グルメ
2017/12/28 16:30

2019年正月のおせちはプチ手作りで! 和食の料理人に習う一品

忘年会に大掃除……。ただでさえ忙しいのに、お義母さんから「おせちの用意はどうするの?」と探りのメールが! がんばった感を出しつつ、なるべく手間を省けて、かつ家族に喜んでもらえるおせちに仕上げたいんだけど、どうしたらいいかしら……。そうだ、ご近所に住んでいる料理人の大網さんにご相談してみましょう!

 

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おせち料理は作った方がいい? それともいっそのこと、買った方がいい?

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今まで実家頼みだったおせちを、今年は自分でなんとかしなければいけないの。全部は作れないけど、丸ごと買ったものをそのまま出すわけにもいかなくて……。なんとかお義母さんから及第点がもらえるおせちにしたいんだけど、アドバイスをもらえない?

 

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12月はなにかと忙しいし、一から準備するのは大変ですよね(笑)。そもそも、おせちはすべて手作りした方がいいというわけではないんですよ。買うものと作るものに分けて、仕上げるのをおすすめします。例えば、黒豆、栗きんとん、かまぼこ、伊達巻き、昆布巻きは買うことをおすすめします。

 

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あら、黒豆、栗きんとん、昆布巻きは家庭で作るのが当たり前という印象だったわ(私はしたことないけどね……)。

 

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例えば、黒豆は美しく仕上げるのが難しくて、上手にできたとしても、売っているものとさほど変わらないんですよ。栗きんとんも、手間ひまがかかる上に材料費もあまり節約できません。しかも、市販のものでも充分おいしいです。かまぼこは、そもそも作るのは専門的な技術がなければできませんし、昆布巻きや伊達巻きは、プロでもおいしく炊くのが難しいものなんですよ!

 

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自分で作ると手間ひまがかかるから、時間がもったいないということね! でも黒豆とか伊達巻きは、どれを買ったらいいのかわからなくて……。売っている食材でおいしいものを見分けるコツはあるの?

 

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一般的には、値段に比例するのですが……。黒豆は、豆が泳ぐくらいたっぷり汁につかっているものを選ぶといいでしょう。さらに、京都・丹波産のものを選べば間違いありません。栗きんとんは、大きくつやのある栗が入っているもの。かまぼこは、小田原の鈴廣など老舗の商品を選ぶのがベストです。どの商品にも共通して言えることは、色合いやツヤ、香りなどの五感で「これがいい!」と直感的に感じたものを買うことをおすすめします。

 

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日持ちが良さそうという理由で、真空パックに入っている汁の少ない黒豆を買うところだったわ!そうそう、逆に、作った方がいいものってなにがあるの?

 

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紅白なますは、市販の物は味が濃くてあまりおいしくないものが多いので、アレンジしながら自分で作ったほうがいいですね。それと筑前煮や野菜の煮物は、自分で仕込んだほうが断然おいしくできます。自分で作ることでさっぱりした味付けになりますし、作り立てを食べられるので、よりおいしく食べることができますよ。個人的にぜひ作ってほしいのは、数の子ですね!

 

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数の子こそ、買った方がいい食材かと思っていたわ! 正直どうやって作っているのかサッパリ分からないんだけど……(笑)。

 

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市販の数の子は化学調味料が入っているので、塩数の子を購入して手作りした方が断然おいしいです。それに、作り方自体は簡単で、塩抜きしてから薄皮をむいて、後は出汁に漬けるだけ。時間は3日間程度みておけば大丈夫ですよ。さっと下ごしらえをすれば、残りの時間は漬けておくだけなので、ほかの作業と並行してできます。

 

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あれ、意外と手間は掛からないのね。私にもできそうな気がしてきたわ。さっそく教えてもらえない?

 

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おまかせください! まず塩数の子を買うときは、大ぶりで形が整っている、粒が大きくて詰まっている、欠けや割れが少ない、見た目がきれいなもの、の条件をもとに選んでください。それから年末ギリギリに買いに行くと。選べるほど数も残っていないし、高くても売れるので値切れませんよ。では作り方に進みましょうか。

 

意外と簡単な数の子の作り方

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1.米のとぎ汁に種を除いた鷹の爪を入れる。その中に塩数の子を入れ、ひと晩おいた後に薄皮や汚れを丁寧に取り除く。端を少し折って味見をし、塩味が濃いようであれば、薄い塩水に漬けて好みの塩加減になるまで塩抜きする。

2.出汁600cc、酒100cc、みりん100cc、薄口醤油100ccを鍋に入れて火に掛け、アルコール分をしっかり飛ばす。昆布も入れると風味がアップ。

3.全体の1/3〜半量(数の子が浸るくらい)で漬けてひと晩寝かせる。クッキングペーパーを使うと少ない漬け汁で漬かる。1回目の漬けは数の子の水を抜くための捨て汁(すてじ)といい、漬けた後は使わない。

4.残しておいた漬け汁で2回目の漬け(本漬け)をし、出汁を染み込ませる(冷蔵庫でひと晩寝かせる)。味をみて、盛り付ければ完成。好みで糸カツオや南天の葉を添えると正月らしさがアップします。残った数の子は冷蔵庫で保存し、食べる分だけ都度重箱に盛り付ける。

【材料】
塩数の子…1パック
鷹の爪…1本
米のとぎ汁…適量(塩数の子が浸かる程度)
出汁…600cc
昆布…1片
酒…100cc
みりん…100cc
薄口醤油…100cc
糸カツオ…適量
南天の葉…適量

 

まとめ

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あまった数の子は手巻き寿司にも

数の子を自分で仕上げたなんて言ったら、お義母さんもびっくりするわね。塩数の子自体は日持ちするから、すべてを漬けずに必要量のみ都度漬けるのがおすすめだそう。カツオ出汁はできるだけ自分で取った方がいいけれど、品質のいいものなら出汁パックでもOKなんだとか。あまっても、細かくしてから手巻き寿司に入れれば子どもも喜んで食べてくれそうね! よーし、さっそくチャレンジしてみるわ。

 

【助けてくれたご近所さんは…】

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和食鉄板 銀座 朔月 料理長・大網幸治さん
大阪あべの辻調理師専門学校を卒業後、割烹、料亭、ホテルなどで16年の修業。代官山「萬葉庭」での初料理長を経て、現在の店では立ち上げから料理長をつとめる。料理は遊び心を持ちながら真摯に向き合い、食べた人の記憶に残る料理を目指している。
http://www.sakutsuki.net/

 

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