今年の父の日は6月19日(日)。ネクタイなどの小物を贈る人も多いと思いますが、今年は最近トレンドの日本酒を贈るのはいかがでしょうか? その際にやってしまいがちな失敗は、お父さんの希望を無視して「このまえ飲んでおいしかったから」と、自分が飲みたいものを贈ってしまうこと。
実際は、いくらおいしくても、心に響くものがないとお父さんの反応は薄いでしょう。そこで今回は、お父さんが喜ぶ4つの切り口と、それに該当するお酒を挙げてみましたので、お父さんのタイプに応じて選んでみてください。覚えておくと、年配の方への贈り物を選ぶときにも便利ですよ!
【切り口1:新潟の酒】
50~70代のお父さん世代にとって、日本酒といえば新潟の辛口酒を思い浮かべる人が多いです。なかでも鉄板なのが、越乃寒梅、〆張鶴、八海山の三つです。ただし、吟醸など価格の高いものを選ぶと、フルーティになって甘い味わいになる場合もあります。お父さんが辛口を望むなら、あえて香りの少ない本醸造(価格が安めのタイプ)を選んだほうが賢明です。
オススメその1
かつての淡麗辛口ブームを牽引し知名度はバツグン!
越乃寒梅(こしのかんばい)
いわずと知れた新潟の銘酒。かつての淡麗辛口ブームを牽引したブランドで、従来の甘ったるい日本酒とは一線を画す爽やかな飲み口で一世を風靡しました。6月17日には新商品も発売されますが、従来のイメージを大切にするなら、昔ながらのラベルで価格も手頃な普通酒や特別本醸造酒がオススメ。キレがよい辛口なので、どんな料理にも良く合い、心地よくスイスイと飲み進めることができます。現在、プレミアム価格で販売している店が多いですが、ホームページに記載してある特約店で購入すれば、正規の価格で買えるので、チェックしてみましょう。
【URL】
越乃寒梅 http://koshinokanbai.co.jp/index.html
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オススメその2
水の良さを感じさせる滑らかな味わい
〆張鶴(しめはりつる)
蔵がある新潟県村上市は、良質の酒米を産出する米どころ。仕込み水は鮭の遡上でも有名な三面川の伏流水で、きめ細かな甘みを持つ軟水。酒質も、水の良さを感じさせる滑らかな味わいで、日々頑張っているお父さんをやさしく癒してくれることでしょう。
【URL】
〆張鶴 http://www.shimeharitsuru.co.jp/
オススメその3
サラリとした飲み口で国内外で高い評価を受ける
八海山(はっかいさん)
米どころ南魚沼に位置する、新潟を代表する蔵のひとつ。越乃寒梅とともに淡麗辛口ブームを牽引し、以降も国内外で高い評価を得ています。かなり有名な銘柄なうえ、飲み口が軽快なので、お父さんもゴキゲンで杯を重ねてくれるはず。
【URL】
八海山 http://www.hakkaisan.co.jp/
【切り口2:昔ながらの酒】
辛口よりも、燗に向くような昔ながらの濃いお酒が好き。そんなお父さんには、「山廃」(やまはい)「生酛」(きもと)といった昔ながらの製法を使ったお酒を贈りましょう。
オススメその4
昔ながらの「山廃造り」で全国に名を轟かせる
石川県
天狗舞(てんぐまい)
1823年(文政六年)に創業し、昔ながらの「山廃造り」で知られる蔵。豊かな酸味や濃厚な風味が特徴です。全国的な知名度を誇っているので、「あの有名な!」と喜んでくれることでしょう。
オススメその5
やわらかな飲み口で手に入りやすいのも◎!
福島県
大七(だいしち)
1752年(宝暦2年)の創業以来、伝統的な「生酛造り」で醸す蔵。全国新酒鑑評会で、生酛純米では初となる2度の金賞を獲得しています。代表作の「大七 純米生酛」はトロリとしたやわらかな飲み口。ぬる燗も抜群なので、通年で燗酒を楽しみたいお父さんにオススメです。
【URL】
オススメその6
揚げ物にも合い熱燗にもぴったり!
石川県
菊姫(きくひめ)
安土桃山時代の天正年間に創業した、昔ながらの「山廃造り」に定評がある蔵元。濃厚な味わいのものが多く、熱燗にも向きます。大七と同様、大手リカーショップなどで手に入りやすい銘柄です。
【URL】
菊姫 http://www.kikuhime.co.jp/index.html
【切り口3:歴史を感じる酒】
お父さん世代では、歴史にロマンを感じる人も多いはず。そんなお父さんにひとこと由来を伝えて贈ったら、歴史に思いを馳せながら楽しんでくれるはずです。
オススメその7
幕末維新好きにはたまらない一本!
