満点
↑しっかり味つけされたチャーシューがたっぷり入った「冷し肉そば」はボリューム満点

 

ライターのレコメンド

「そば、つゆ、天ぷらのおいしさは、ひと口食べただけで『別次元』と実感。特にかき揚げのクリーミーさは筆者には衝撃的でした。最寄駅からでも徒歩20分以上、月〜木の営業で、昼前に麺がなくなって店じまい、という日も多く、まさに“幻の名店”です」(平島)

20171228-s5 (8)

そば政

住所:東京都足立区南花畑4-14-2

営業時間:7:30~12:00(月〜木)

定休日:金、土、日、祝日

 

その9

西葛西「江戸切りそば やしま」

西葛西の人々に愛され続ける高架下の繁盛店

「やしま」は、地下鉄東西線・西葛西駅の高架下で抜群にうまいそばを出す評判店。そばはエッジの立った細麺で、生麺を数人分ずつゆでている。注文後数十秒で提供されるそばは、温でも冷でもコシが抜群だ。

↑春菊天そば(400円)。春菊天がつゆに溶けかかったところをそばと食べると最高。春菊の苦みが爽やかだ
↑春菊天そば(400円)。春菊天がつゆに溶けかかったところをそばと食べると最高。春菊の苦みが爽やかだ

 

朝と昼の2回、主にかつお本枯節でだしを取り、自家製のかえしを合わせたつゆは、だしの香りとコクが濃厚。甘すぎず辛すぎず、深みのある味だ。

 

天ぷらは揚げてから30分以上経ったものは出さない。そもそも客の回転が早く、常時ほぼ揚げたて状態。品数もかき揚げ、春菊天、鶏天など豊富だ。

↑「ごぼう天そば」(400円)は色白のごぼうで彩りがいい。シャキシャキ食感で甘みもある
↑「ごぼう天そば」(400円)は色白のごぼうで彩りがいい。シャキシャキ食感で甘みもある

 

同店は、多少並んでも待つ時間は少ない。常連客はせっかちで、注文から食べて帰るまでが3~4分ということも多いのだ。しかも〝通〟はだし引きたて、天ぷら揚げたての朝一番にくるというから恐れ入る。

 

ライターのレコメンド

「筆者の自宅から自転車で行ける店なのですが、いつ行ってもたくさんのお客で賑わっています。注文してすぐ出てくるのに、細身のそばはコシとのどごしがよく、つゆも天ぷらも安定したおいしさ。ガード下で食べるそばとしては、トップクラスの味です」(平島)

20171228-s5 (1)

江戸切りそば やしま

住所:東京都江戸川区西葛西6 -14 メトロセンター2 番街(地下鉄東西線西葛西駅高架下)

営業時間:7:0 0 ~21:00(月〜金)、7:00~15:00(火)、7:00~20:00(土、祝日)、7:00~17:00(日)

定休日:無休(年始、盆除く)

 

その10

椎名町「南天」

「肉を食らう」という言葉が似合う迫力満点の肉そば

そばの上に豪快に盛られた肉を見よ! 「南天」は、この迫力満点の「肉そば」がメインの人気店だ。平打ちの太麺はモチモチの食感。つゆはかつお節や昆布でだしを取ったすっきりまろやかな味わいだ。具の肉は豚肉の薄切り肉を甘辛く味付け。そばと肉を一緒に食べれば、まろやかなつゆに肉のうまみが溶け出しておいしさ倍増。さらに粗めに切ったねぎの辛味が、肉やつゆと素敵に響き合う。

↑肉そば(430円)。太麺と肉の食感がベストマッチ。ねぎが苦手な人は「ねぎ抜き」のオーダーも可能だ
↑肉そば(430円)。太麺と肉の食感がベストマッチ。ねぎが苦手な人は「ねぎ抜き」のオーダーも可能だ

 

客層は小学生からお年寄りまで幅広く、女性も多い。常連は肉そばにキャベツやとろろなど、思い思いのトッピングを加えている。電車を途中下車して食べにくる人も多いそうだ。

