ジャパニーズウイスキー生誕の地である山崎をはじめ、今年は日本を代表する3つの蒸溜所がメモリアルイヤー。すべて見学できるので、本稿を参考にぜひ訪れてほしい。
※この記事は「GetNavi」 2023年12月号に掲載された記事を再編集したものです。
【100YEARS】サントリー山崎蒸溜所
鳥井信治郎が、ウイスキー作りの理想郷を求めて全国を踏破し、辿り着いた地が京都郊外の山崎。茶人・千利休も愛した良質な水、霧が立ちやすく熟成に適した湿潤な気候がここにある。駅から徒歩数分という好立地だ。
2023年秋フルリニューアル! 見学ツアーを刷新
周年を機にエントランスやラウンジなど一部を改修。11月1日からは事前予約制の見学も始まる。ツアーは内容や金額が異なる2つを抽選制で用意。なお白州も同様で、こちらはすでに刷新済みだ。
バニラ香と果実味が華やぐ日本を代表する名ブランド
サントリー
サントリー シングルモルトウイスキー山崎12年
サントリーウイスキー100周年記念蒸溜所ラベル
実売価格1万1000円(700ml)
ホワイトオーク樽熟成原酒由来の甘いバニラ香と熟した果実味が華やぎ、シェリー樽原酒とジャパニーズオークのミズナラ樽原酒の余韻も心地良い。繊細で上品なテイストの、日本を代表する一本。
【50YEARS】サントリー白州蒸溜所
日本初の蒸溜所誕生から半世紀後の1973年。山崎とは異なる個性的な酒質を求めて辿り着いた名水の地が、南アルプスの麓にある山梨の白州だった。標高約700mで冷涼な、世界でも稀な“森の蒸溜所”としても有名。
爽やかな香りと果実味にスモーキーな甘味が漂う
サントリー
サントリーシングルモルトウイスキー白州12年
サントリーウイスキー100周年記念蒸溜所ラベル
実売価格1万1000円(700ml)
新緑を思わせる爽やかな香りと青りんごのような若々しい果実味に、甘くやわらかなスモーキーフレーバーが漂う。フルーティーでふっくらとしたコクがあり、フィニッシュはキレの良い味わい。
【50YEARS】キリンディスティラリー富士御殿場蒸溜所
米国(当時)のJEシーグラム社とスコットランドのシーバスブラザーズ社、キリンビールの3社共同出資で誕生したキリン・シーグラム社が、1973年に静岡に創設。3か国の技術や知見と、霊峰・富士の伏流水によるマザーウォーターを生かしたウイスキー作りが特徴だ。
多彩なグレーンが織りなす甘く華やかで複層的な味
キリンディスティラリー
キリン シングルグレーン
ジャパニーズウイスキー 富士
6600円
グレーンの原酒のみをブレンド。優しくほんのりとした甘さ、伽羅などの香木を思わせるアロマ、ウッディでスパイシーな余韻が特徴で、ラストに伸びるマスカットのような果実味も心地良い。
【これも注目!】2024年はニッカウヰスキーが90周年
竹鶴政孝が創業したニッカウヰスキーは、2024年に90周年を迎える。2014年の80周年では限定の「竹鶴」が発売されたりイベントが開催されたりしていたため、来年の同社の施策にも注目だ。