高知県
司牡丹(つかさぼたん)
1603年創業の高知県最古の蔵。この蔵を代表する銘柄「船中八策」は、坂本龍馬が船中で示したという8つの明治新政府の基本方針に由来しています。幕末維新好きにはたまらない一本といえるでしょう。
【URL】
司牡丹 http://www.tsukasabotan.co.jp/
オススメその8
武田信玄と上杉謙信の決戦の地で醸す酒
長野県
幻舞(げんぶ)
1540年(天文9年)創業と、長野県で最も古い蔵。女性杜氏の千野麻里子氏が醸しています。蔵がある川中島は、戦国武将の武田信玄と上杉謙信による激戦(川中島の戦い)が行われた地。戦国好きのお父さんは、両者の一騎打ちに思いを馳せながら一献、という至福のときを過ごせるはず。
【URL】
酒千蔵野(蔵元) http://www.shusen.jp/goods.html
オススメその9
文学好きのお父さんに贈りたい!
長野県
夜明け前(よあけまえ)
初期中仙道の小野宿で1864年(元治元年)創業。酒銘は島崎藤村の作品に由来しています。蔵元は島崎藤村の長男、島崎楠雄氏に酒銘の許可をもらう際、「この名を使う以上は、命に変えても本物を追求する精神をお忘れなく」といわれた言葉を、いまも肝に銘じて醸しています。また、同蔵の「辰の吟」は、名優の故・原田芳雄氏が愛したお酒で、その葬儀の際は、弔問客に献杯酒としてふるまわれたといいます。かつて文学青年だったお父さん、演劇青年だったお父さんにとっては、特別なお酒になるかもしれません。
【URL】
【切り口4:首脳が飲んだ酒】
ここでは大統領や首相など、国のトップが楽しんだお酒をご紹介。手に入りにくいものもありますが、権威を重んじるお父さんなら、かなりの確率で喜んでくれるでしょう。
オススメその10
洞爺湖サミットで使われイチローも愛飲!
静岡県
磯自慢(いそじまん)
吟醸王国、静岡を代表する銘柄。特上の山田錦を使い、蔵全体に冷蔵設備を施して徹底した品質管理を行っています。2008年、この蔵の純米大吟醸が、洞爺湖サミットの乾杯酒として使われました。同蔵の純米大吟醸は、大リーガーのイチロー選手も愛飲しているといいます。手に入りにくい銘柄だけに、手に入れることができればお父さんも感激するはず。ちなみに、有名地酒店のネットショップを探せば、高価格帯のものが買える場合があります。
【URL】
磯自慢 http://www.isojiman-sake.jp/
オススメその11
安倍晋三首相がオバマ大統領へプレゼント!
山口県
獺祭(だっさい)
ご存じ、いまもっとも有名な銘柄。杜氏を置かず、通年勤務の社員が大吟醸に特化した造りを行っています。安倍晋三首相がオバマ大統領へプレゼントしたお酒として有名。いまどきのお酒ですが、首相が「日本代表」と認めたお酒といえば、喜んで飲んでくれることは間違いありません。レアなお酒ですが、有名地酒店のネットショップで高価格帯のものが買える場合があります。
【URL】
獺祭 https://www.asahishuzo.ne.jp/
オススメその12
安倍首相とオバマ大統領が酌み交わしたお酒
広島県
賀茂鶴(かもつる)
1623年(元和9年)創業の老舗で、銘醸地として知られる広島県西条の蔵元。1917年(大正6年)には全国酒類鑑評会において全国最初の名誉賞を受賞するなど、古くから高い酒質のお酒を醸しています。2014年4月には、東京・銀座の寿司の名店「すきやばし次郎」で、安倍首相とオバマ大統領がこの蔵の大吟醸を酌み交わしました。このお酒とともにお寿司を用意して、日米トップの会食を再現してはいかがでしょうか。お父さんも間違いなく喜んでくれるはずです。
【URL】
以上、お父さんが本当に喜ぶ4つの切り口のご提案でした。どのお酒もおいしいので、お父さんと杯を交わして、一緒に楽しむのもオススメです。実は、そんな時間こそが本当の親孝行かもしれませんね。
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