 

ちなみに店頭にはレゲエが流れる。開店当初に若い人にアピールしようと流し始めたのだが、いまや「レゲエの流れる立ち食い店」が代名詞となった。

↑冷やし肉そば(430円)にとろろ(50円)をトッピング。わさびやおろししょうがをつければ、味の変化も楽しめる
↑冷やし肉そば(430円)にとろろ(50円)をトッピング。わさびやおろししょうがをつければ、味の変化も楽しめる

●冷やし、とろろは夏季限定

 

ライターのレコメンド

「太めの麺と甘辛味の豚肉をワシワシ食べるのは、立ち食いそば好きには至福の時間。肉そばを看板メニューにするお店の中でもトップクラスの満足度です。西武池袋線沿線に住む筆者の友人もしばしば途中下車して食べている模様」(平島)

20171228-s5 (18)

南天

住所:東京都豊島区長崎1-2-2

営業時間:5:3 0 ~翌1:3 0

定休日:無休

 

その11

高円寺「江戸丸」

職人&ドライバーに人気! 男臭さ満点の立ち食い店

高円寺の駅を降りて、環七通りへ。車の往来も多い幹線道路沿いに、人気のそば店「江戸丸」がある。そばは中太のゆで麺。もっさりした食感が甘辛のつゆに合う。だしにはかつお節と昆布を使用。一晩寝かせた自家製かえしを合わせたつゆは甘めで、他店にない独特のコクがあり、最後まで飲み干したくなる。

↑かけそば+春菊天+ゲソ天(500円)。天ぷらのなかでも人気の春菊天とゲソ天をトッピング。春菊天は大ぶりで香りも強い。ゲソはバラして揚げてあり、食感が柔らかい
↑かけそば+春菊天+ゲソ天(500円)。天ぷらのなかでも人気の春菊天とゲソ天をトッピング。春菊天は大ぶりで香りも強い。ゲソはバラして揚げてあり、食感が柔らかい

 

カウンターのショーケースには朝にまとめて揚げた天ぷらが勢揃い。14種類ほどあるが、100円のものがほとんどだ。

 

駅から多少離れているこの店には、ドライバーや職人さんが数多く訪れる。特に職人さんは、朝ここでパパッと食べて現場に向かうのが定番。また、うまいものを知っているタクシー運転手も大勢くる。近所の住民も徒歩や自転車でふらりと立ち寄り、ピーク時を過ぎても客はほとんど切れることがない。客は暖簾をくぐってカウンターの空いている場所に立ち、迷うことなくメニューを注文する。

 

女性客の割合は1〜2割。「圧倒的に野郎が集う店」と店のスタッフは笑うが、この男臭さもここ「江戸丸」の魅力なのだ。

↑玉ねぎ天うどん(390円)。玉ねぎ天もかき揚げ、春菊天などと並ぶ人気アイテム。玉ねぎは新玉ねぎのみ使うため、つゆにも甘みがどんどんしみていく
↑玉ねぎ天うどん(390円)。玉ねぎ天もかき揚げ、春菊天などと並ぶ人気アイテム。玉ねぎは新玉ねぎのみ使うため、つゆにも甘みがどんどんしみていく

 

ライターのレコメンド

「様々な職業の人が入れ替わり立ち替わりでそばをすする繁盛店。昔ながらのスタイルで現役バリバリの人気ぶりが、立ち食いそばファンには『頼もしい』のひと言です。この店にくるとつい豪快に天ぷら2種類トッピングしたくなる。それでもワンコインで収まるんだからたまりません」(平島)

20170317-n253

江戸丸

住所:東京都杉並区高円寺南 5-32-4

営業時間:5:00〜15:00(月〜土)

定休日:日

 

【もっと詳しく知りたい方はコチラ!】

20171228-s500

立ち食いそば名鑑120 首都圏編

定価:本体690円+税
発売日:2017年12月7日
発行所:(株)学研プラス

 

 

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