日本人パティシエのなかで、抜群の知名度と実力を兼ね備えた鎧塚俊彦シェフ。2016年4月21日に、キッシュ&ワインバー「Quiche Yoroizuka(キッシュヨロイヅカ)」をオープンしました。場所はなんと片瀬江ノ島駅すぐ!
ヨーロッパで8年間の修業中、2000年にパリで行われた「INTERSUC2000」で優勝し、同年日本人で初めて三ツ星レストランのシェフパティシエとなるなど、多くの栄冠に輝いている同氏。恵比寿の本店「Toshi Yoroizuka」を軸に、カウンター越しに作って提供するパティスリーなど革新的な店を展開していますが、今回の立ち上げのきっかけやメニュー内容はどのようなものなのでしょうか。実食レポートなどを踏まえつつ、紹介していきましょう!
パティシエメイドの色鮮やかなメニューがズラリ
メニューは、キッシュとタルトを中心とした全18種の料理がメイン。キッシュは玉ねぎやベーコンなどが入った定番の「ロレーヌ」をはじめ、パティシエならではの彩り美しい一品が並びます。
タルトもさすがの高い完成度。フルーツ系を中心にチョコレートやナッツなど、7種類がラインナップされています。
シラスの塩加減が絶妙なキッシュは白ワインと合わせたい!
そのなかから今回は3品を試食してみました。まずはシラスと青ネギのキッシュ。これは湘南名物のシラスを使っているのがポイントです。ふんわりとしたアパレイユのなかに入った、シラスの塩加減が好アクセント。白ワインと合いそうですね。
次はチーズケーキのタルト。生地の上に2種のベリーがトッピングされていますが、中にもカシスソースが層となって入っています。クリームのコクと酸味に加え、フルーツの甘酸っぱさも効いた上品な味わいですね。赤ワインが合うのではないでしょうか。
最後はキッシュプリン。これは鎧塚シェフのスペシャリテのひとつで、2016年2月にオープンしたカジュアルフレンチレストラン「TOSHI STYLE」で先行発売しており、毎日完売している大人気商品とか。味はふわっと溶けるなめらかな食感で、濃厚なプリンとほろ苦いキャラメルソースのハーモニーも絶妙です。
キッシュのワインバーはスイス修業時代の21年前に発案
でもなぜキッシュのワインバーをつくろうと思ったのでしょうか。これは鎧塚シェフが最近注力している〝パティシエによる料理”をコンセプトにした「パティスリーキュイジーヌ」の形のひとつ。たとえば先述のTOSHI STYLEも同じで、こちらは2月26日「東武百貨店 池袋店」のレストラン街にオープンしています。
とはいえ、パティシエが作るキッシュ専門店のアイデアはずっと昔にさかのぼります。もともとは21年前に鎧塚氏がスイスのパティスリーで働いていたとき、その店で大人気だったキッシュに感銘を受けたからだそう。
レシピで最も強く意識したのは、外側はサクサクで香ばしく、内側はしっとり。それでいてトッピングする素材の味を生かすことだとか。理想の味と食感に仕上げられたバランスの良い味は、ワインにもよく合います。
片瀬江ノ島駅から徒歩3分で、なおかつ国道134号沿いというロケーションで、湘南の絶景も満喫できます! テラス席もあるので、キッシュとともに、開放感抜群のオーシャンビューが楽しめそうですね。同店は今後も出店を計画しているそうなので、都心への出店にも大いに期待したいところです!
【SHOP DATA】
Quiche Yoroizuka(キッシュヨロイヅカ)
住所:神奈川県藤沢市片瀬海岸2-17-22
アクセス:小田急江ノ島線「片瀬江ノ島駅」出口徒歩3分
営業時間:9:00~21:00(イートイン含む。季節により変更あり)
【URL】