満月はやっぱり危険?「サメの攻撃」が増えることが明らかに

ink_pen 2022/2/10
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満月はやっぱり危険?「サメの攻撃」が増えることが明らかに
佐藤まきこ
さとうまきこ
佐藤まきこ

大学時代に細胞培養の研究を専攻した後、メディア・広告の世界へ。雑誌編集者や広告のプランナー、コピーライターとして長年経験を積み、フリーランスのプランナー、エディターとして活動中。ハワイ、オアフ島在住。Instagram: @hawaii_milestone

満月は人類や動物に不思議な影響を与えますが、その力はサメにも及んでいるようです。最近の研究で、サメの攻撃頻度と月の満ち欠けに関係性があることが明らかにされました。

↑満月のときは、なぜかウズウズするぜ……

 

この満ち欠けとサメの攻撃の関係については、これまであまり研究されてきませんでした。しかし、フロリダ大学にあるフロリダ自然史博物館には、「インターナショナル・シャーク・アタック・ファイル(国際サメ攻撃ファイル)」と名付けられた記録があり、これには1960年から2015年までの56年間に世界で起きた、サメによる人間への攻撃の記録が保存されています。この豊富なデータをもとに、ルイジアナ州立大学とフロリダ大学の共同研究チームは、月の満ち欠けとの関連性を調査しました。

 

その結果、月の照度(明るさ)が高い時期はサメの攻撃が平均件数より多く発生し、逆に照度が低い時期は少なくなる傾向があることがわかりました。つまり、満月の日にピンポイントでサメの攻撃が増加するというわけではないですが、月が満ちている期間はサメの攻撃が多くなりやすいということです。

 

月が明るいときに攻撃が増える理由はわかっていません。しかし、サメの人間に対する攻撃は夜間ではなく、ほとんどが日中に起きているそう。したがって、月明かりの影響というよりは、地磁気や潮流など別の要素が影響している可能性があるのではないか、と同研究チームは見ています。

 

満月と暴力

満月の影響を受けている動物は、サメ以外にも報告されています。例えば、人間がライオンに襲われた回数と月の満ち欠けを調べた研究によると、満月の日から5日間はライオンが人を襲う傾向が高く、襲撃件数が増えていることが報告されています。

 

月の満ち欠けが動物に与える影響は明らかになっていないことが多くありますが、動物の暴力的な行動と満月の間には何かしらの関係がありそうです。海に出かけるときは、月の満ち欠けをチェックしておいたほうがいいかもしれません。

 

【出典】French LA, Midway SR, Evans DH and Burgess GH (2021) Shark Side of the Moon: Are Shark Attacks Related to Lunar Phase? Front. Mar. Sci. 8:745221. doi: 10.3389/fmars.2021.745221 

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