「Nothing Chats」が新登場! 開発の裏にある米若者の憧れとは?

ink_pen 2023/11/16
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「Nothing Chats」が新登場! 開発の裏にある米若者の憧れとは?
多根 清史
たねきよし
多根 清史

IT / ゲーム / アニメライター。著書に『宇宙政治の政治経済学』(宝島社)、『ガンダムと日本人』(文春新書)、『教養としてのゲーム史』(ちくま新書)、『PS3はなぜ失敗したのか』(晋遊舎)、共著に『超クソゲー2』『超アーケード』『超ファミコン』『PCエンジン大全』(以上、太田出版)がある。

英・Nothing Technologyが、新アプリ「Nothing Chats」を発表しました。同社の最新スマートフォンのNothing Phone(2)でiPhoneのメッセージアプリ「iMessage」とやり取りできるものです。

↑iPhoneへのメッセージが楽しくなりそう(画像提供/Nothing/YouTube

 

このアプリはメッセージングアプリ企業のSunbirdの協力のもと開発され、「NothingスマートフォンでiOSユーザーと青い吹き出しを使って直接メッセージをやり取りできる」と説明されています。

 

iPhoneの純正メッセージアプリでは、iPhoneなどアップル製品間では青い吹き出し、それ以外では緑の吹き出しで表示されます。米国の若者は、この青の吹き出しに憧れているとの調査結果もありました

 

具体的には、対象地域のPhone(2)ユーザーなら、Google Playストアでアプリがダウンロードできるという仕組み。ただし「既存のアップルIDユーザー名でログインするか、アカウントを新規作成」とあり、要はアップルIDが必須です。

 

また、チャットメッセージは全てエンドツーエンドで暗号化されており、ユーザーが送受信したメッセージはNothingもSunbirdもアクセスできないとのこと。プライバシーは十分に保護されているようです。

 

Nothingのカール・ペイCEOは、自らNothing ChatsについてYouTubeで説明。一対一のメッセージとグループチャットの両方に対応し、タイピングインジケーター(相手が入力中だと表示)やフルサイズのメディア共有、音声メモもサポートすると語っています。

 

ただし、既読の受信やメッセージのリアクション、メッセージの返信はローンチ直後には利用できず、「まもなく」使えるようになるとのこと。

 

この新アプリは11月17日(現地時間)から米国、カナダ、英国、EUのユーザーだけに提供されます。Nothingは利用できる地域の拡大に努めているとも述べており、いずれ日本でも提供されると期待したいところ。

 

ちなみに、iMessageで吹き出しが青と緑に分けられる理由は、アップルが最近の業界標準規格「RCS」を受け入れず、自社製品間で独自のプロトコルを使っているからです。その一方、アップル製品以外(例えば、Androidスマホ)とのやり取りでは昔ながらのSMSやMMSを使い、緑で色分けしているわけです。

 

グーグルがアップルにRCS採用を呼びかけているのは「SMS/MMSが時代遅れ」というより(アップル独自規格も進化しています)、iPhoneユーザー同士の「青い吹き出し」の優越感を崩したいのかもしれません。

 

Source: Nothing
via: The Verge

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